水曜日, 9月 22, 2021
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英国にて新しい現代アートのコンペが誕生

この4月27日、イギリスで新しい現代アートの公募賞が始まった。名前は「Sequested Prize(Sequestedは隔離されたの意味)」で、新型コロナウイルス(COVID-19)の災禍を被っている現代社会を意識したネーミングになっている。

アーティストのW. K. Lyhne、アートキュレーター兼アドバイザーのFru Tholstrupを発起人とするこの賞は、新型コロナウイルスに苛まれる現状に抗うプラットフォームの創生を意図し、既存のアーティスト及び新人アーティストのための公募として創設された。応募規定は以下のようになる。

・現役の美大生あるいは過去20年間にアート系の学位を取得・卒業した者
・作品は自画像に限定する
・サイズは縦横1.5m以内
・締切は2020年6月30日
・作品提出はオンライン

受賞者は最大で15名に絞られ、受賞作品は1週間の会期でトリスタン・ホア・ギャラリーにて展示・販売される。売上の10%は公式慈善団体への寄付に、10%は展覧会の費用に充当される予定だ。

「アート市場は苦しんでいるが、同時に、アーティストは自己反省の機会を育むことができる」とアナウンスする創設者。この取り組みが果たして業界のモチベーション維持や市場沈滞にコミットするかどうか、それは定点観測してみなければ分からない。だが現状では、少なくとも現代アートの市場や業界を支える立場にあるプレイヤーは、改善を求めて行動しなくてはならないのだ。

また「誰にでも開かれた賞」を公言しているこのコンペだが、参加資格は十八歳以上及び英国在住の者に限られる。何事も「とは言え」はつきものということか。

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参照元:https://www.thesequestedprize.com/

Shinzo Okuokahttps://www.tricera.net/
1992年東京都出身。大学でインド哲学を学んだ後出版社に勤務し、アート雑誌と神社専門誌の副編集長として雑誌及び書籍の企画・編集に携わる。2019年にスタートアップ企業である株式会社TRiCERAに参加、日本初の現代アート専門の越境ECの開発及びアーティストのマネジメント、自社オウンドメディアの立ち上げを担当する。特技は速筆で、雑誌時代には1ヶ月で約150ページを1人で取材・執筆した。

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Michael Toenges, “Paintings on Paper 1995-2019”

8月24日から10月12日までタグチファインアート主催。 タグチファインアートでは、この夏から秋にかけて、ドイツ人画家ミヒャエル・テンゲスの個展を開催いたします。テンゲスはレヴァークーゼンを拠点に活動する1952年ドイツ生まれの画家です。作品の一部はケルンのコロンバ美術館やスイスのアーラウ美術館に収蔵されています。ヨーロッパを中心に活動している彼の作品をアジアで見ることができるのは、今回の個展「紙に描かれた絵画 1995-2019」がきっかけです。本展の特徴は、展示されている作品がすべてダンボールに描かれた小品であること。ギャラリーによれば、これらの小さな作品は、他の大きなスケールの作品やキャンバスに描かれた絵画に比べて、あまり注目されていないとのことです。段ボールに描かれた小品は、これまで準備的で断片的な作品とされてきましたが、その小品は、彼の色との実験と葛藤の証拠ともいえるものであり、注目に値するものです。今回の展示では、1995年に制作された旧作から今回の展覧会のために準備された最新作までを紹介します。 テンゲスは、木の板やキャンバスに油絵の具を重ねることで、色の多様性を追求しています。テンゲスは、イメージや形にとらわれることなく、色の配置、コントラスト、構築に主眼を置いていると言います。絵画の基本的な要素とされる色彩や絵の具の物質性の探求に力を注いでいます。 テンゲスは通常、事前にスケッチを用意することはなく、参考となるイメージや計画を持たずに絵を描いています。テンゲスは、ある特定のイメージを持たずに自発的に絵を描きますが、同時にジョット、フラ・アンジェリコ、ボッティチェリ、ゴヤなど、歴史上の他の画家たちが使った色の構成を研究しています。絶え間ない研究から得た知識の蓄積が、躊躇することなく絵を描くことを可能にしているようです。 実際、彼の作品は無計画に作られているというだけで、一気に作られているように見えますが、技術的には、板に色をつけて、乾燥させて、それを何度も繰り返すというプロセスを経ています。このように、彼の絵は美術史における色の使い方の研究としても長い時間をかけて描かれていると考えられます。 彼の作品は高速と低速の両方の特徴を持っているので、私たちはまた、2種類の魅力を感じることができます。第一に、テンゲが躊躇なく絵を描く瞬間のように、私たちの注意を一気に惹きつける。二つ目は、その努力の過程と同じように、私たちを作品の前に長く滞在させてくれること。10月12日までタグチファインアートにて、ゆっくりと作品を楽しむことができます。 Michael Toenges, “Paintings on Paper 1995-2019” 開催日:2019年8月24日(土)~10月12日(土) 2019年8月24日(土)~10月12日(土)営業時間。午後1時~7時日曜・月曜・祝日は休館> 記事を書いた人:Jeongeun Jo韓国出身、日本在住。東京藝術大学大学院美術研究科を卒業したTRiCERAのメンバーの一人。彼女自身もアーティストとして活動している。 

ルーヴル美術館が7月6日に再開。現状と取り組み、そして課題とは?

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北欧スタイルな部屋をつくる、6つのアート作品

1.北欧スタイルの特徴 北欧インテリアと言えば、誰もが一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?北欧に住む人々の生活に対する考え方を取り入れており、シンプルかつ控えめで芸術的なフォルムのアイテムや、天然素材を大切にした家具が中心のインテリアです。北欧では天候が悪かったり、長く暗い夜でも部屋を明るく見せるために、白色を中心としたインテリアにすることで明るい印象にするという特徴があります。 2.北欧スタイルとアート シンプルな部屋だからこそ、アート作品を飾ることでより北欧らしさを演出することができます。幾何学模様やシンプルなデザインの作品、植物が描かれているアート作品との相性が非常に良いです。明るい印象を部屋に与えてくれる作品を選ぶことがポイントです。白い印象の部屋の中に差し色として、カラフルなアート作品を使うというテクニックもあります。 3.北欧スタイルな部屋をつくる、6つのアート作品 3-1.「HERE WE GO」 デフォルメされた世界観でキャラクターのような動物が描かれている可愛らしい作品です。塗りや線がシンプルかつコミカルな絵柄で描かれており、北欧スタイルの部屋にぴったりです。モチーフが動物の作品は、ナチュラルかつ明るい印象を与えます。写実的な絵よりも、このようなコミカルに描かれた作品は、他のアート作品と併用して飾りやすいというメリットがあります。固い印象にならずに遊び心を持たせた空間になります。遊び心を持たせた方が、リラックスして過ごしやすいというメリットがあります。 3-2.「INSIDE & OUTSIDE" nº 30」 丸い紙に、様々な色の紙を貼ってコラージュしているというユニークな作品です。北欧スタイルでは、丸みを帯びたアイテムとの相性が良いため、部屋全体の丸いインテリアの印象をまとめてくれます。ビビットな色と落ち着いたトーンの色が混ざっていることで、白い部屋の中でも馴染みやすく、差し色の役目もしてくれる便利なアート作品です。このような目立った色が何色か含まれているアート作品は、周りに同じ色のインテリアを何点か置くことで部屋に差し色として馴染ませるというテクニックがあります。 3-3.「Aurora Borealis」 幾何学模様は、芸術的な形を大切にしている北欧インテリアとの相性が良いです。モダンな雰囲気も出しつつ、シンプルで落ち着いた印象を与えてくれます。白と黒の幾何学模様の中に赤、青、緑色がまばらに塗ってあるため、部屋がモノトーンな重いイメージにならないようになっています。このようなアート作品は、性別や年齢を問わず部屋に導入しやすいのでオススメです。1点でも充分に存在感を与えます。 3-4.「Faded Blue to Black with Yellow on the Edges」 美しい青色のグラデーションが描かれています。よく見ると側面には黄色が塗ってあり、光が反射すると背景の壁に黄色が映るという仕掛けがされています。これは白く明るいインテリアが多い部屋にピッタリのギミックです。非常にシンプルな構成で描かれているため、インテリアが多い部屋にも馴染みやすい作品です。複数の作品を飾りたいという場合でも相性が良いため、導入しやすいというメリットがあります。北欧インテリアに多いパターン模様が入ったアイテムのそばに飾っても、引き立ててくれます。 3-5.「Outer Space」 宇宙空間に連れてってもらいたい!という作者の願いから生まれたユニークな作品です。シンプルながらも、均一な塗りでは無く水彩の筆のタッチが残っており、人の手の技を感じる温かさがあります。鳥は木のインテリアとも相性が良いモチーフです。小さめのサイズのため、家具の上に置いて壁に立て掛けるようにして飾っても良いでしょう。そのような飾り方の場合は、近くに植物を置いたり、インテリアとして使える花瓶などを並べて置くとアート作品が部屋から浮かず、部屋に馴染みやすくなります。 3-6.「Donuts」 独特な質感と形が特徴的なアート作品です。背景は殆どが黒色で、少し暗い印象を与えるかもしれませんが、黒いからこそ白い印象の部屋に合うというプラスの面があります。黒色がくすんだようなグランジ風のテクスチャになっているため、白いレンガ調の壁に飾るのもオススメです。カラフルに描かれた様々な丸がポイントの抽象画ですが、シンプルな模様で表されているため導入しやすいです。落ち着いたトーンの、大人っぽい雰囲気の北欧スタイルの部屋にアクセントを与えます。 おわりに 北欧スタイルの部屋は、天候や季節に関わりなく、どんな時にも明るい気持ちでいたい!という北欧の人々の知恵や願いで溢れており、日本に住んでいる私達も同じ願いを持っています。アート作品を導入することで、その願いを叶えてみませんか?

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2020年の夏の風景はいかがだろう。我々の多くは恐らく、今年初めに計画した夏模様から先例の無い奇妙な夏模様に、少なからず調整を強いられたのではなかろうか。筆者の昨夏は、数年ぶりの祖国日本を再発見するのに忙しくし、それ以前カナダでは例年、コンサートと週末のハイキングに勤しんでいた季節である。私の田舎では、夕暮れのサーフィンや梯子酒を楽しむ季節であったものだ。全く、「普通」の夏が恋しくて敵わない。 机とコンピューターから逃れられずにいる貴方、暑さにマスクで息苦しくても楽しむべきか、それともウイルスに警戒しお楽しみは我慢すべきか板挟みの貴女、こちらフランスでも皆悩みは同じである。筆者も気がつくと、「夏の絵」を検索し2021年の夏を夢見て現実逃避していた。そんな中見つけた過去、現在、そして(希望的観測)未来の夏景色をアートでお届けしよう。 プール際のパーティーが恋しい? そんなアナタには、「いつまでもパーティー気分でいられるように」と願いを込める高畑愛花の作品がピッタリ。壁にかけるとあの高揚感を再体験できるかも? それとも今夏のパーティーはささやかに屋内?同じくインドアを楽しんでいる作家も。 日本の夏と言えばお祭りに屋台の焼きそば、かき氷に花火が欠かせないがさて、今年は? ここフランスでは、田舎でのバカンスが大流行している。 この作品達がきっと、あなたの心の避暑地として癒しとなったことを願いつつ、暑中見舞い後編のお知らせを。後編では、TRiCERAアーティストに人気のモチーフである海の風景と、季節の抽象画をご紹介致す予定である。気になる方々はぜひ、ニュースレターの購読をお忘れなく!

Yuna Okanishi: 筆跡の中に禅を見つける

“書道は単に線を引くだけではなく、線と線の間の空間も大切にしています。” Yuna Okanishi 若い頃から墨と紙のモノクロームの世界に惹かれていたYuna Okanishi。7歳の時には書道を正式に学び始め、書道への理解を深めていく。彼女にとって書道とは、単に線を描くことだけではなく、線と線の間の空間、つまり空虚さと充実感の二項対立を意味しています。 黒は空虚を表し、白は充足を表します。何が本当で何が本当でないかわからない世の中で、何が本当に大切なのかを見極める努力が必要だとOkanishiは考えています。 今回のインタビューでは、Okanishiの作品の原点、Okanishiにとっての作品とは何か、そして禅の思想が創作活動に与えた影響についてお話を伺いました。このインタビューは、長さとわかりやすさのために軽く編集されています。 現実と想像の世界を描く "空虚さと充実感 "の二項対立 書道から水墨画まで 簡素化と禅のライフスタイル 書道は命 岡西由奈のアートを購入する場所 現実と想像の世界を引き寄せる 水墨画家になるまでの経緯を教えてください。 7歳の頃から書道の練習をしていて、2010年に初めて個展を開きました。水墨画をMr. Sekizawaに習おうと思ったのは2012年のことでした。Sekizawaは日本画・水墨画の巨匠として有名なKawai Gyokudoに師事されていて、その技術は本当に並外れていました。 私はSekizawaから水墨画を学ぶことが大切だと思い、Sekizawaに連絡を取り、すぐにSekizawaの指導を受けることになりました。この時、私は全力で墨書画の習得に励み、多くのことを教えていただきました。 Yuna Okanishiの大と小 Sekizawa先生から学んだ一番大切なことは何ですか? 授業中に何度も楽しい? と何度も聞かれたのを覚えています。関沢さんはいつも「よかった、よかった!」と喜んでくれました。 Sekizawaさんは、「楽しいことが一番の描き方」とよく話してくれました。書道は自分の心の状態を映し出す鏡なので、楽しんで描いていたかどうかは見ている側にも伝わります。また、制作過程そのものを楽しむことが、芸術を追求し続けるための鍵であるとおっしゃっていましたが、私は作品を制作する際に常に意識しています。その楽しさは、作品だけでなく、自分自身にも広がっていくので、制作中は本当に楽しいと感じます。 "描く一本一本の線は、自分の姿、自分自身を表している" 7歳から書道を習っていたそうですが、その影響はいかがでしたか? 一本一本の線が自分を表していると思います。例えば、単純な直線を描けなかったら、自分に自信がないとか、自信がないとか、そういうことですよね。 あなたの心が正しい場所にない場合は、それは線の中で表示されます;あなたが続けるようにまっすぐなストロークは蛇行し始めるでしょう。しかし、あなたの心が設定されている場合 - あなたの心の最も深い部分から自分自身の確信しているとき - あなたの描画は、これを反映します。 私にとって、私は書道はあなたの心と精神を表すように非常に人生そのもののようなものだと思います。私の書道がますます洗練されていくにつれ、私はより成熟し、自分の人生をより明確に理解するようになりました。ある意味、書道は人生のバロメーターのようなものです。 6 by Yuna Okanishi "空虚さと充実感 "の二項対立 アートシリーズ「空虚と充満」のコンセプトはどのようにして生まれたのですか? 子供の頃からずっと考えていたことなので、"生まれた "わけではありません。真実とは何か、嘘とは何か?私が見ている世界は現実なのか?私の目で見ている世界は、私の魂の目で見ている世界と同じなのだろうか?このような疑問は、私の心の中に常に存在していました。 Yuna Okanishiのパラレルワールドとのコミュニケーション 例えば、私は小さい頃、キャンバスは粒子に分解できるので、その小さな粒子の上に世界が存在していて、その粒子の上に何かが生きているのではないかと信じていました。私たちが生きているこの世界、私たちが生きている宇宙が、誰かにとってのもう一つの「粒子」に過ぎないとしたら?もしかしたら、私たちはバービー人形のように弄ばれているのかもしれません。 真実とは何なのか?これは、私がまだ答えを出せていない問いです。 大人になってからも、これらの疑問は私と一緒に残っていた。私が見ている光は何億光年も前に作られたものかもしれない。では、今、私が見ている光は何なのか?真実とは何か、嘘とは何か。 "空虚そのものを描いているかのように 白い空白をどう残すかを いつも深く考えています" 人に会っても、こんなことを自問自答し続けています。もしかしたら、自分と仲良くなれない人の中にも、自分が学ぶべきことがあるのではないかと。真実は意外なところにあるし、その逆もある。私は、「空虚と充足」の世界で答えを探して生きているのだと思います。 私たちは生まれる前からすべてを知っていて、意図的に生まれてきた両親のもとで育つことを選んでいるのだと思います。何かに抑圧されているわけではないので、この人生の最初の数年間の記憶はとても貴重で大切なものだと思います。作品を制作する際には、このような人生の初期段階の記憶を常に思い出すようにしています。 あなたの作品のどのような点が他のカリグラフィーアーティストとの差別化になっていますか? よく見ている方から「私の書道は独特のスタイルを持っている」と言われることがありますが、正直なところ、それを自分で発見するには至っていません。ただ、私がいつも気にしているのは、空虚さそのものを描くように白い余白をどう残すかということです。書道だけではなく、文字の周りの空間をどのように見せるか、ということにもこだわっています。 書道から水墨画へ 普通の書道と墨絵の違いは何ですか? 書道は自分の心や精神状態がとてもよく反映されています。例えば、心が不安定な時に線がぼやけてしまう。私の心を映し出してくれます。 カタナ(剣) Yuna Okanishiさんの 墨書画は、水墨画に見られる技法を用いて描かれています。もちろん、書道のように精神状態を反映したものではありますが、墨書画は文字のように露骨なものを描くのではなく、より抽象的なイメージや概念を描くことを目的としています。 技術的な面では、書道では二度書きが禁止されていますが、墨書画は、軽い筆の上に重い筆を重ねて、インクの自然な流れを楽しみながら重ねていくものです。そういう意味では、水墨画に近いですね。 書写画は、書道と日本画の中間に位置する芸術だと思います。 簡素で禅的なライフスタイル 禅の哲学は、あなたのライフスタイルと芸術の両方に見出すことができます。禅の考え方を取り入れたきっかけを覚えていますか? 子供の頃、私はアトピーに悩まされていて、母は介護に苦労していました。私は市販のものにアレルギーを持っていたので、自然のものしか使えませんでした。 アトピーをきっかけに、母は環境への意識が高まり、環境に優しい生活を送るようになりました。そんな母を見て育った母の生き方には、何事も大切にする、物を大切にするなど、禅の思想に通じるものがありました。禅の本を読み始めた時に、その精神に真実があると思い、禅哲学を修行したいと思いました。 禅哲学に興味を持った理由はもう一つあります。忙しい現代社会の中で、歩きながらスマホを使い、食事をしながらテレビを見ていると、その瞬間を生きづらくなるのはおかしいと感じました。禅の修行では「今を生きる」ことを実践すると聞いて、2014年に非常に厳しい修行で知られる永平寺で学ぶことにしました。 先ほど、「書道は心を映すもの」とおっしゃっていましたが、ご自身の成長が作品にどのように影響しているのでしょうか。ご自身の成長は作品にどのような影響を与えているのでしょうか? 私の作品には曲線を描く線が多いのですが、この曲線は時間の経過とともに大げさになってきていると思います。 それは自然の曲線であり、雲海であり、アーチを描く枝でもあります。自然を愛することで自分をもっと発見していくと、海に潜ったり、大自然の中に出てみたりして、世界の「曲線」をもっと発見して、自分の線がもっと曲線になっていくことがよくあります。私の作品は私を表しているので、私の作品がどのように進化してきたかに満足しています。 書道は命 私は、書道は人生だと思っています。 書道の練習をするときは、まず「臨書」の文字を写すことから始めます。 臨書の練習には三段階の段階があります。 第一に、文字の形を真似る「桂林」です。これにより、師匠の技を習得することができます。 第二に、書家の意味や思想を理解し、その思想に浸りながら文字を描く「入林」。 三つ目は、今まで学んできたことを忘れて、自由に描いて、自分だけのオリジナルなものを作る「毛琳」。 この段階は、人生そのものにも当てはまると思います。生まれた瞬間から、周りの人の真似をして言葉を覚え、人を理解しようとしながら自分の個性を伸ばしていく。 書道には、人生と似た要素がたくさんあります。だからこそ、書道は人生だと思っています。 Yuna Okanishiさんのアートを購入する場所 TRiCERAでは、Yuna Okanishiの作品を多く取り扱っております。他の日本の現代書家の作品に興味がある方は、書道アートのページをご覧ください。

Feature Post

Clipyニュース:今週の日本のアートニュース3選

コロナウイルスは日本のアートフェアにも影響を与えています。 ホテル型アートフェア」を展開するAiPHT(ART in PARK HOTEL TOKYO)が、今年の開催延期を発表した。理由は、新型コロナウイルスの拡大を防ぐため。 2016年にスタートした同フェアは、今年で4回目。このフェアで新しいのは、ホワイトキューブとは別の場所でアートを鑑賞したり購入したりできることです。 主催者側は、今年は9月25日~27日まで延期すると言っています。 主催者によると、今年は9月25日~27日に延期するとのことです。また、他のフェアへの影響も懸念されています。Reference: https://www.aipht.artosaka.jp/ 日本最古の公立美術館がリニューアルオープン 1933年に開館した京都市美術館。美術館としては日本最古の建物でしたが、2017年に大規模な改修が行われました。今年3月21日にリニューアルオープン予定です。今回のリニューアルを機に、ファッションやアニメーションだけでなく、現代美術の展覧会、新人作家の発表会、伝統的な現代作家のコレクションなど、様々な用途に対応できるスペースを備えた美術館となります。Reference: https://kyotocity-kyocera.museum/ 京都でアーティストアートフェアを開催 2月29日から3月1日までの2日間、京都市内2会場でアーティストによる現代アートフェア「ARTISTS' FAIR KYOTO 2020」が開催されます。 「アートを気軽に買えるようにする」「次世代のアーティストが文化やアートを発信する場を育てる」ことをミッションとしており、アート界では倫理的な意味合いが強いイベントです。名和晃平をはじめとする有名アーティストが若手アーティストをアドバイザーに推薦しています。ジャマニーズの次世代のアーティストを見たい方は要チェックです。Reference: https://artists-fair.kyoto/

意外な万能役者; 家で愉しむ抽象画 pt.2

抽象絵画によく聞かれる「美術館やギャラリーの壁には良いけど、自宅には向かなさそう」という偏見とは裏腹に、実は、あなたの部屋をテイスト良く飾るのにはうってつけのアートである。単体だとやや難易度高めに見えがちなアブストラクトだが、部屋との調和を図るのは具象的な作品よりもとても簡単だ。一度実例を見れば、お気に入りの作品を自宅の壁に掛ける日常を瞬時に想像できるであろう。 ほら、この通り。 まだ納得行かない方の為に、もちろん実例写真は更に用意してある。こちらからシリーズのpart.1をスクロールして頂きたい。 未定義の真実を求めて; 家で愉しむ抽象画 – 前編 パート1を読んだなら、知的な存在として人類が、万事に説明を求めることを理解されたであろう。だからこそ「未知のもの」や「説明のつかないもの」に史上疑問を抱き、空想してきた。そして今、その探求は現代美術へと変貌を遂げる。 抽象芸術の万能さ。 抽象芸術が理想的なホーム・デコレーションである理由はたくさんある。例えばひとつ、抽象画は具象絵画のように、それ自身や、その部屋を定義しないと言うこと。ホテルの部屋に飾られている絵や写真のイマイチな趣味を批判した経験は誰でも少なからずあろうかと察する。それは、その特定の何かがあなたの好みではなかったから。一方で、抽象的なものの理解と好みは抽象的である。なんやねんそれ、と突っ込みたくなるようなこの理由が大いに寄与して、どんなテイストのどんなスタイルの部屋にでも、意外と不自然なく飾ることができるのだ。 自分の好みに自信を持って! 幾何学模様や色柄のファン? ヨガ部屋でもっと禅体験?こちらはいかが? ヴィンテージ家具でエレガントな部屋とも合う?もしくは気さくで自然調なカントリースタイルの部屋だと?問題無し!抽象絵画はたやすく折衷可能。 ユニークさが全てと言う貴方には、普通ではない素材を使った抽象アートはいかが? シンプルな美しさ、ミニマルな美しさがお好み?この通り単純にゴージャス。 TRiCERAでは、他にもまだまだ抽象アート作品を検索可能。一日中眺めても飽きないような作品が見つかること間違い無し。もっと楽しい発見が欲しい貴方、是非ニュースレターのご購読をお忘れなく。

ishii-nobuo: 遅咲きの驚異、世界に笑顔を届けます。

インスタグラムで52kの熱狂的なファンを築いたアーティストの割には、ishii-nobuoについての情報は多くは知られていない。何のフォローもせずに、質の高い作品を毎日投稿することで、彼の魅力を物語っている。晩成型であることは間違いないが、眠っていた火山が噴火して大量のマグマを噴出しているようなものかもしれない。彼の創造性は衰えることなく、今もなお開花し続けている。 しかし、多作であることも、老いても子供のような天才であることの一因に過ぎない。絵付け、不条理な焼き物、昔ながらの焼き物など、彼のユーモラスなモチーフや様々な手法を表現する際には、ishii-nobuoの無邪気な好奇心が鍵を握っているからだ。一見風変わりでエキセントリックな彼のユーモアのセンスは、セクシャルなジョークでも、彼の中にある10代の少年の甘いロマンチシズムとバランスが取れていて、それが受け入れられているのである。 ishiiの墨と紙を使った画法もさることながら、筆致は清らかで自由である。作家自身が楽しんで制作したものであってこそ、鑑賞者は作品を楽しむことができる、とishiiは考えている。だからこそ、私たちは彼の作品を見て安心して笑うことができるのだろう。それは私たちにとっても、おそらく彼にとっても、癌との闘いの中でのカタルシス体験なのだろう。彼は日々、52K以上のファンの心をアートで解放しているのだ。 TRiCERA.Netでishii-nobuoの他の作品を見るにはこちらをクリックしてください。 P.S. 彼のファンの皆さんが日本語を理解してくれるといいのですが、タイトルによってはオヤジギャグになっているものもあるので、それを見ている以上に彼の作品を評価してくれると思います。 See You16 x 22 cm 日本語のタイトルは「ジャー・ネ」で、英語の「See ya」のようなカジュアルな敬語を意味します。「Jar」(といってもティーポットですが)という言葉を使って遊び、「See ya」と言っている二人の男を左右に描いています。 Where am I?37 x 26 cm https://www.instagram.com/p/B9dgr9uJF7t/?utm_source=ig_web_copy_link https://www.instagram.com/p/B3iqawTJ0aV/?utm_source=ig_web_copy_link https://www.instagram.com/p/BwLIpVCJnnK/?utm_source=ig_web_copy_link このような楽しい発見をもっと知りたい方は、ArtClipのニュースレターの購読をお忘れなく!

工芸と装飾の文脈は絵画に何をもたらすか?京森康平インタビュー。

「僕の目標は時代を超えること。歴史を超えて残ってきた、人類が築いてきた装飾文化を解釈し、アップデートして絵画に変換することで、誰もが『wow!』と言ってくれる作品を創っていきたい」と語る京森康平は「装飾」を手掛かりに、藍染など日本工芸の文脈から制作するアーティスト。今回はその考えと制作について話を聞いた。 アーティストの詳細はこちらから 京森さんは装飾性をコンテキストから絵画を制作していますね。まずはその辺りから伺ってもいいですか。-私は現代装飾家という肩書きで活動していますが、歴史上に数ある装飾文化を自分なりに解釈し、アップデートすることを念頭に置いています。だから、その文脈で見れば、私の作品は絵画という形で、国や地域にかかわらず、装飾文化を新しいフォーマットで紹介しているものかもしれません。現代アート、特にコンセプチュアルな作品は、ある意味で言葉が重要です。だけど私は、少なくとも自分の作品に関していえば、目で見た時、言葉に頼らずとも感動できる仕事にしたいとは思っています。 作品の詳細はこちらから 京森さんは、一方でグラフィックデザインや服飾の仕事に携わっておられましたね。その点は、作品に影響していますか?-影響しているし、大事な点でもありますね。色の組み合わせにおいてはヨーロッパで服飾を学んできたことが生かされていると思います。また僕はデジタルで制作するという事もあって、いかに平面絵画の枠にとどまらないかを大切にしていて、マテリアルや素材の選定、デジタルとアナログの融合など複数の技法や素材を組み合わせることで、作品の強度を高めたいと考えています。 また、日本のグラフィックデザインは浮世絵にルーツがあって、版画の技法や分業で制作するスタイルについては意識して作品に取り込んでいます。 作品の詳細はこちらから 制作の流れについて伺ってもいいですか?-まずはスケッチ、それからデジタルでシュミレーションします。素材をつなぎ合わせたりして、偶然的に生まれて来る想定外の要素は重要ですね。それからCGで作品を描き、マテリアルに応じたプリント技法で出力し、染色したり岩絵の具やU Vレジンで立体的に加工するというのが、大まかな流れです。 作品にはいくつかシリーズがあるようですが、今現在、特に重要なものはありますか?-今は大体5つくらいのシリーズがあって、例えば『A-UN』と言うシリーズは、民族間の差別や偏見を超えることへの願いをメッセージとして込めています。もう一つ重要なのは、「JAPAN BLUE」という、藍染を使ったシリーズ。話は少し飛びますが、僕は社会不適合とか、全部個性だと思っていて。多様性な社会とは、そもそも、そうした既成の枠組みに合わない性質を取り入れたものだと思うし。だから、このシリーズでは不完全性の肯定がテーマにあって、自分では非常に日本人的だと思っていますね。 作品の詳細はこちらから 「視覚的な感動」が言葉と時代を超える力になる、ということですか?-現代アートという世界は、今までずっとコンセプチュアル・アートという、コンセプトや言葉を重視する流れが強い。しかも、欧米中心の。それを日本人の僕が、しかもグラフィックデザインや服飾をバックグラウンドにしている僕が出来ることを探っていきたいと思います。世界のどこにいるか、どういう仕事か、どういう民族かなどは関係なく、誰が見ても「Wow!」と言って貰える作品をつくることが時代を超えることだと思っています。 今後の展望があれば教えてください。-今後の展望としては、日本の伝統工芸の文脈を、装飾という観点からアートに活かしたいなと考えています。具体的には、有田焼や徳島の藍染めなど歴史と伝統が育んできた技術を日本の強みと捉え、自らが描く装飾的な絵画と融合させる。それによって作品/モノとしての価値、強度、エネルギーをより高められるのではないかと考えています。また、それぞれの地域と共創していくことで日本の未来に残せる技術や伝統を守り、さらに進化した伝統が継承されていくことで時代を超えて次の未来に繋がれれば良いなと考えています。 京森康平の作品はこちらから

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