木曜日, 5月 6, 2021

Shinzo Okuoka

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1992年東京都出身。大学でインド哲学を学んだ後出版社に勤務し、アート雑誌と神社専門誌の副編集長として雑誌及び書籍の企画・編集に携わる。2019年にスタートアップ企業である株式会社TRiCERAに参加、日本初の現代アート専門の越境ECの開発及びアーティストのマネジメント、自社オウンドメディアの立ち上げを担当する。特技は速筆で、雑誌時代には1ヶ月で約150ページを1人で取材・執筆した。

インダストリアルな部屋をつくる、6つのアート作品

インダストリアルな部屋とはインダストリアルとは「産業」や「工業的」という意味を持つ言葉です。部屋の特徴としては、倉庫や工場のような見た目や高い天井、あえて部屋の中に未完成ままの要素を取り入れるといった特徴があります。真新しいという感じではなく、使用感を感じる物や長く使える丈夫なインテリアを配置させるイメージです。元々は倉庫などに使われていた空間をあえて特徴を残しつつ、部屋として再利用したのが始まりと言われています。オフィスや書斎にも取り入れられている人気のテーマです。 インダストリアルな空間でのアートの役割部屋のインテリアに多く用いられる無骨なイメージを与える金属や、レンガ、コンクリートなどの素材と相性の良いアート作品を飾ることがポイントになります。また部屋に合うような現代的な印象を与えたり、部屋に飾ることでインダストリアルな素材の質感を感じさせるアート作品をご紹介します。 Untitled (19-37)抽象的な表現をメインに用いられた作品です。キャンバスに絵の具を何層にも重ねてから引っ掻いたりと、作者による独自の表現方法で制作されています。アクリルや木炭が使用されており、素材を絵肌としてそのまま感じさせてくれる作品です。黒色が作品のなかでベースになっているため、無骨な印象を与える部屋にも違和感を与えずに馴染みます。アクセントに明るいトーンの水色が少し入っていることで、ダークトーンが多い部屋のなかでも目を惹くアクセントになってくれるでしょう。 作品はこちら HOLE IN ONE世界的にも有名なアポロ11号の月面着陸の写真と、ゴルフをかけ合わせたユニークなアート作品です。無骨な印象を与える空間に、このようなユーモア溢れる作品を飾ることで堅い印象になりすぎないというメリットがあります。宇宙というテーマは現代的な印象を与えるため、インダストリアルな雰囲気を出すのにオススメです。色数も白黒写真をベースにしているため少なく、シンプルでまとまった印象を与えます。上から赤い光のような加工が施されているため年代を感じる程良い使用感が出ており、導入した際にも違和感を与えるような真新しさを感じさせず、部屋に馴染んでくれます。 作品はこちら Bronze Structure抽象的かつ表面に幾何学模様が描かれおり、金属の質感も感じさせてくれる作品です。アクリルで制作しつつも、金属の質感を表現するためにメタリック塗料が使用されています。コインなどにも用いられているブロンズの質感が無骨な印象を大いに演出してくれます。インテリアとしては、石材やレンガの壁とも非常に相性が良いアート作品です。均一化した塗りをするのでは無く、ブロンズの輝きに少しくすんだ金属の表現を混ぜることによって、年月を感じさせるようなアンティークような側面も演出しています。 作品はこちら GROUPIE ART油彩の表現方法としては珍しく、線で輪郭や肌の色が表現されています。茶色の紙に描かれている事でヴィンテージさを演出しつつも、サングラスを掛けている男性というモチーフからは現代的な印象がうかがえます。線で表現しつつも影やハイライトをしっかりと表現することによって、顔やサングラスに立体感が現れるようにしています。あえて紙にシワが寄っていたり、上下が破れている状態で額に入れており、これらの表現からインダストリアルの未完成な要素を感じられます。もちろん作品が未完成のままの状態だという意味では無く、作者の残した演出を活かしてインダストリアルに必要な未完成要素を取り込むことができます。 作品はこちら LNE SS1抽象的ではっきりとしたモチーフは描かれていませんが、まるでシルバーのような金属の輝きの表現を持つアート作品です。くすんだダークトーンが多いインダストリアルの部屋の中に、綺麗に輝く金属の表現は周囲と差が付き目を惹くポイントになるでしょう。下から光が当たっているかのような描写がされているため、部屋のライトが下からあたるように工夫するとより魅力的に飾れます。コンクリートや黒色の壁とも相性が良く、非常に部屋に導入しやすいアート作品です。 作品はこちら new york黒色を広く用いながらも、逆光や道路に反射している様々な光を捉えた作品です。テーマはニューヨークの夜の景色という事で、現代的なモチーフであるため部屋に導入しやすいアート作品です。黒色の部分が多いため白い壁やコンクリートの壁との相性が良く、明るい印象の部屋にも、夜景のダークトーンを程よく加えることで、重い雰囲気にならずにクールな部屋の印象もつくり出すことができます。 作品はこちら このようにアート作品のモチーフや性質からインダストリアルな部屋をつくることができます。是非、部屋のワンポイントにアート作品を役立てるのはいかがでしょうか。

漫画のアート化は何を生むのか? 集英社による「SHUEISHA MANGA-ART HERITAGE」が目指す、次の漫画のあり方

集英社によるマンガ原画をエディション作品化するプロジェクト「SHUEISHA MANGA-ART HERITAGE」。今回は集英社・デジタル事業部の岡本正史、コレクターの小池藍、アーティストの曾超を招き、それぞれの観点からみた「マンガアート」の可能性、アート業界との交流性について座談会を行った。 方法論としてのアートは漫画の継承を変えるのか - 今回は集英社さんがスタートされた越境EC事業「SHUEISHA MANGA-ART HERITAGE」についてディレクターの岡本正史さん、コレクターの小池藍さん、アーティスト曾超さんを交えてお話できればと思います。まずは岡本さんから簡単にプロジェクトの概要をご案内頂ければと思いますが、今回の事業のきっかけは漫画のアーカイブだそうですね? 岡本正史(以下、岡本) そうですね、そもそもの始まりは2007年頃に集英社が開始した、コミックスのデジタルアーカイブ「Comics Digital Archives」(略称CDA)です。当時はまだ「デジタルアーカイブ」という言葉自体が耳馴染みのない時代でした。それが時を経て、デジタルコミックスへの活用はもちろんですが、それ以外にもアウトプットのあり方、世の中に漫画を伝える方法があるんじゃないかと模索した結果の一つが今回の「SHUEISHA MANGA-ART HERITAGE」なんですね。  概要としてお話しすると、まず1つ目には単純な原画の複製ではなく、アート作品としてのクオリティを持たせるということ。2つ目にはスタートバーンのアートブロックチェーンネットワーク「Startrail」に接続して、1点1点の来歴を記録していきます、ということ。最後には漫画の原画アーカイブが文化庁を絡めた事業として始まっていて、紙の漫画をどのように後世に伝えていくのかという問題意識を背景にしていること。少し長くなりましたが、この3つを柱に立ち上げたんですね。 - 漫画の継承のあり方としての作品化と流通という側面があると思いますが、その「アート化」するにあたっては見る方も、もちろんつくる方にも違ったロジックがあると思います。 岡本 これは今日参加して頂いているお二人がどう感じているかお聞きしたいところなんですが、プロジェクト側としては「アートを漫画にする」と考えた時、漫画をファインアートの文脈の中に持ってきて流通させるのが果たして良いのかどうなのかと考えるんですね。あくまでも漫画は漫画、アートはアートという風に異なった文脈と共に発展して来た。だからこその「MANGA-ART」という、漫画とアートの間にハイフンを入れていて。漫画アートの新しいジャンルを作りますよ、という方が良いんじゃないかな、と考えたりしています。 小池藍(以下、小池) 良い考え方というか、とても柔軟な捉え方だと思います。それに今回は越境ECを選択していらっしゃるところもなお良いな、と。市場的なところで言うと、アートの市場って世界全体でも7兆円ほど。日本だともっと小さいし、こうした取り組みをするなら海外を相手にするというのはすごく良い判断だと思うんですね。 岡本 ありがとうございます。それでいうと、日本はだいたい3500億円程度ですよね。 小池 「大きく見積もって」という前置きが付きますね。純粋な売買にフォーカスすると通常では2500億円程度と言われています。 岡本 なるほど。漫画でいうと、デジタルコミックスの去年の売上が3500億円程度と蜜守られているんですね。しかも日本だけの数字です。世界を含めたり、あとは紙のコミックスを含めるともっと大きい市場になる。あえてファインアートの流儀に完璧に合わせるより、漫画は漫画として培ってきた文脈を活かす方が発展の仕方が豊なのかなと考えたりはします。もちろんファインアートの方とコラボすることはアリだと思うんですが。 小池 いや、それは本当にそうだと思います。世界規模で7兆円のアート市場にアニメや漫画の市場規模を足す。以前から、ディズニーのセル画がオークションで破格の値段がついたり、と、その世界にもコレクションという考え方はありますよね。漫画に固有のコンテクストを活かしながらアートとして広げていく、という考えはすごく面白いと思います。 岡本 その「漫画をアート作品にする」ということを考えたとき、これは特にアーティストである曾超さんに伺ってみたいのですが、純粋にどう見えるのかな、と。  曾超さんは油彩を使った、すごくテクスチャーが際立った作品を制作していますよね。作家さんの手が直に関わった、言うならば身体感覚が強く出ている作品だと思うんです。今回の漫画アートは伝統的な油彩であったり、タッチや立体感がある作品とは別物で、まさに平面性にフォーカスしているんですが、ペインターとしてどういう風に感じるのか、その点を伺ってみたくて。 曾超 そうですね、一般的にファインアートのペインティングだと確かに物質性や身体性を重視しますね。平面の像よりも物質性の感覚を大事にする傾向にあって、そこは漫画と大きく違う考え方だと思います。  ただ平面性と言った時に思い浮かぶのはやはり村上隆さんのスーパーフラットですね。中国でもアニメや漫画の文脈を持った作品はありますけど、でも批評家の反応はよくない。「日本の方がクオリティは高い」と言うんです。だから、ある意味では日本独特の考え方というか、ものの作り方のような気はします。 - 物質性という話が出ましたが、今回は印刷を特にこだわっていますよね。特別な印刷技術の使用という、テクニカルな部分がモノとしての価値を与えているのかな、と。 岡本 ありがとうございます。それはタイミングの問題もあって、本当に運が良かったと思ってます。というのも特別な印刷機、それから職人さんにお願いをしていて。  少年ジャンプは樹脂板という、凹凸のある版を毎週つくって大きな活版輪転機で印刷にかけるんですが、これは質がいいとは言えない紙に印刷している。週刊のマンガ雑誌の価格にみあった紙と印刷なんです。でも「活版印刷機で、本気で美しく刷ったらどうなるのか」と。それを行うには、高速で印刷する輪転印刷機ではなく、質の高いプリントが行える活版平台印刷機が必要です。昔は都内にたくさんあったそうですが、今はもうほとんどなくて。今回は長野の印刷会社さんにあるのを共同印刷グループに見つけていただき、印刷も熟練の職人の方にお願いしました。 小池 今の話を聞いて思ったんですが、やはりチーム力ですよね。基本的には作家が一人で仕上げていく油彩やアクリルによる作品はそれはそれで魅力があるんですけど、でも漫画は漫画家がいて、編集の方がいて、それから印刷の方がいてって総合的なクリエイションになっている。 岡本 そうですね。漫画の背景って実は意外と知られていないので。でもこの機械も技術も、このままだと失われてしまう。これが継承のきっかけになったら面白いし、すごく意義があるとは思いますね。 小池 いや、それは本当にそうだと思います。世界規模で7兆円のアート市場にアニメや漫画の市場規模を足す。以前から、ディズニーのセル画がオークションで破格の値段がついたり、と、その世界にもコレクションという考え方はありますよね。漫画に固有のコンテクストを活かしながらアートとして広げていく、という考えはすごく面白いと思います。 岡本 絶妙なバランス感覚の世界ですよね。 小池 いや、本当にそう。若手の作家なんか特に気を使いますね。というのは、今まさに国内オークションが盛り上がっていますけど、国内で極端に高くなり過ぎると海外のギャラリーは良い顔をしないというか、扱おうとしなくなるんですね。「これじゃ自分たちがやっても利益が出ないから」と。ただ逆にクオリティに対して価格が低いと「まだ伸び代があるな」となるわけですけど。 岡本 ああ、すでに価格が出来上がってしまうと…。 曾超 中国でもセカンダリーはすごく影響が強いですね。特に香港などはすごく勢いがある。そこに振り回されてしまうアーティストもいたりしますが。 小池 もちろん国内という、決まったエコノミクスの中で活動していくことも方法の一つだと思うんですが、でもアーティストのステージにもよりますけど、やはりセカンダリーの価格ばかりが伸びてしまうと世界に出ていきにくい。  そういうキメの細かいハンドリングが必要になる現代アートの世界に対して、今回のプロジェクトはもっと柔軟な発想ができるな、と。仮にセカンダリーのマーケットができたとして、それが漫画家に大きな影響を及ぼすわけではない。それにブロックチェーンでもしっかり管理されてますし。 岡本 やっぱりブロックチェーンはきっかけとして大きいですね。来歴も記録されていくし、将来的には追求権のようなことも考えられる余地がある。集英社が発表している複製原画ですらセカンダリーですごい値段がついている状況がありますが、ブロックチェーンの仕組みをつかった作家さんへの還元の仕組みも研究していければ、と思っています。 あとキャリアという話で言うと、今回は3名の先生にお願いしているんですが、いずれは新人漫画家さんにお願いしたいな、とも。 紙のマンガ雑誌の仕組みは厳しくなっているところも多いと思います。マンガ雑誌の原稿料と、コミックスの印税に加えて、漫画アートが、収入のひとつに育っていくとよいのではないか、と。デビュー当初の漫画家さんの100万円と、ベテランの100万円って重みが全然違うでしょうし…。 小池 作家にとっての新しい選択肢ですよね。LINEマンガとか、デジタルコミックスのおかげで作家になれるハードルは下がった、でもそれだけで生計を立てるのは難しいという中で今回のような選択肢があるのは良いと思いますね。…実は4月から美術大学で将来のマンガ含む作家に対してアントレプレナーシップを教えるのですけど、まさにそうした部分ですよね。 岡本 そうですね。漫画をどう継承するかという問題と向き合っていくことはもちろんなのですが、一方では変化していく漫画そのもの、漫画家さんのキャリアそのもののあり方にも関わっていける方法とも言えて。まだ始まったばかりではあるんですが、今日頂いた話も含めて、展開はどんどん柔軟に考えていきたいですね。 Profile岡本 正史 | Masashi Okamoto「SHUEISHA MANGA-ART HERITAGE」事業責任者・ディレクター。東京芸術大学美術学部卒業後、株式会社集英社入社。女性誌~女性誌ポータルサイトを 経て、マンガ制作のデジタル化に参加。集英社刊行の主要コミックスをアーカイヴしデー タベース運用する「Comics Digital Archives」を企画・実現。 小池...

ナチュラルな部屋をつくる、6つのアート作品

ルームデザインに役立つアートをまとめてお届け。ビジュアルはもちろん、作家が込めた哲学にもご注目。今回はナチュラルな部屋づくりに最適な作品を6つ紹介する。 ナチュラルとアートの親和性 植物や自然には人の心を癒す効果があります。同じようにアートにも「色」「モチーフ」「質感」などから、鑑賞することで人の心に癒しの効果を与えるという性質があります。そのようなアート作品が持つ性質と部屋の雰囲気が調和するような、芸術的かつ暖かい空間をつくるのはいかがでしょうか。そこで、部屋に飾ることでナチュラルな雰囲気を演出する作品やナチュラルインテリアとも相性が良い作品を6つ紹介します。 The Breath Of Life  The Breath Of Life (生命の息吹)/10cm×10cm/アクリル 作品はこちらから この作品ではロシアに夏が訪れて植物や虫たちが生命を謳歌している様子が描かれています。モチーフがデフォルメ調の植物と虫たちであるため、周りに植物などの天然素材を置いている部屋の中でも違和感なく存在感を発揮します。背景色がグレーであるため、飾る時には部屋の元々の壁紙の色とも合わせやすいという利点があります。小さいサイズの作品のため、絵を複数個飾りたいという方にもオススメです。 3-2「Garden」 Garden/37cm×47cm/アクリル 作品はこちらから 植物が絵本のような可愛らしいタッチで描かれた作品です。画面の中で緑色が多く使われていますが、緑の色味を少しずつ変えることで画面に変化を付けさせ、長く鑑賞していても飽きさせない工夫がされています。植物が女性らしいタッチで非常に細かく描写されていることが特徴的な作品ですが、このようなディテールが細かい絵は単調気味な空間に飾ることで部屋のインテリア全体のクオリティを上げることができます。緑色は木のインテリアとも相性が良くナチュラルな空間にぴったりです。 Guangzhou Guangzhou/38.1cm×30.5cm/水彩,ペン,インク 作品はこちらから 都市を上から覗いたかのような大胆な構図が特徴的です。この作品は全体的に黄色をベースにした色味でまとめられています。海外で発表された2021年のトレンドカラーに黄色が含まれていたことから、インテリアの差し色へ用いることが2021年のトレンドになると言われています。この作品から印象付けられる落ち着いた黄色のトーンもトレンドにぴったりです。暖かさを感じるベージュや白色とも相性が良く、非常に扱いやすい色です。街並みを描いているということで直線的な表現が多い作品のため、同じ部屋に直線的なシルエットを持つ家具を集中させることで、統一感のある部屋になります。 The dreaming moon_2 The dreaming moon_2/50cm×50cm/アクリル 作品はこちらから 丸いキャンバスに描かれているのが特徴的な作品です。直線的なインテリアが多い空間に、このような丸い形のキャンバスを飾ることで作品に視線を集中させることができ、存在感を与えます。キャプションを見てみると「深い海の中で出会った月」とあり、海をまるで月のように丸く切り取ったユニークな作品となっています。海や自然の色を意識して作られた作品を目立たせることで、部屋全体の雰囲気をナチュラルな方向へとコントロールすることができます。全体的に寒色がベースになっているため、暖かい空間の中でもスタイリッシュかつクールな印象を与えます。 Space Cloud - 6th Planet Space Cloud - 6th Planet/70cm×100cm/デジタルプリント 作品はこちらから 空を映した、どこか懐かしさを感じさせるノスタルジックな雰囲気をもつ写真の作品です。 画面の多くを占めているオレンジ色の雲から、暖かさを感じることができます。壁紙やインテリアに暗い色が多い空間でも、飾ることで部屋の中に暖かい印象を作り出すのにピッタリです。更にこのようなノスタルジックさを持つ作品は、古い質感を持っている木のインテリアの近くに飾ることでナチュラルかつビンテージな雰囲気を演出してくれます。 Fontana di Trevi   Fontana di Trevi/70cm×70cm/アクリル 作品はこちらから 夏に噴水の底でコインが光っているのを見てインスピレーションを受けたという作品です。コインを金色のアクリル絵の具で表現しているため、コインの金属の質感が浮かび上がるような表現がされています。キャンバスの側面まで描写されているため、額縁に入れることなく部屋に飾ることが可能です。木などのナチュラルな柔らかい雰囲気に、金属のような質感のある絵を取り入れることで物足りない部屋の印象をはっきりとさせます。金属のような質感と言っても、重厚感ではなくキラキラとした明るい印象を与えてくれるため、部屋全体の雰囲気が重くなりません。 ナチュラルな部屋は幅広い年齢層から長年愛されているテーマであり、部屋全体が暖かい雰囲気に包まれます。アート作品はそのようなナチュラルな部屋との相性がかなり良いため、初心者でも気軽に作品を飾ることができるのでオススメです。  

Artist’s Insight:ファビアン・フレッセを知るための6つのポイント

モノを見るうえで《色》は絶大なキープレイヤーだ。その日に着る服も、髪の毛も、料理だって色が担当する役割は大きい(カラーセラピーという色による心理療法だって存在するほどだ)ファビアン・フレッセの作品はまさしく色を効果的に使ったアートだ。四角いキャンバスの画面に美しいグラデーションだけを描いたスプレーアートは、見ている人のキモチの状態によって捉え方が大きく変わる。 1.幼少期から影響を受けた「大自然のなかの美学」 ファビアン・フレッセが1982年9月8日にドイツのヴッパータールで生まれた。幼少期から大自然に囲まれて育ったファビアン。自然がつくり出すカラフルな創造物は彼の美意識に大きな影響を与えた。例えば、彼が描いた空を連想させる作品がそうだ。本や映像では捉えきれない程の鮮やかで豊かな色彩が自然界には多く存在しているため、まだ色彩感覚の固定概念が定まっていない幼少期のうちにこのような環境で過ごせたことは、アーティストとして恵まれていたと言える。 作品はこちら 2.経歴 2006年から2011年まで、フレッセはエッセン自由美術学校で「ビジュアルアート」を学ぶ。ビジュアルアートとは「視覚芸術」の事であり、主には視覚で認識できる芸術表現のことを指す。幼少期の頃から大自然の美しさを「視覚」から取り入れてきた彼にとって「見ること」「どう見えるか」は重要なポイントだ。在学中には芸術賞「Essener Forderpreis 2010」にもノミネートされた。 作品はこちら 3.極めてシンプルなスプレーアート スプレーアートといえば街中にポップな絵柄で壁に描かれているようなストリート・カルチャーをイメージするかもしれない。でも彼の作品からはスプレーアートにありがちな「やんちゃな感じ」はしない。誰から見てもわかりやすい、心が落ち着く、実にシンプルな構図になっているのだ。 4.アイディアを形と色だけで表現 フレッセは細かいモチーフが一切描かず、少数の色のグラデーションだけで勝負した作品ばかりを描いている。作品のタイトルも使用した色について説明する言葉が並んでいるだけだ。このシンプルな構成によって色彩のみに集中させる、彼の狙いがある。彼の幼少期に影響を与えた木々や川の美しさがそうであるように、余計なものは一切入れない。ストイックだからこそ生まれる美的感覚は、もはや強さともいえるくらいに徹底されている。 5.光と色の美しい調和 もう一つ、彼が作品に仕込んだアイディアがある。作品をじっくりと鑑賞しているわかるのだが、キャンバスの側面にも色が塗ってある。《White Square with Rainbow on the Edges》は表面の情報を極限まで減らし、側面に重点を置いたユニークな構成だ。ただ画材で色彩を表現するのみでは無く、光による色彩の表現も組み込むことで、余すことなく作品全体を用いて表現している。 作品はこちら 6.現代美術の様々な要素を組み合わせ「先進的なアート」を表現していくファビアン・フレッセの前向きな精神 彼は色彩の他にも「光」に神経をそそいでおり、長時間露光を使用した夜景の写真が多く存在する。そのまま写真として作品を制作しているわけでは無く、そこに複数の色からなる垂直なストライプが上から描かれることで、作品に抽象的な独自性が与えている。彼は伝統的な考えに囚われず、現代美術の異なる要素を組み合わせて新しいアートを生み出したい、という前向きな精神を持っており、これから彼が生み出していく先進的なアートに私達は期待したい。 作品はこちら

漫画はアートとしてどう流通するか?集英社によるマンガアート「SHUEISHA MANGA-ART HERITAGE」が始動。

集英社はこの度、同社がこれまでに発行したコミックスを限定エディションのマルチプル作品として国内外に販売するプロジェクト「SHUEISHA MANGA-ART HERITAGE」を始動。ポスターなど複製品としてコミックスが流通するケースはあったが、あくまでもアートワークのコンテクストに則って展開されることは国内でも例がない。漫画をアートというフォーマットにどのように落とし込み、どのように事業として成長させるのか。ECサイトの封切りに伴い、このプロジェクトのディレクター 岡本正史、それから現代アートの越境EC「TRiCERA.net」を運営する株式会社TRiCERAの井口泰が対談を行った。   アートとして「漫画」をどう見るか 井口泰(以下、井口) 第一声から申し訳ありませんが、まず1人の漫画ファンとして今回の対談はすごく嬉しく思っています(笑)。 岡本正史(以下、岡本) ありがとうございます(笑)。 井口 今回は集英社さんが開始される「SHUEISHA MANGA-ART HERITAGE」、それからアートとして漫画の可能性についてお話ができればと思っていますが、まず後者の方の漫画をアートとして展開しようと考えたきっかけと言いますか、プロジェクトの経緯から聞いてもいいですか? 岡本 話を遡ると、実は発端となっているのは2007年頃になるんですね。その頃に集英社のコミックスをデジタルアーカイブしようという動きが立ち上がったんですが、とはいえ当時はまだスマホもないし、デジタルデータを活用して何か新しいことをしようという機運も活発とは言えなかった。ガラケーのコミックスに使ったり、あとは海外の翻訳出版のために使えればと。「デジタルアーカイブ」という言葉というか、その概念自体がまだ新しかった時代です。 井口 対象は集英社が出版したコミックス全てですか? 岡本 ほとんど全てですね。 井口 膨大な数になるような...(笑)。 岡本 なります(笑)。集英社は年間で800点ほど新しいコミックスを出しているので、今はだいたい300万ページ分くらいかな。スキャナーも、当時はイスラエル製の最高の機材を使って、とにかくクオリティの高いアーカイブを作成しよう、と。それが時を経てスマホ革命もあり、デジタルコミックスの製作にアーカイブデータが活用できるようになりました。でも作品の中にはすごく描き込みがされた絵もあって、「これは別の形でも世の中に出すべきじゃないか?」と思い始めたんですね。コミックスやタブレット、スマホのサイズではなく、媒体も変えて、何か違うフォーマットで世の中に打ち出すことも出来るんじゃないか、と。 井口 なるほど。つまり作成したアーカイブをアウトプットする方法としてアートを、ということですよね。興味深いなと思うのは、同じ絵でも、コミックスの時と絵画にした時では見え方が違うと思うんです。漫画はストーリーがあって、体験としてはすごく流動的。でもアート、特に平面作品は基本的には壁に固定されているわけで、体験として大きく開きがあると思うんです。 岡本 おっしゃる通りで、漫画は時間芸術なので、一枚の絵として抜き出して鑑賞する場合は違った風に見えてくるとは思いますね。例えば『ONE PIECE』の読者でも「こんなシーンあったっけ?」と思うはず。壁にかけられた状態で対峙する漫画は、またコミックスのそれとは違った発見があると思うんですね。 井口 漫画というコンテンツをベースに異なる体験を生み出す。 岡本 まさに。このプロジェクトはアーカイブという、漫画の原画の保存という観点から始まったわけですけど、「ただデジタル化して終わり」とか、単なる複製品をつくりたいわけではない。コミックスや作家さんのクリエイションを違う体験を通して受け継いでいくところがしたいし、そこにこそ意義があるとは考えてますね。 アートとしての価値をどうつくるか 井口 一方で、これはもっと実際的な話になりますけど、「漫画をアートとして販売する」ことには色んな課題が含んでいると思うんですね。現代アートという産業には既存の仕組みがあり、その中でどうやってポジションをつくっていくかという問題もある…。それに、もっと言えばアートの市場自体は漫画と比べると小さい。マーケットとして異なる業界への参入にはどう考えていますか? 岡本 その話で言うと、少し数字的なところから入るけれど、USBのレポートによれば世界の美術品市場は全体で7億円くらいですよね。で、日本のアート産業はと言うと3590億円で、美術品に絞ると2580億円程度。実はこの数字自体はすごく馴染み深くて。実は2020年の日本のデジタルコミックス売上が3400億円強で、大体同じなんですね。この規模感を見ていくと、5年後、10年後に「マンガアート」を100億円程度の大きさに育てていくビジョンを立てることは難しくはないと思っていて。 井口 漫画全体で考えると大きな規模になるでしょうね。 岡本 まさにそうで、集英社だけでも『ONE PIECE』や他の漫画数作品を手掛けているだけでも、絶対的に手一杯になってしまう。他の出版社の作品も入ってくれば、マーケットのサイズも成長が見込めるだろう、と。 井口 しかも「SHUEISHA MANGA-ART HERITAGE」は越境ECですよね。海外のマーケットの方が圧倒的に大きいアートマーケットのことを考えると鋭い判断だったと思います。 岡本 評価いただき、ありがとうございます。でも「アートマーケット」の中で、既存のジャンルとバッティングするようなことにはしたくないとも考えています。絵画にしろ、彫刻にしろ、アートにも様々なジャンルがあると思うんですけど、市場の中でそれらと競合し、シェアを奪うようなことはしたくない。「したくない」と言うより、面白くないと思うんですよね。 むしろ、他のジャンルとコラボレーションする。工芸の作家さんとコラボレーションして、漆塗りの額縁をいっしょに作ってもらうとか。アート作品として、しかも日本のクリエーションとして海外にプレゼンテーションしていくと考えた時、そういう他のジャンルと協力することが重要になって来るとは思いますね。 井口 漫画をアートのジャンルに広げながら、既存のアートとの共生というか、新しい価値を生み出していく。 岡本 そう、そこが面白いと思うんです。これまでもポスターとか、例えば複製画とかはあった。でもアートとしてのクオリティを担保させた、つまりアートワークとしてコミックスを展開させる発想はどこにもなかったわけですよね。もちろん集英社としても初めての試みだし、業界にとっても新しいことだとは思うんです。 井口 今「アートとして」と仰いましたけど、その点で言うと、僕なんかはブロックチェーンによる証明書の発行は面白いと言うか、ある種の核心をついていると思います。アートに携わっている者の業と言いますか(笑)、ブロックチェーンや証明書と聞くと流通のあり方や価値形成や担保について考えているだろうな、とは想像がつくんです。というのも、今回はマルチプルな作品として展開させると思うんですが、そうなった時にはエディション管理の話は必須になってくる。 岡本 そうですね。そもそも、このプロジェクトに可能性を感じたきっかけもまさにそれで。今回はとにかく「複製品を売っている」と捉えられることは避けたかった。そうするとエディション管理とか、流通のさせ方にも工夫というか、アート作品として市場に流れていくロジックが必要だったんですよね。スタートバーンのブロックチェーンシステムはそういう意味では一つの大きなきっかけでしたね。 井口 今のお話にポイントがあったと思うんですが、その「アートとして流通させる」という点はすごく重要で、僕は現代アートとはジャンルというよりは一つの仕組みだと思っているんですね。けれど、そう考えた時、先ほどの話の繰り返しになりますけど、やはり版画や写真のような再制作が可能な作品の流通ではエディション管理、もっと言えば市場での価値の管理がすごく重要になる。 岡本 おっしゃるとおりだと思います。 井口 むしろそこさえクリアできれば、なんと言いますか、土壌は出来ていると思うんです。今の現代アートではKAWSをはじめ、もともとは外の世界にいた人たちが受容されていく傾向がある。ストリートアートやポップアート、あるいはイラストレーションが一つのジャンルになったわけですよね。言い過ぎかもしれませんが、そこに漫画という新しいジャンルが入ってくる下地はあるんじゃないのかな、と。こんなこと言うと、また方々から「言い過ぎだ」とかお叱りを受けるかもしれませんが(笑)。 岡本 いや、でも言っていることは分かります。でも、だからこそいかに丁寧に価値をつくっていくか、というところは重要になる。梱包一つとってもそうだし、配送もそう、もちろん証明書の話だってそうですよね。 井口 フランスでは漫画は九番目のアートとも言われているし(笑)。でも今お話になっている通り、現代アートは仕組みの世界で、そこにはルールがある。その「お作法」と言いますか、商慣習のようなものをおさえている点がストイックだし、このプロジェクトが本気なのだなと感じます。 岡本 ただその文脈で話をすると、一方では現代アートというか、ファインアートの中枢みたいなところとのバッティングは避けたい。あくまでも漫画というバックグラウンドは意識するし、ファインアートにも既存のやり方や作法がある。そこへ無理に合わせようとするとよくないんじゃないか、と。もちろん全く無視はしないし、だからこそブロックチェーン証明書の話もあるんですが…。もっと広い意味でのアートとして定着させたいし、それ独自の文脈や価値を考えていく必要があると思っています。 井口 なるほど。あと価値の点で言うと、これは個人的な意見ですけど、価値って感じ取るもので、それは共通の価値つまり認識が生まれることで大きくなっていくと思うんですね。その共通の価値が大きくなって総体的な価値が生まれる。マンガアートがどうやってアートとしての価値を生み出していくのか、この点はすごく可能性があるし、興味があります。 漫画の継承の方法としての「マンガアート」 井口 核心と言うか、少し突っ込んだ話ですが、この「SHUEISHA MANGA-ART HERITAGE」と複製品の最大の違いはどこにあると考えてますか? 岡本 一番はリサーチと修復ですね。実は漫画の原画というのは退色や劣化がものすごく早いんです。油絵などよりもずっと脆弱です。というのも、週刊や月刊連載をベースにしている漫画の原画は、その制作速度に適応するために乾きやすい染料系のインクを使うことが多いんですね。この画材があって漫画の表現が豊かになっているんですが、一方でこうしたインクは退色や変色が早いんです。あとは写植を貼る接着剤など、紙を傷める要素がいっぱいある。 井口 そうか、印刷を前提にするから原画を長持ちさせるという発想はないんですね。 岡本 そう、まさに。アーカイブの専門家からすると「100年は保たない」という話もあると聞きます。きちんとした設備状況で保存しても、です。漫画の原画は、どれもくまなく、現在進行形で劣化に向かってるわけですよ。だから今回の作品化する際にも、元の状態がどうだったかというのをリサーチし、修復しながら制作するんですね。 井口 単純にプリントしているとか、そういう話じゃないですね。 岡本 そうなんです。それに漫画と違い、原画を縮小ではなく拡大している。だから撮影からプリントまできちんと行わないと鑑賞に耐えられないものになる。制作から流通まで、全て細かいコントロールをきかせながらするわけですけど、そうなると単純に複製品をやってます、とは言えない。 井口 アートにすることで残していく。 岡本 絵として残すことで、つまりコミックスの状態とは違う体験を与えるものとしてね。今は紙の原画がオークションで高値で落札された話も聞きますけど、そもそも原画の保存が間に合っていない。デジタルアーカイブはしているけど、大元の紙については劣化が進むばかりなんです。だからこそこのプロジェクトでお金が生まれれば原画の保管の研究にも回せるし、もちろん作家さんへの還元もできる。 井口 漫画家の新しい活動領域を生み出せますよね。 岡本 まさにそうで、やはりコミックスの世界も段々と厳しくなっている現状はあって。原稿料や印税だけで生計を立てるのは難しい作家さんでも、自分が描いた絵をアートとして活用できれば違った可能性も見えて来るかもしれない。将来的には新人漫画家さんの絵も作品化していきたいとは考えてますね。 井口 そう考えると、「SHUEISHA MANGA-ART HERITAGE」の目指すところはだいぶクリアですよね。漫画の継承、漫画作家の新しい可能性。 岡本 漫画は、やはりどうしたって日本の重要な産業でもあるし、文化でもある。それを時代に適応しながら継承していく方法については考えなくてはならないし、これまで漫画を世の中に送り出していきた集英社だからこそ真剣にならなきゃいけない問題だとは思っています。アートとしての漫画が成立するのか、それをこれから丁寧に、そしてもちろん挑戦的に積み重ねていきたいですね。 岡本 正史 | Masashi Okamoto 「SHUEISHA MANGA-ART HERITAGE」事業責任者・ディレクター。東京芸術大学美術学部卒業後、株式会社集英社入社。女性誌~女性誌ポータルサイトを 経て、マンガ制作のデジタル化に参加。集英社刊行の主要コミックスをアーカイヴしデー タベース運用する「Comics Digital Archives」を企画・実現。「少年ジャンプ」等マン...

加藤公佑 個展「Re-scope」を開催致します。

この度TRiCERAでは2/20 - 2/27 の会期にて加藤公佑の個展「Re-scope」を開催致します。これまで風景の分解と再構築というキーワードからランドスケープの構造や視覚そのものの曖昧さに言及するような作品を制作してきた加藤。今回は「誰かの視点」をコンセプトに、SNSから引用した画像をベースにしながら制作したペインティング約12点を展示します。SNS上にアップロードされ流れていく写真の多くは「他人の視点」であり、実体験として私たち自身が獲得したものではありませんが、しかし今日デジタルシフトによって日々絶え間なく、私たちはその「他人の視点」を大量に受容しています。もはや、ひょっとすると自らの肉眼で風景を眺めているよりもずっと第三者の視覚を通している方が多いかもしれません。加藤のペインティングは風景が分解され、色彩や形態が崩され、言うなれば情報が変換される瀬戸際を描いていると言えるかもしれません。今回の作品と展示で彼はデジタル化した視覚世界に生きる私たちにとって見ることとは何か、かつてと今とで「見る」にどのような違いが生まれたかという、ものの見方に関する問い直しの機会を目指しています。加藤公佑がキャンバスにおいて展開する、風景や視覚をめぐる実験と冒険を、是非ともお楽しみ下さい。 展示情報会期:2021/02/20 - 2021/02/27会場:TRiCERA Museum東京都港区高輪3-22-5 SDS高輪ビル※本展示は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から完全予約制とさせて頂きます。来場の場合は下記のフォームよりご予約下さい。みなさまにはご不便おかけしますが、何卒ご了承下さい。 予約はこちらから    

Quick Insight vol.3 – 鈴木潤 | Jun Suzuki –

20代に上京し独学でアーティストとなった鈴木潤は、自分の中にあるあオリジナルなキャラクターをストレートに描き出し、「描き手と見る人」の間で鑑賞を通して生まれるコミュニケーションを重視する。「自分の頭の中を覗いて欲しい」という鈴木の独特な世界観やアーティストになった経緯について話を聞いた。 鈴木さんはボールペンをメインに、すごく細かく描き込んだスタイルでやられてますよね。まずは作品について簡単に伺えますか?作品は自分のなかにいるキャラクターを外に出してあげるような気持ちで描いています。描いても描いても湧いてくるんですよ、たくさんのキャラクターたちが。 ともだち紙・ボールペン, 51.5 × 36.4cm Buy Now アーティストとしてキャリアを始めたのは20代の前半でしたね。どういったきっかけが?  実は2014年に仙台から東京へ来たんですけど、別に何かあてがあるわけでもなく。それまでずっと飲食店で働いていて、ただ漠然と日々を過ごしてる感じだったんですけど、だんだんと好きなことを仕事にしたいっていう気持ちははっきりしてきて。「じゃあ好きなことってなんだ?」と考えたら描くことで、「じゃあ描くことを本気で頑張ってみよう」と。 東京に来てすぐに活動をスタートさせたんですか?  いえ、最初はデザインの研究所に入ったんです。夜間で、週に3回ほどのコースに通ってました。でも「なぜそこにしたか」みたいな突き詰めたものはなかった。漠然とした気持ちだったんですよね。  結局、つまらなくて半年でやめてしまった。その時に幻冬舎さんの雑誌でアートコンペがあって応募しました。ボールペンの作品だったんですけど、それが入賞して、僕としては「ああ、これでもいいんだ」って。ボールペンで描いたやつでも認めてもらえるんだって自信になりました。活動はそこからですね。 Jungle紙・ボールペン, 29.7 × 21cm Buy Now   ボールペンを使用した理由はなんだったんでしょう?好きな文房具なんです、単純に。ペンと紙だけあればどこでも描ける気軽さも、細かく描き込めるところも好きですね。 キャラクターは小さい頃から描いていましたか?そうですね、小学生くらいからオリジナルのキャラクターを描いていました。自分の妄想世界というか、そういうところにいるキャラクターたちを。大友克洋さんとか好きな漫画、あとはテレビとか雑誌に出てくるひととかモノとか、モデルはあるんですけど、多分そういうものを妄想に還元していると思います。 大友さんが好きなんですね。他にも影響を受けたカルチャーはありますか?フランスのメビウスさんとか、ペンだけですごいカッコいいものを描いていて尊敬しますね。他にもバンド・デシネの作家さんたちは好きです。 Memories紙・ボールペン, 42 × 29.7cm Buy Now 画家だとどうでしょう?一番は佐藤允さん、あとは藤田嗣治。あの人の伝記を読んで衝撃を受けて。生き方とか、考え方とか、その全部がすごいなと思ってます。 話が少し戻りますが、やってみたいことが「描くこと」だったと。どうして「描く」だったんでしょう?明確な理由はないと思います、もうずっと描いていたので。小さい頃から描くことが当たり前で、普通で、日常って感じでした。カレンダーの裏とか、テスト用紙の裏とか、とにかくずっと描いてたんです。今もそれが続いているような心地です ドクロくんの顔アクリル・キャンバス, 53 × 45.5cm Buy Now アーティストとして活動を続ける原動力も同じですか?変わりはないと思います。好きなものを描いて、描いたものを友達に見せると喜んでもらえたりしたのが嬉しくてっていうのを続けている感じです。 たぶん、自分が好きなものをみんなに見てほしいんだと思います。僕が僕の好きなものを描いて、それを周りに見てもらう。自分の頭の中を覗いてほしい 褒めてもらいたいとか、見てる人が自分と同じように楽しんでほしいとか、そういう本当にシンプルな気持ちでやってます。 活動続けてきて変わったところはありますか?作品だと、最近は色を使ってます。ずっとモノトーンだったんですけど、周りから色を使ってみたらとは言われていて。最近になってアクリルを使い始めました。 GOEMONアクリル・キャンバス, 41 × 38cm Buy Now  最後の質問ですが、これから変わっていくかもしれないところ、あるいは変わりたくないところはありますか?描くことが楽しいことは変わらないでほしいですね。逆に、それくらいかな。僕、自分の絵についての考えなんて本当に中学生レベルなことしか言えなくて申し訳ないですけど(笑)。でもずっと描いてきて、今も描くことを続けていて、その根っこにあるものは変わりないと思ってます。好きなものを描いて、みんなに見てもらってって。楽しいし、楽しんでもらえるならそれでいいと思ってるんです。美しく、楽しくありたい。それだけですね。 鈴木潤 | Jun Suzuki1991年宮城県出身。23歳の時に上京し、桑沢デザイン研究所に入学。学校を中途退学した後、「PONTOON“装画”コンペティション...

アートフェア東京2021に出展します。

この度、株式会社TRiCERAは3月18日から開催されるアートフェア東京2021(以下、AFT2021)にブース出展します。 今回弊社では累計で1億1,500万円の新たな資金調達を実施しましたが、これによりサービスの拡充やサイトデザインの一新の他、私たちのプラットフォームに参加する2400名以上のアーティストをプロモーションするためにアートフェアをはじめとする各イベントに積極的に参加していきます。 来るAFT2021では私たちの「創造力に国境なんてない」というステートメントをリアルの場で体感できるインスタレーションをブースで展開し、またデザインを一新したリニューアルサイトをご紹介致します。この他にも今年の4/1にリリースするより現代美術に特化した完全招待制のECプラットフォームの発表も行う予定です。 アートが好きなひとたちがあらゆる障壁を超えて出会い、繋がることができる世界を目指すTRiCERAのビジョンとその実験/実践を、ぜひともお楽しみ下さい。 フェア概要 会期        : 2021年3月18日-3月21日          (※3月18日は招待者のみ)時間        : 12時-19時          (※最終日は16時まで)会場        : 東京国際フォーラムホールE/ロビーギャラリーチケット  : 4,000円(税込) ...

この度TRiCERAではグループショー「青い春の中に」を開催致します。

この度TRiCERAでは1月30日より1週間の会期にてグループショー「青い春の中に」を開催致します。今回は美術教育を受けている最中の学生、またそれを受ける前段階にある描き手の作品を展示致します。ひとによってそれが到来する時期は異なりますが、誰しも青年から成人へ、社会的にも精神的にも、あるいは身体的にも変化をしていきます。青年期は、何かを嫉妬したり、焦がれたり、無闇に腹が立ったり嫌気がさしたり、根拠のない勢いだけを感じたり、何かとコントロールのきかない情緒との近い時期です。 しばしばアート作品もそのような精神を表現していることがあるかもしれません。ただしそれは往々にして計算され、考え抜かれ、見つけ出された結果としてでで、自然な表れではないこともあるでしょう。 今回は美術教育を受けている、或いは受ける前にいるひとびとの作品を集めました。体系化された美術のシステムの中に入りきらない、ただひたすらに純粋な創意の表れであり、また作り手である彼らの生活に息づいている精神の反映とも言えるかもしれません。 作品を通して向けられる、若い描き手による清心な語り口を是非ともお楽しみ下さい。 開催概要会期:2021/1/30(土) - 2021/2/6(土)会場:TRiCERA Museum東京都港区高輪3-22-5 SDS高輪ビル※本展示は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から完全予約制とさせて頂きます。来場の場合は下記のフォームよりご予約下さい。みなさまにはご不便おかけしますが、何卒ご了承下さい。 来訪予約はこちらから  

Quick Insight Vol.2 – 浅間明日美 –

浅間明日美は、刺繍という技法を通して自分自身を、世界そのものを理解しようとする。「私は本能的なものと作品の間に立つ、器のようなもの」という浅間にとって、自分が捉えた根源的な感覚をスケッチし、布に縫い付け、その行為を繰り返す刺繍は、一つの祭儀的な意味がある。今回は制作の背景から現在の作風になった経緯について話を聞いた。 浅間さんは刺繍を使った絵画を制作していまね。刺繍はどこで学ばれたんですか? 実はまったくの独学なんです。誰かに習ったわけでもないし、専門的なルールに則っているわけでもない。自分なりの方法を模索し、見つけながらやっています。ただ独学なので、自分なりのルールはありますけど、でも知識として体系化はしていない。だからたまにワークショップを依頼されることもあるんですけど、教えることが出来ないんです 刺繍を始めたきっかけはなんだったんでしょうか? 元々はイラストレーターとして活動していたんですけど、 刺繍へ移ったのは、子供の病気がきっかけです。看病のために活動をお休みしていたのですが、でも制作はしたかったし、表現もしたかった。だけどペインティングの時間と場所を捻出することは難しかったんですね。どうにか生活に地続な方法で制作が出来ないか、と考えました。そしてたどり着いたのが刺繍だったんです。針と糸だけあれば、極端な話、台所でも出来てしまいますから。     本歌取りシリーズ-バッカス- 33 × 33cm, 刺繍・布・パネル 作品はこちらから   刺繍を続けている点はどこにあるんでしょうか? 一番は性に合っているからだと思います。刺繍は、それこそ同じ行為の繰り返しなんですね。同じような手の動かし方を繰り返していく。その反復よって自分のエゴを離れるというか、ある意味、瞑想に近い感覚があると思っていて。儀式のようなものかも知れませんね。刺繍という行為によって真理に近づける気がするんです。 その表現の方法は、表現の中身にも影響を与えていますか? そう思いますね。私の作品は社会的でも、何か政治的なメッセージがあるわけでもない。コンセプチュアルでもない...と思います。もっと抽象的な、自分自身の存在確認をしている感じです。縫っている時だけ自分を感じる、という身体感覚です。でも、そこにエゴはない。すごくシンプルなレベルでの存在確認なんですね。 冬ガール 25.8 × 31.8cm, 刺繍・布 作品はこちらから   エゴイズムのなさが大事なんですね。 私はどちらかというとインスピレーション型なんですけど、そうなると、頭に降ってきたイメージをどれだけ丹念に、どれだけ丁寧に自分の外に出すことができるかが大事になって来るんです。どれだけ純度が高い状態で作品化できるか。そこが重要なんです。作品のテイストも無垢さのようのなものを重視しているかも知れません。 本歌取りシリーズ-ジュリアーノ- 33 × 33cm, 刺繍・布・パネル 作品はこちらから   つまり浅間さんは、インスピレーションと作品の間に立つ存在なんですね。 だからこそ、私自身のエゴとか、好きだとか嫌いだとか、そういうことは前に出したらダメだと思ってます。自我が入ると濁ってしまう。怒っていても、浮かれていてもダメ。評価されたいとか、こう見えるだろうなとか、そういうことを考えてもダメで。作品が濁ってしまう気がするんです。 シュルレアリスムの方法論に「自動筆記」という、描き手のエゴを消すための手法があります。それに近いですね。私の場合は「インスピレーションがちゃんと形になるように案内する」感じでしょうか。実体のないイメージを、刺繍という方法で実体化させる。反復的行為で、ゆっくり、形を与えていく。そういう時に自分の好みとか、そういうのは入れないですね。自分の頭で考えるよりずっといい作品が出来ますから。「思いつく」→「スケッチ」→「キャンバスに刺繍」といった感じの流れです。 忍者 31.8 × 25.8cm,...

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