木曜日, 5月 6, 2021
Home Curator’s Eye インダストリアルな部屋をつくる、6つのアート作品

インダストリアルな部屋をつくる、6つのアート作品

インダストリアルな部屋とは
インダストリアルとは「産業」や「工業的」という意味を持つ言葉です。部屋の特徴としては、倉庫や工場のような見た目や高い天井、あえて部屋の中に未完成ままの要素を取り入れるといった特徴があります。真新しいという感じではなく、使用感を感じる物や長く使える丈夫なインテリアを配置させるイメージです。元々は倉庫などに使われていた空間をあえて特徴を残しつつ、部屋として再利用したのが始まりと言われています。オフィスや書斎にも取り入れられている人気のテーマです。

インダストリアルな空間でのアートの役割
部屋のインテリアに多く用いられる無骨なイメージを与える金属や、レンガ、コンクリートなどの素材と相性の良いアート作品を飾ることがポイントになります。また部屋に合うような現代的な印象を与えたり、部屋に飾ることでインダストリアルな素材の質感を感じさせるアート作品をご紹介します。

Untitled (19-37)
抽象的な表現をメインに用いられた作品です。キャンバスに絵の具を何層にも重ねてから引っ掻いたりと、作者による独自の表現方法で制作されています。アクリルや木炭が使用されており、素材を絵肌としてそのまま感じさせてくれる作品です。黒色が作品のなかでベースになっているため、無骨な印象を与える部屋にも違和感を与えずに馴染みます。アクセントに明るいトーンの水色が少し入っていることで、ダークトーンが多い部屋のなかでも目を惹くアクセントになってくれるでしょう。

Untitled (19-37)/49.8 x 64.5 cm/ミクストメディア – アクリル、グラファイト、木炭

HOLE IN ONE
世界的にも有名なアポロ11号の月面着陸の写真と、ゴルフをかけ合わせたユニークなアート作品です。無骨な印象を与える空間に、このようなユーモア溢れる作品を飾ることで堅い印象になりすぎないというメリットがあります。宇宙というテーマは現代的な印象を与えるため、インダストリアルな雰囲気を出すのにオススメです。色数も白黒写真をベースにしているため少なく、シンプルでまとまった印象を与えます。上から赤い光のような加工が施されているため年代を感じる程良い使用感が出ており、導入した際にも違和感を与えるような真新しさを感じさせず、部屋に馴染んでくれます。

HOLE IN ONE/84cm×59cm/デジタルプリント

Bronze Structure
抽象的かつ表面に幾何学模様が描かれおり、金属の質感も感じさせてくれる作品です。アクリルで制作しつつも、金属の質感を表現するためにメタリック塗料が使用されています。コインなどにも用いられているブロンズの質感が無骨な印象を大いに演出してくれます。インテリアとしては、石材やレンガの壁とも非常に相性が良いアート作品です。均一化した塗りをするのでは無く、ブロンズの輝きに少しくすんだ金属の表現を混ぜることによって、年月を感じさせるようなアンティークような側面も演出しています。

Bronze Structure/70cm×70cm/アクリル

GROUPIE ART
油彩の表現方法としては珍しく、線で輪郭や肌の色が表現されています。茶色の紙に描かれている事でヴィンテージさを演出しつつも、サングラスを掛けている男性というモチーフからは現代的な印象がうかがえます。線で表現しつつも影やハイライトをしっかりと表現することによって、顔やサングラスに立体感が現れるようにしています。あえて紙にシワが寄っていたり、上下が破れている状態で額に入れており、これらの表現からインダストリアルの未完成な要素を感じられます。もちろん作品が未完成のままの状態だという意味では無く、作者の残した演出を活かしてインダストリアルに必要な未完成要素を取り込むことができます。

GROUPIE ART/66cm×50.8cm/油彩

LNE SS1
抽象的ではっきりとしたモチーフは描かれていませんが、まるでシルバーのような金属の輝きの表現を持つアート作品です。くすんだダークトーンが多いインダストリアルの部屋の中に、綺麗に輝く金属の表現は周囲と差が付き目を惹くポイントになるでしょう。下から光が当たっているかのような描写がされているため、部屋のライトが下からあたるように工夫するとより魅力的に飾れます。コンクリートや黒色の壁とも相性が良く、非常に部屋に導入しやすいアート作品です。

LNE SS1/40cm×40cm/プリント

new york
黒色を広く用いながらも、逆光や道路に反射している様々な光を捉えた作品です。テーマはニューヨークの夜の景色という事で、現代的なモチーフであるため部屋に導入しやすいアート作品です。黒色の部分が多いため白い壁やコンクリートの壁との相性が良く、明るい印象の部屋にも、夜景のダークトーンを程よく加えることで、重い雰囲気にならずにクールな部屋の印象もつくり出すことができます。

new york/80cm×80cm/油彩

このようにアート作品のモチーフや性質からインダストリアルな部屋をつくることができます。是非、部屋のワンポイントにアート作品を役立てるのはいかがでしょうか。

Shinzo Okuokahttps://www.tricera.net/
1992年東京都出身。大学でインド哲学を学んだ後出版社に勤務し、アート雑誌と神社専門誌の副編集長として雑誌及び書籍の企画・編集に携わる。2019年にスタートアップ企業である株式会社TRiCERAに参加、日本初の現代アート専門の越境ECの開発及びアーティストのマネジメント、自社オウンドメディアの立ち上げを担当する。特技は速筆で、雑誌時代には1ヶ月で約150ページを1人で取材・執筆した。

Most Popular

You Might Like

現代アメリカのアートの流れを覗く-アメリカン・アーティスト特集-

アメリカのアートもしくはアーティストと言えば、何、また誰が思い浮かぶだろうか?8月はアメリカン・アーティスト鑑賞月だそうで、新しくアメリカ出身/拠点のアーティストを発見するのには持ってこいのタイミングだ。 第二次世界大戦後、それまで地球規模での影響力を誇ったヨーロッパの国々は力を保持できず、代わりにアメリカが台頭した。これは政治や金融だけでなく、芸術においても同様であり、アメリカ文化が以前にも増して宣伝され、輸出されるようになった。特に、ポップやミニマリズムなどの芸術運動は、現代美術の行方に多大な影響を与えた。 ロイ・リキテンスタイン、アンディ・ウォーホル、ジャン・ミッシェル・バスキア、ドナルド・ジャッド、フランク・ステラ......と、その名前を連ねるのはいとも容易い。私たちが現在知る形のアートを楽しめるのも彼らのおかげである。アメリカの政治的なイメージは、アメリカ人でない私たちにとっては決して崇高なものではないかも知れないし、そして現大統領が懐かしむほどにグレートではないかも知れない。 しかし、幸いなことに、芸術の創造性を楽しむのに世情は関係ない。我々は、希望と夢の国から届けられる輝かしいアートと共に、幸せな現実逃避の航海へ漕ぎ出すとしよう。 Brian Schorn A.C.D. Seth King Lawrence Lee Edward Burden Cash - Cooper Sandra Mack-Valencia Carl Goss Clint Imboden

NO BORDER-もしくは横断する力について-

TRiCERAでは11月21日(土)から12月5日(土)までグループショー「NO BORDER」を開催します。この記事ではアーティストを選んだポイントや各アーティストの見所を解説したいと思います。 「分からなさ」を楽しむアート 今回はジャンルや線引きが難しく、型にはめて鑑賞することが出来ないような方々を選出しました。日本にも海外にも、それから今も昔も、アートにはいろいろなジャンルがあります。今回選んだアーティストは既存の枠組みからは説明が難しい方々が多いと思います。でも言葉に出来ないということは、それだけ新しさを持っているということの証拠かも。 目で見て楽しむことももちろんですが、その作品の魅力を言葉で楽しむことができる点は現代アートの特権かもしれません。絵具やキャンバスの裏側にあるアーティストの思考そのものを、ぜひ楽しんでみてください。 参加アーティストについて-注目するポイント- 平田尚也 | Naoya Hirata 平田さんは1991年長野出身のアーティストですが、特徴はなんと言ってもネット上から集めたデータを使って仮想空間で彫刻を制作するという姿勢。だから自分のことも彫刻家だと言います。平田さんは「空間性と時間性を持ったものが彫刻」だと考えていて、既存の空間や素材(鉄や木材)の捉え方が違うだけで、やっていることはトラディショナルな彫刻作品なのです。彼の作品は「デジタルとリアルは対義語なのか?」と考えさせられ、何より現代人である私たちにとっての空間や時間を問い直すきっかけにもなります。 預言者 2019 33 × 27.5cm アルミニウム合金にデジタルシルバープリント Edition1/3  作品の詳細を見る 畑直幸 | Naoyuki Hata 九州を拠点に活動している畑さんは、最近では被写体に色を塗って撮影するというスタイルで制作をしています。人間の目は光を反射によってものを見たり、色を判断したりしますが、畑さんの作品を見ていると、自分たちの目に見えている色は本当の色とは違うかもしれないなという思考と直結すると思います。ある意味、人間の視覚を試すような写真作品なんですね。 g/b//u/ #1 2020 29.7 × 42cm デジタルシルバープリント Edition1/10  作品の詳細を見る 斉木駿介 | Syunsuke Saiki 斉木さんはキャンバスをディスプレイに見立てた絵画を制作するペインター。情報やコミュニケーションの多くをスマホやPCに依存している私たちにとって端末のディスプレイは目そのもの、視界そのものに近いと思いますが、そういう現代人のパースペクティブであるディスプレイを模した斉木さんの絵画は、ある意味、存在それ自体がすごく立体的だと思います。私たちの目そのものを取り出したかのような、どこかシニカルさがありますよね。 日常とディストピア...

遠くにある景色、近くにある心

風景画に関する見解は、それぞれの立場の違いはあれ、一般的には「風景を写しとった絵画」というところに落ち着くでしょう。 今回の記事で紹介する桜井旭、只野彩佳、ニールの作品は物理的な意味では現実の風景とは距離を置き、その画面で広がるイメージは彼らの感情を伴い、全く新しい形象を獲得しています。 アーティストが風景に息づく感情や記憶、ものの気配や痕跡を繊細に読み取り、それらが彼らの心の動きや内実性と混合し、現実の複写ではない、作家のまなざしが絡み合った新しい風景が生まれるまでの歩みに、ぜひ思いを馳せてみて下さい。 桜井旭 / Asahi Sakurai(1996〜, JAPAN) 移り変わる時間(noon)19 x 33.3cm, Acrylic on canvas25,000 JPY 作品はこちらから 移り変わる時間(night)19 x 33.3cm, Acrylic on canvas25,000 JPY 作品はこちらから 海岸(wide)22 x 54.6cm, Acrylic on canvas45,000 JPY 作品はこちらから ニール・トムキンズ /...

Keisuke Tsuchida: 鉛筆画による精神表現

私はいつまでも自分の心の中にある真実を表現するアーティストでありたいと思います。 <a href="https://www.tricera.net/drawing/id81000490012" 新進気鋭の作家、Keisuke Tsuchidaが同世代の作家たちと異なるのは、繊細で縦長の線と22種類のグラファイトのパレットを駆使した作品へのアプローチである。鉛筆画といえばリアリズムが流行っていますが、Tsuchidaは決して空想的な魅力を捨ててはいません。彼の作品は、喜びや幸せから同情、そして悲しみまで、純粋な感情の個人的な旅を呼び起こすことを目的としています。 今回のインタビューでは、Tsuchidaの想像力の源流、主流のリアリズムからの分岐点、作風の根底にある強さの精神についてお話を伺いました。このインタビューは、長さとわかりやすさのために翻訳し、軽く編集しています。 無から有を生み出す モノクロームで幻想的な世界を探る 無形の精神を物理的な形で表現する Keisuke Tsuchidaの鉛筆画はどこで買う? 無から有を生み出す それが幼い頃の憧れだったので、彼のようなアーティストになりたいと思った瞬間でした。 アーティストとしての自分をどのように発見したのですか? 私は昔から無から有を生み出すことに興味があり、それを実現するためには絵を描くことが自然な流れでした。 子供の頃はテレビゲームが流行っていて、特にロールプレイングゲームとそのストーリーに惹かれていました。また、ゲームに影響を受けたファンタジー小説「Tales from Earthsea」や、人気ゲームを原作とした小説「Ys」なども読んでいました。 私の記憶に鮮明に残っているのは、学校の図書館で見つけた日本のグラフィックノベルAkiraです。Tales from Earthseaもそうでしたが、その複雑さは理解できませんでしたが、だからこそ不思議な面白さがあり、大好きでした。この感覚、物語の中の謎と複雑さの興奮が、私の作品の根幹にあると思っています。 <a href="https://www.tricera.net/drawing/id81000490014" 高校卒業後、普通の会社に就職しましたが、自分の中で何かがおかしいと感じ、自分の人生に疑問を感じることが多くありました。ある日、アルフォンス・ミュシャの作品展を見て、アルフォンス・ミュシャの作品を見て、彼の美意識や技術、考え方の伝え方に驚愕しました。彼のようなアーティストになりたいと思ったのは、子供の頃からの夢だったんです。結局、会社を辞めて一人前のアーティストになることを決意しました。 なぜ鉛筆画をメディアに選んだのですか? 会社を辞めた後、美術学校で学びました。その間、自分のスタイルを模索し続け、様々なアプローチを試みました。様々なアートの形や技法を試しているうちに、「アート」という概念や自分の考えにとらわれすぎていることに気がつきました。そこで、自分の心の中にあるものを描くことを大切にしながら、一番シンプルな鉛筆と紙の形に戻ることを決意しました。 あなたの人生で最も影響を受けたアーティストや作品を教えてください。 それがアルフォンス・ミュシャとノーマン・ロックウェルだろう。どちらのアーティストもシンプルな作風で、根底に強いメッセージ性を持っています。私もいつか彼らのようなアーティストになることを目指しています。 モノクロームで幻想的な世界を探る ...私は感情の深さを表現することを心がけています。哀愁に満ちた表情の中に、優しさと喜びを感じることができるかもしれません。... <a href="https://www.tricera.net/drawing/id81000490006" Susumu Kinoshitaのような黒鉛筆作家のリアリズムが人気を集める中、Kinoshitaの作品はファンタジーな世界観や物語が際立っていますね。独自の作風で目指しているものは何でしょうか? どんな小説でも、読者は文章を通して登場人物の顔や風景を自由に想像することになりますが、私の作品はそれとは正反対です。鑑賞者は作品を通して物語や感情を想像することができます。 また、少しでも見る人の力になれればいいなと思っています。強くメッセージ性を主張しないアートや、余計な説教をするのではなく、悲嘆に暮れている時に静かにそばにいる人のように、心の支えになるようなアートを作りたいです。 だからこそ、私は感情の深さを表現することを心がけています。悲しみの原因の一つは、大切な思い出を失うことだと思うからです。悲しみの中にも優しい心を持ったキャラクターがいたり、孤独や苦難が囁かれる中にも喜びの場面があったり、そんな深みのある世界を描きたいと思っています。 あなたがアートで表現したいメッセージは何ですか? 私が作りたいのは物の精神ですが、それは形のないものです。だからこそ、余計なものを一切排除し、光と影だけを残した最もシンプルな表現方法のひとつであるデッサンに魅力を感じています。鉛筆アートは影を描くことで光を暗示する。私のようなシンプルなアートには、様々な解釈があります。私は自分の考えや考えを押し付けるのではなく、誰もがどこかで共感できるような核心的なものを表現したいと思っています。 最近流行のリアリズムを追うのではなく、自分のスタイルを確立することを重視したのはなぜですか? 鉛筆画の主流になってきたリアリズム。このジャンルのディテールや影の描写はとても素晴らしいのですが、現実世界から題材を描くということには興味がありませんでした。むしろ、自分の中から湧き上がってくるインスピレーションで描く方が好きなんです。何もないところから何かを生み出すという発想が好きなだけだと思います。 鉛筆画は他のどの媒体よりも何を表現できるのでしょうか? 間近で見ると、実際に一本一本の線を見ることができ、見る角度によって作品の印象が変わります。作家のタッチを観察することで、作家の情熱や心意気を感じることができます。 鉛筆アートは、道具や素材が身近なものでありながら、自分が思いつくものを何でも表現できる無限の可能性を秘めているという点で、とても特別なものだと思います。また、そのシンプルさが好きです。子供の頃に使っていた鉛筆が、後になっても機能しているような。 絵を描く以外に、どこでインスピレーションを得ていますか? ゲーム、アニメ、映画、グラフィックノベル、ファンタジー小説、音楽。今よりも80年代、90年代の文化が好き。滑らかで高解像度のゲームよりもピクセル化されたゲームの方が好きだし、CGIアニメよりも手描きのセルアニメの方が好きだし、バックグラウンドノイズの入ったカセットテープの方が好きだ。これらの過去のものが私に与えてくれる温かい感覚が好きで、ノスタルジーが私の創造性を刺激してくれるのです。 <a href="https://www.tricera.net/drawing/id81000490010" 無形の精神を物理的な形で表現する ...精神は、私が芸術を通して表現しようとしていることの核心です。 あなたの作品には、被写体と周囲の余白との間に強いコントラストがあるように見えますが、これは意識的な判断なのでしょうか?これは意識的な判断なのでしょうか? 私の作品の中には、意図的にディテールと周囲の空間のダイナミクスを弄るものもありますが、意図しない結果になってしまうこともあります。私が意識的にこのデザインの要素を作品に取り入れるのは、空虚さを「描きたい」からであり、言い換えれば、空虚な空間を際立たせるために描いているのだと思います。 私の作品における意図しないコントラストは、背景なしで被写体を描きたいというインスピレーションから来ています。背景を描かないのは、見る人の想像力に任せたいからです。私の作品の中にはシンプルすぎると思われるものもあるかもしれませんが、アイデアが被写体に完全にフィットするものでない限り、通常は背景は描きません。私の作品のほとんどは、背景があるもので、そのインスピレーションは被写体と密接に結びついています。 あなたのスタイルは、他の同世代の人たちと比べて、より地に足の着いた、のんびりとした感じがしますね。作品を通してどのような感情を呼び起こしたいですか? 私の画風に強く影響を与えた二人の人物についてお話しましょう。 学生時代、クラスメイトからどんなにひどい目に遭っても、いつも笑顔で反撃しない友人がいました。面白いことに、それが起こったときに激怒したのは私でした。いじめに加担する人と違って、自分のルールを守り、喧嘩をしない強さを持っていた友人を尊敬していました。 もう一人の友人は、クラス全員から無口扱いされて無視されていた私を助けてくれました。普通に話しかけてくれたのは彼だけで、彼のおかげで学校での孤独な時間を乗り切ることができました。 この二人の友人の中には、権威や目立つことによってもたらされる強さではなく、彼らの精神の中に真の強さがあると感じました。私が芸術を通して表現しようとしていることの核心には、同じ精神があります。 <a href="https://www.tricera.net/drawing/id81000490001" アートは洗練されたものでなければならないという考えにとらわれて、自分の考えた「洗練されたアート」を作ろうとした時期がありました。しかし、その考えを追求した結果、自分の表現したいもの、つまり、本当の精神の強さから遠ざかってしまったのです。 時々、生と死といった哲学的な概念を題材にすることがあります。例えば、2011年に日本を襲った東日本大震災の時には、追悼の気持ちを込めて描いた。でも、そういうテーマは不自然な感じがするので、今後もメインにはしないつもりです。日常の中にある感情や思いを描きたい。自分の心の中にある本当のことを表現するアーティストであり続けたいと思っています。 Keisuke Tsuchidaの鉛筆画はどこで買う? 私たちは、土田圭介の鉛筆画作品を世界中どこでも購入できることを誇りに思っています。彼の作品をはじめ、他の日本の現代美術家の作品もご覧ください。

ヌードの現在系-「裸」に向き合う現代絵画-

 人間のありのままの姿を表現するヌード。遥か昔、紀元前のギリシャ美術の時代からヌード作品は制作されているばかりか、体系化されていない原始美術などでも全世界的に盛んに制作されてきた。  ミラノ勅令後、ヨーロッパはキリスト教の名の下に社会の統治が行われてきたわけだが、公序良俗を掲げる時代にあっても芸術の世界では「裸」は不可侵の領域であった。ヌードを扱うには「寓意性や神話性を持っている」というエクスキューズが必要だったとはいえ。  しかし「聖書や神話、物語のワンシーンを描いた神話画・歴史画」以外の領域で、ゴヤによって描かれた西洋美術史において最初の卑俗的で具象的な女性ヌード絵画《裸のマハ》によって新たな地平が開ける。  その後も、人々がその魅力に囚われ続けるヌードはアートの世界を超え、様々な登場人物によってドラマチックな変遷を辿った。だがしかし、このインターネット時代、いつでもどこでもスマートフォン一つで「裸」に接続できてしまう。その点、官能性で他のメディアに勝てるのかといえば疑問が残るが、それでも今日のアーティストが「裸」を扱う意義とはなにか?本記事で紹介する作品を通して、共に考えていきたい。 Fiona Maclean 作家の詳細はこちらから Andrea Vandoni 作家の詳細はこちらから Isabel Mahe 作家の詳細はこちらから Zakhar Shevchuk 作家の詳細はこちらから Badri Vaklian 作家の詳細はこちらから

Don't Miss

The Shape of Time – 齊藤拓未/さめほし/東麻奈美/林香苗武/野澤梓によるグループショー –

この度TRiCERAでは12月19日(土)から2021年1月19日(土)の会期にて齊藤拓未/さめほし/東麻奈美/林香苗武/野澤梓の5名のアーティストによるマルチプル作品のグループショーを開催致します。 今回の展示について 美術史家 ジョージ・キューブラー(1912-96)による『The Shape of Time: Remarks of the History of Things』からタイトルを引用した本展では、美術作品という事物にまつわる時間にフォーカスしながら参加アーティストの作品とその活動を紐解き、また鑑賞体験の提案として平面メディウムの一つであるプリンティングを採用します。  絵画と版画は、美術の諸領域において、しばしばアイロニックな関係を結びます。画材などマテリアル、ストロークや筆触など作家の身体的痕跡によって複雑な情報と構造を持った物質である絵画に対し、版画はそのイメージを抽出し、紙面に固定する記録のような機能を持ちます。 絵画は、当然ながら時とともに傷つき、すり減り、まるで氷が溶けるようにゆっくりと摩耗していきます。その事実は絵画が平面という物体であることを気づかせ、同時に物質としての絵画という新しい鑑賞の見地をもたらしますが、一方の版画は作品の物質性や身体性を離れ、イメージの記録と伝達により忠実なメディアであり、それぞれは異なる時間の流れ方を持ちます。 美術作品にまつわる時間について言及すると同時に、今回は参加するアーティストの表現を時間というアングルから紐解くことでその表現性の現在について解釈を試みます。  大人になるにつれ薄れつつある感情を思い出させる風景に、幼少期の自分をそこに描き込んでいく齊藤拓未。現在と過去の二つの時制を一つの画面に描く彼女の作品には、不可逆である時間の順行とそこにまつわる感傷性が豊に、静かに物語られています。  さめほしはデフォルメされた少女の顔の上に崩壊と生成というベクトルの異なる現象を描いてきました。本展に登場する作品は、先述のアンビバレントな性格に加え、顔にケーキをぶつけることによって造形性の崩れを新しい局面から模索する作品です。  東は美少女フィギュアや玩具をモチーフに、回転という動きを通し、時間をキャンバスに閉じ込める実験的な作品を描いてきました。順行する時間、反復する時間、そして運動する物体にまつわる考察を視覚言語によって提示し続けます。  さらに林香苗武は、平面における速度をテーマにしながら制作を行ってきました。絵画とは言うまでもなく静止物であり、画面において現象としての運動は現れませんが、彼女はあたかも未来派の作家らが行ったように、停止する画面における速さの問題に取り組んできました。 野澤梓はステッカーボムという、ストリート文化から派生した、主に自動車やオートバイのカスタムにて行われるステッカーを支持体の表面が見えなくなるまで重ね貼りする手法を絵画に引用的に使用します。像が重ねて描かれた彼女の絵画は、多層的な構造を持ち、それが内包する時間は非常に複雑であり、それこそがイラストレーションと峻別され絵画として存在する意義を獲得しています。  キューブラーは作品それ自体にまつわるスタイルやシリーズの流れについて解析を試みましたが、本展ではそこから敷衍し、制作という行為の結果である絵画でなくその記録であるプリンティング作品を展示により、あくまでもアイロニックな方法によって美術作品にまつわる時間の流れ、その物質的な性格について考察する機会を目指します。紙面において静かに物語られるアーティストらの像を通し、その奥にある絵画そのものについて考える機会をお楽しみください。 参加アーティストについて   齊藤拓未     1996年東京出身。2020年武蔵野美術大学日本画専攻卒業。主なグループ展に「日々のあわ」(高円寺pocke / 2019/ 東京)、 「fog」(exhibition space CLOSET/2020/東京)、「obキュレーション展 neo wassyoi」(hidari zingaro / 2020 / 東京)、主な個展が「tender...

Clipyニュース:今週の日本のアートニュース3選

コロナウイルスは日本のアートフェアにも影響を与えています。 ホテル型アートフェア」を展開するAiPHT(ART in PARK HOTEL TOKYO)が、今年の開催延期を発表した。理由は、新型コロナウイルスの拡大を防ぐため。 2016年にスタートした同フェアは、今年で4回目。このフェアで新しいのは、ホワイトキューブとは別の場所でアートを鑑賞したり購入したりできることです。 主催者側は、今年は9月25日~27日まで延期すると言っています。 主催者によると、今年は9月25日~27日に延期するとのことです。また、他のフェアへの影響も懸念されています。Reference: https://www.aipht.artosaka.jp/ 日本最古の公立美術館がリニューアルオープン 1933年に開館した京都市美術館。美術館としては日本最古の建物でしたが、2017年に大規模な改修が行われました。今年3月21日にリニューアルオープン予定です。今回のリニューアルを機に、ファッションやアニメーションだけでなく、現代美術の展覧会、新人作家の発表会、伝統的な現代作家のコレクションなど、様々な用途に対応できるスペースを備えた美術館となります。Reference: https://kyotocity-kyocera.museum/ 京都でアーティストアートフェアを開催 2月29日から3月1日までの2日間、京都市内2会場でアーティストによる現代アートフェア「ARTISTS' FAIR KYOTO 2020」が開催されます。 「アートを気軽に買えるようにする」「次世代のアーティストが文化やアートを発信する場を育てる」ことをミッションとしており、アート界では倫理的な意味合いが強いイベントです。名和晃平をはじめとする有名アーティストが若手アーティストをアドバイザーに推薦しています。ジャマニーズの次世代のアーティストを見たい方は要チェックです。Reference: https://artists-fair.kyoto/

東京を拠点に活動する銅版画家, Jihye Kim

 1993年 韓国生まれ 2018年 韓国ソウル・弘益大学校美術学部版画学科卒業(ダブル専攻) 2018年~ 東京藝術大学大学院修士課程在学中 1.一言で言うとどんな作家さんですか? - 銅版画家です。 2. 作品を作る時に一番大切にしていることは何ですか? - 作品を作る時に大切にしていることは何ですか?雰囲気のある題材で感情を伝えたいと思っています。 3.アートについて、ビジュアルとコンセプト、どちらが重要ですか? -ビジュアルアートで一番大事なのは視覚化だと思います。観客の共感を得られない作品は、ビジュアルアートとしての機能を果たせないと思います。アーティストの最終的な目標は、良いコンセプトを魅力的に表現して、視覚化することで観客を説得することだと思います。 4.アートとは何だと思いますか? -人間の本能である、何かを創造しようとすること。 5. どのようにしてアーティストになったのですか? -自分の作品は自分の人生の記録だと思っています。だから、日記を書くような感覚で作品を作っています。作品を作ることは、自分の存在意義を証明することと同じなので、それが芸術家になった理由だと思います。このような思いは、私の作品のメインテーマにもつながっています。生きることへの強烈な思いをモノにできるのが、アーティストの喜びだと思います。 Kim Jihye , Time to leave, mezzotint, 12x15cm, 2019 ©️Kim Jihye 6.尊敬するアーティストはいますか? -エドワード・ホッパー、ゲルハルト・リヒター、中林忠義、ドホ・ス。 7.あなたのキャリアの中で一番幸せなことと一番大変なことは何ですか? -自分の作品を愛してくれている人に認められた時はとても嬉しいです。逆に、アーティストではない友達とは違う道を歩んでいるような気がします。社会が求める標準化された時間とは違う時間を生きているような気がして、悲しくなることもあります。 8. どんな人に作品を見せたいですか? -昼より夜が好きな人、一人の時間が好きな人。なんとなく、こういう人には共感してもらえると思います。 9. 5年以内に実現したい夢や計画を1つ教えてください。 -...

東京にあるユニークなアートスペースでIzumi Katoの作品

Izumi Katoの個展「LIKE A ROLLING SNOWBALL」(原美術館) 現在、東京と香港を拠点に活動する世界的に有名な日本人アーティスト、Izumi Katoは、東京・品川の原美術館、群馬県の原美術館アークで個展を開催しています。 原美術館アークがKatoの作品を総合的に紹介 原美術館では、最新作の69点を展示します。の作品を展示しています。原美術館での「LIKE A ROLLING SNOWBALL」展は Katoの東京の美術館での初の大規模な個展となる「現代美術」。また、原美術館での本展のポイントは は、彼の最新のセンスとユニークな展開をキャッチするチャンスと言えます。美術館の雰囲気 最近の作品は、石や布など様々ですが 版画制作。 Katoの作品は、絵画や彫刻による原始的で神秘的な人間模様の描写で知られています。彼の作品はトーテムを想起させます。また、原始的な精霊が、歪んだ顔や体の形として作品に閉じ込められているようにも見えます。Katoの作品をよく見てみると、彼は常に対になることを追求している。Katoの人型彫刻は、常に男女の作品であり、絵画もまた、二つの別々の作品が一つの作品になるような構成になっています。また、石と綿とソフトビニールで作られた彫刻作品についても、頭と体は石とソフトビニールと綿という全く異なる素材で作られていますが、ある意味では軽さと重さという二つの異なる属性を対にしているようにも見えます。様々な意味でのペアの追求は、儀式的なもののように思えます。 当館では、いくつかの特徴的な作品をご紹介します。ギャラリーⅠで展示されている「Untitled」は、布、革、石、アルミなど様々な素材を使った巨大なインスタレーション作品に挑戦しているKatoの最新作。原美術館という場所の特徴に合わせて、他の作品もよく展示されていました。原美術館の庭園には、自然との出会いをテーマにした作品「Untitled」が2点設置されています。庭園に設置された作品は、美術館の中から見えるように設計されている。 原美術館の場所について 原美術館を訪れたら、東京では珍しい異国情緒あふれる独特の雰囲気に癒されるかもしれません。日本最古の現代美術館のひとつである原美術館は、東京・品川区に位置し、椰子の木に囲まれた庭園の中にあります。この建物は、現在の原美術館理事長である原俊夫氏の祖父である原邦三氏の私邸として1938年に建設されました。設計は、東京国立博物館の本館も手がけた著名な建築家・渡辺仁氏が担当しています。 戦後、フィリピン大使館やスリランカ大使館などで使用された後、1979年に美術館となりました。2008年に大規模な改修工事が行われた後、新しい照明システムが設置され、修理が行われました。 日本で最初の現代美術館の一つとして 20th世紀初頭のヨーロッパ建築様式を取り入れた昭和初期の建築物としては数少ない例の一つです。 しかし、約80年の時を経たことによる維持管理の困難さから、財団は2020年12月31日をもって閉館し、原美術館アークがすべての活動の場となることを決定しました。独特の雰囲気を持つ美術館がなくなる前に、Izumi Katoの最新作を鑑賞できる機会に、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。 IZUMI KATO – LIKE A...