日曜日, 2月 28, 2021
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“新しい絵を描きたい”

独学で制作している加藤浩介は、美術史や現代の美術シーンを熱心に研究・研究している若者の一人です。彼の作品は、風景を参考にしながら、情景の中にある視覚情報を分解し、幾何学的な図形に変換することで制作されています。絵画の背景にあるストーリーや制作過程に興味を持ち、「そもそも絵画とは何か」という命題を常に念頭に置き、絵画の境界線を押し広げる姿勢を示しています。

まず、あなたの絵について教えてください。
私の作品のモチーフは風景です。ただ風景を描くのではなく、視覚情報を分解して幾何学的なパターンに置き換えています。私はローラ・オーエンスからインスピレーションを得ています。風景画を描くようになったきっかけは、大きな絵を描きたいと思ったからです。対象物は大きければ大きいほど、その対象物の世界全体を表現するのに適しています。また、ランドスケープは情報量が多く、再統合のために分解しやすい。


Nojima, 91×91cm

最初から風景画を描かれていたのですか?
いえ、最初はリアリズムとミニマリズムを組み合わせた作品を描いていました。23歳の時に描き始めたんですが、自分の作風はとてもシンプルで、リアリズムの絵は結構売れるから、日本の文化である「侘び寂び」を組み合わせれば売れるんじゃないかと思っていたんです。しかし、いろいろなことを模索しているうちに、自分の好きな形で何かを作った方がいいと思い、現代美術の歴史や情景を勉強し始めました。都内の美術館にもたくさん行きましたし、美術関係の本も読んで知識を得ました。2019年頃から自分のスタイルで風景を描き始めました。

作品を制作する際に大切にしていることは、アートの文脈なのか、それとも自分の考えや気持ちなのか。
新しいものを作るには伝統や歴史を知る必要があると思うので、私は伝統をより重視しています。古いスタイルを知ることで、新しいスタイルの絵画が描けると思います。私は画家でありたいと思うと同時に、新しい絵画を作るという文脈の中にいたいと思っています。


snowscape, 194×162cm

新しさについてはどのようにお考えですか?
新しさとは違う言葉かもしれませんが、キュビスムは面白いと思います。キュビスムは抽象的でありながら、本質的な目的はイメージの再統合だと思うんです。そういう意味では、私の描き方にも似ていると思うのですが、違うイメージでやっているのかもしれません。

そもそもなぜアーティストになろうと思ったのですか?
絵を描くことは好きでしたが、自分に特別な才能があるとは思っていませんでしたし、人から褒められることもありませんでした。きっかけは、高校時代の美術の先生がいろいろな美術の本を見せてくれたことです。その中にジャクソン・ポロックの本があって、感動しました。そもそも絵ってなんだろう」という好奇心が私の原点でした。


Awkward Tree, 91×117cm

今後の予定を教えてください。
2019年から風景シリーズを始めたのですが、私の焦点は制作過程にあることを再認識しました。私は、絵画とは何か、絵画の歴史を物語るようなものを描くことに興味があります。もう一つ重要なのは、同時代性です。今は誰もが何でもネットで検索する時代です。ソーシャルメディアから画像を引っ張ってきて、それを自分の絵の中に入れたら面白いのではないかと思っています。今の時代の良い部分を取り入れながら、今後も絵画を追求していきたいと思っています。

Shinzo Okuokahttps://www.tricera.net/
1992年東京都出身。大学でインド哲学を学んだ後出版社に勤務し、アート雑誌と神社専門誌の副編集長として雑誌及び書籍の企画・編集に携わる。2019年にスタートアップ企業である株式会社TRiCERAに参加、日本初の現代アート専門の越境ECの開発及びアーティストのマネジメント、自社オウンドメディアの立ち上げを担当する。特技は速筆で、雑誌時代には1ヶ月で約150ページを1人で取材・執筆した。

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A: グループで仕事をすると、競争意識が生まれます。例えば、メンバーは他のメンバーが次に何を作っているかを気にして、自分の作品よりも大きな作品を作りたいと思っているかもしれません。このような競争心は、モチベーションを高め、相乗効果を生み出し、メンバーが作品を作り続けようとするきっかけになります。また、他のアーティストとのつながりを感じ、新しい作品を共同制作することもあります。良い意味でお互いに影響し合っていると思います。 Q: グループを運営していく上で苦労したことは何ですか? A: 少人数で大きなイベントをやるのは大変なことだと思います。でも、グループを継続させることも大変だと思います。グループを継続させながら、単調にならないように、マンネリ化しないように気をつけなければなりません。年を重ねるごとにメンバーの考えやアイデアが変わっていくこともありますし、難しいこともあります。時間が経つことで芸術的な技術が成熟していく一方で、衰えていく部分もあります。長年グループを続けていくことの難しさを経験してきたような気がします。C-DEPOTを始めてから15年が経ちましたが、どうすればモチベーションを維持できるか、メンバーがリフレッシュして活動できる環境を作るためにはどうすればいいか、ということを常に考えています。 Q: C-DEPOTに参加するアーティストの魅力は何ですか? A:メンバーそれぞれがそれぞれの芸術の形を持っていて、その中で技術を磨いているのですが、一つの芸術の形だけに集中してしまうと、アーティストの視野が非常に狭くなってしまいます。そんな時に、他のジャンルのアートを見たり、違う考え方をしたり、他の美に感動したりすることで、自分や作品を客観的に見ることができるようになります。こういう考え方もあるんだ」とか「こういうのも美しいと思うんだ」とか、そういうことに気づくことができます。価値観が違っていても、言葉が違っていても、アーティストだからこそ理解できる。根本的なところで他のアーティストとつながることができるのが楽しいですね。 展示会での経験 Q: 2012年までに、どのような観客が来場したのでしょうか? A: 人が多く訪れる人気のある2つの会場を選びました。もちろん自分たちの展覧会は自分たちで宣伝したのですが、横浜赤レンガ倉庫もスパイラルもどちらにしても人が来る場所です。特にスパイラルはカフェも併設しているアートコンプレックスなので、新しい動きやトレンドを意識している人が見てくれたのだと思います。また、アート雑誌にも広告を出していたので、アート関係者にもアピールできました。また、グループのメンバーが個人的に知人にメールを送ったりもしていました。   Q: 展示会の印象的だった点を教えてください。 A: プロジェクトのオファーを受けたり、インタビューを受けたり、テレビで取り上げられたりしました。 このような小さなことが起こり、今になって振り返ってみると、私たちの展示会がネットワーク化され、グループのことを広めてくれていたことがわかります。下地としての活動があったからこそ、信頼され、現在では受託の機会を与えてくれています。 方向転換 Q: 2012年以降はどうですか? A: 私たちの作品を販売したいと思っていたので、値札をつけて展示することを発表して、購入を促進したいと思っていました。それに伴い、アーティストを中心としたアートフェアができたらいいなと思っています。デザインフェスタやGEISAIのような規模のアートフェアを想定していたのですが、なかなか実現できませんでした。その代わりに、2014年には渋谷西武百貨店の8階で大規模な展覧会を開催しました。2012年以降、これまでの取り組みがまとまってきて、渋谷西武百貨店のような大企業とコラボして展覧会を開催するようになって、ようやく結果が見えてきました。 それからは、いろいろな依頼を受けるようになりました。例えば、羽田空港に直結するロイヤルパークホテルができた際には、各部屋のアートデコレーションをC-DEPOTに依頼しました。スイートルームのアートデコレーションとロビーの大きな絵画をC-DEPOTのメンバーが協力して制作しました。ロビーの絵は永久にそこにあり、今でも見ることができます。ホテルの性質と制約の多さは、私たちにとって大きな学びの場となりました。 一方で、汐留のパークホテル東京という別の会社と一緒にやっていたときは、自分たちのやりたいことの自由度が高くて、1年に4回、それぞれ2週間から3週間の展覧会をやりました。1年間で4回、それぞれ2~3週間の展示会を行いました。ホテルのテーマが「日本の美」ということで、日本の四季をテーマにした展示を行いました。 また、2011年には六本木のカフェ「RANDY」の内装を1年かけて制作しました。2ヶ月ごとにテーマを変えて作品を変えたり、アーティストの個展をやったりしていました。自由度が高く、作品には値札をつけて展示して購入してもらいました。カフェのお客さんが「次は何を展示するんだろう」と興味を持ってくれるようになったのが面白かったですね。残念ながら、このカフェは2018年に閉店してしまいました。 2013年より、豊島区に人を呼び込むことを目的に、駅西口で開催されているアートイベント「新池袋モンパルナス西口展」に参加しています。池袋モンパルナスと呼ばれるこのエリアには、C-DEPOTのオフィスがあります。大正時代末期から終戦時には、画家の熊谷守一や小説家の江戸川乱歩などの若手作家が集まり、芸術活動を行っていました。この文化的な歴史をアートで浮き彫りにしようというのがこのイベントです。このイベントは13年続いており、C-DEPOTが関わって特別企画を行っています。 例えば、ある展覧会ではこけしがテーマになっていました。宮城県のこけし職人の弥次郎さんが木でこけしを作り、作家が絵を描くというもので、宮城県と豊島区の交流を深めるためのものでした。宮城県と豊島市の交流を深めるためのもので、こけしの売り上げの収益は東日本大震災の復興支援に寄付されました。また、市内各所に様々なアート作品を設置しました。 街中の公園や消防署、証券会社の窓にアートフラッグを設置しています。 その他にも、会社のオフィスのアート装飾など、様々な仕事の依頼を受けています。これらの活動で利益を上げているわけではありませんが、私たちを取り巻く状況は変わってきていると感じています。企業がアートを必要としている、最近では企業がビジネスやイベントの差別化のためにアートを求めるようになってきていて、これはとても良いことだと思います。お客様は、「私たちはいろいろなアート作品を作れるし、何かお役に立てるのではないか」という期待を持って、C-DEPOTに問い合わせてきてくれます。徐々に知名度が上がってきたこともあり、プロジェクトの合間を縫って休むことなく依頼を受けるようになりました。海外で作品を発表する方法を常に検討してきましたので、今回のTRiCERAに参加させていただいたことに感謝しています。 最初の5年間はグループを立ち上げたばかりで、社会的に認知されていなかったので、いろいろなリスクを冒して、いろいろな実験をしました。今では30代、40代になったメンバーもたくさんいます。これまでの努力が実を結び、アーティスト一人一人が、そしてグループ全体が本当に成長してきたと思います。もちろん今でも問題はありますが、経験を積んでいるからこそ、トラブルを回避したり、問題を解決したりすることができるのだと思います。 グループのコンセプト Q:「地域に密着したアーティスト集団」というコンセプトは変わりましたか? A:いいえ、コンセプトは変わっていません。むしろ、コンセプトは現実のものになりつつあると思います。ただ、「もっと欲しい」という課題はあります。メンバーはもっと良いステージを望んでいたり、もっと良い結果を見たいと思っているので、次のステップをどうしたらいいのかを常に考えています。 Q:「地域に密着したアーティスト集団」とは、街中でアートを実施したり、アートイベントを開催したりすることですか? A:日常生活のいたるところにアートがあることを目指すことが大切だと思います。日常的に行くところにアートがあったらいいなと思います。また、私たちはアーティストの集まりなので、どうすればアーティストが継続的に作品を作れる環境を作れるかを常に考えていて、それを実現できるように努力しています。   私のような絵描きの場合は、先人が道を切り開いてくれたからこそ、プロの絵描きになって生計を立て、自分の道を切り開いていくことができているわけです。しかし、メディアアートや立体美術などの新しいジャンルの作品を制作しているアーティストにとっては話は別で、そもそもアーティストの作品は売るものではなく、体験するものです。だからこそ、アーティストが継続的に作品を作り続けて生計を立てられるような機会を作っていきたいと思っています。それがとても大切なことだと思っていますし、C-DEPOTがそのような機会が生まれる場所になるようにしたいと思っています。 そのため、作品の売上を上げることに力を入れているのはもちろんですが、アートを提供するということは、パフォーマンスを提供したり、様々なイベントにアートを提供したりと、様々な形で提供できると思っています。そのため、アーティストの得意分野に合わせた様々な企画を企画して、地域との絆を作っていきたいと思っています。 最近は、子供向けのワークショップでも、ワークショップをしてほしいという要望が多くなってきました。子供に文化教育を体験させたいという親御さんが増えているように感じます。 妻でさえ、子供たちを連れて行くために、こういったワークショップを探しています。従来の絵画教室に通うというよりも、ユニークなジャンルのアートに魅了されているようです。 C-DEPOTでは豊島区と連携し、毎年夏休みに5日間のワークショップを開催しています。子供たちへの美術教育はとても大切なことだと思うので、そのために何か貢献できないかと考え始めました。私たちのワークショップはとても人気があり、広告を出さなくても多くの人が申し込みをしてくれます。このようなワークショップの需要は非常に高いことがわかりました。 未来を見つめる Q:今後のビジョンを教えてください。 A: C-DEPOTはウィーン・セセッシオンをモデルにしています。ウィーン・セセッシオンには「セセッシオンビル」という建物があり、そこで展覧会を開催していました。メンバーが集まっていろいろな活動ができるような大きなアートセンターができたらいいなと思っています。 Q:TRiCERAに期待することは何ですか? A: 質の高いアートを提供したいと思っていますし、結果が出れば、もっと積極的に活動してくれるメンバーが増えると思います。多くのメンバーがいる中で、継続的に活動している人は半分くらいです。実績があっても今は活動していない人たちにも参加してもらい、自分が得をしていると感じてもらえればいいと思います。そのためにも、海外に向けての活動は非常に魅力的だと思います。 もっと見るC-DEPOTの芸術 (A-Z) Aran...

日本の秋は芸術とともに

 8月を過ぎればいよいよ我々を苛んできた暑さも和らぎ、いよいよ秋めいた季節になってくる。  そんな秋はスポーツの秋、読書の秋、食欲の秋、、、といった具合に色々と捗る季節というのが昔からの認識らしい。ただアートファンにとっては、秋といえばやはり芸術ではなかろうか。ちなみに芸術の秋という言葉自体は他国には存在せず、日本固有のものだという。  背景として、まず一つに、二科展や日展、院展など日本を代表する展覧会が開催されること。また過ごしやすい秋の陽気は心に芸術を楽しむ余裕を生むことなどがあるとされる。  秋は月や紅葉が綺麗な季節だ。そんな季節にわざわざ絵で鑑賞することのなんと雅やかなことだろうか。さて本記事では、秋の月と紅葉を題材に描かれた日本人の原風景的作品を数点紹介しよう。 大地義彦/Yoshihiko Daichi 作家の詳細はこちらから Keiko Kobayashi 作家の詳細はこちらから Sai Seinan 作家の詳細はこちらから Edi Matsumoto 作家の詳細はこちらから 大泉沙知/Sachi Oizumi 作家の詳細はこちらから 藤川妃都美/Hitomi Fujikawa 作家の詳細はこちらから 刀根千賀子/Chikako Tone 作品の詳細はこちらから aki 作品の詳細はこちらから

タケダヒロキ: 鮮やかな水彩画の動物たちの世界に生息する

水彩絵の具の美しさに惚れ込んで、それ以来、自分にしか作れない色に挑戦しています。 鮮やかな色彩と植物のモチーフを組み合わせ、動物のリアルなポートレートを描く独自のスタイルを確立した、日本発の新進水彩画家・タケダヒロキ。今回は、彼の作品の原点、独自のスタイルを確立した経緯、そして水彩画の魅力についてお話を伺いました。このインタビューは、わかりやすくするために軽く編集しています。 <a href="https://www.tricera.net/painting/id81000110006" 水彩画と植物と動物の融合 アーティストとしての道を見つける 鮮やかな色の融合 タケダヒロキのアートをどこで買うか 水彩画と植物と動物の融合 …私のアートは、動物、花、植物を組み合わせて、リアルでありながら魅力的な描写をするという点でユニークです。 作品のコンセプトを説明してください。どのような世界を表現しようとしているのか? 水彩絵の具の美しさに惚れ込み、自分にしか作れない色を目指して以来、水彩絵の具、植物のモチーフ、動物の3つが作品を統一しています。 水彩画の美しさを発見 私が水彩画に興味を持ったのは、大学在学中にイラストレーターのGoro Sasakiの授業を受けたのがきっかけです。それまで水彩画といえば、柔らかい色を重ねて描くことしか知らなかったのですが、Sasakiの画風を知って衝撃を受けました。それまでの水彩画といえば柔らかい色を重ねることしか知らなかったのですが、Sasakiの強く鮮やかな色使いの画風に衝撃を受けました。 植物を愛する気持ち 花や植物をモチーフにしたアートを描くようになったきっかけは、大学生の時にアルバイトをしていた風刺画のアルバイト先で、花柄のドレスを着た女性を見たことです。また、母が昔から植物を育てるのが好きだったので、植物に囲まれて育ったことも理由の一つかもしれません。 動物を通してビジョンを表現する 卒業後、流行りの「かっこいい」アートスタイルなど、様々なアートスタイルを実験しましたが、家族からは「このスタイルは私の性格に合わない」と言われました。自分のアートスタイルを探すことに多くの時間を費やしました。ある日、動物の絵を見て、その毛皮が植物のように見える瞬間が頭に浮かんだんです。 水彩画と植物と動物を組み合わせて描くというアイデアは、私にとってとても自然なことだと感じました。もちろん、他のアーティストは単純に可愛らしいという目的で動物の絵を描いていますが、私のアートは、動物や花や植物を組み合わせて、リアルでありながらも魅力的な描写をしているところがユニークだと思います。 <a href="https://www.tricera.net/painting/id81000110007" あなたの芸術の旅の中で、深く影響を受けたアーティストや作品はありますか? 先ほども言いましたが、最初に水彩画に興味を持ったのは佐々木五郎さんですが、一番影響を受けたのはTakeshi Ohgushiです。Ohgushiとの出会いは、今のアートスタイルに落ち着いた直後の「寺子屋」というプロジェクトでした。寺子屋とは、Ohgushiと大手広告代理店が主催する、日本のイラストレーターやデザイナーを支援するための非営利のアートプロジェクト/コンテストです。Ohgushiは私と私のアートスタイルを受け入れてくれたので、大きな自信になりました。私はOhgushiをとても尊敬していますし、私の師匠として見ています。描かれていないアウトラインを残す手法を用いていることもあり、大きな影響を受けました。 アーティストとしての道を見つける Goro Sasakiと出会って以来、水彩絵の具を使い、アーティストとしての人生を捧げてきました。 美術の仕事はどのようにして始めたのですか? 子供の頃、日本の漫画シリーズドラゴンボールが好きでした。イラストの描き方に驚愕しました。漫画のコマを何度もなぞるのが好きでしたが、色を塗りたくって薄いトレーシングペーパーを使ったことはありませんでした。中学生になってからは、自分だけのオリジナル漫画に挑戦し、漫画家になることも考えました。 漫画家という仕事の大変さに気づくのに時間はかかりませんでしたし、学業成績は良くなかったのですが、自分には絵の才能があることはわかっていました。それがきっかけで、高校でデザインの授業を受け、美大に進学しました。Goro Sasakiと出会って以来、水彩画を描き続け、アーティストとしての人生を歩んでいます。 <a href="https://www.tricera.net/painting/id81000110002" アート以外で影響を受けたものは? ドラゴンボールやワンピースなど、日本の漫画やコミックが好きです。登場人物の動きや空気感の描写が好きで、その場の空気感を「匂い」で感じられるような、より生き生きとした作品にしたいと思うようになりました。また、映画を見るのが好きなので、映画と同じように人の心を動かすような作品を作りたいと思うようになりました。 作品には温かみや親しみやすさがあるように感じますが、何かメッセージを伝えようとしているのでしょうか?見る人に何かメッセージを伝えようとしているのでしょうか? 作品に込めた一般的なメッセージはないのですが、私のアートは見る人をリラックスさせるものであってほしいです。何も考えずに気軽に楽しんでもらえるような作品にしたいです。 鮮やかな色の融合 その過程で、植物や蝶などの楽しいモチーフを思いつくままに入れて、見ている人が楽しく発見できるようにしています。 <a href="https://www.tricera.net/painting/id81000110001" 水彩画があなたにとって特別なものである理由を教えてください。 私は、絵の具が乾いた後の色がどのように見えるのか、また、それらの色がどのようにお互いにシームレスに溶け込むのか、という未知の部分に興味があります。私の作品はキャンバスの多くが空白になってしまうので、描きたいディテールのバランスを考えながら制作しています。 作品はとても細かく描かれていますが、最初の下書きは鉛筆で大まかな輪郭を描いただけです。作品のモチーフはどのように決めているのですか? まずは大まかな概要を描くことから始めます。モチーフの参考画像を見ながら時間をかけて構成し、頭の中で細かい部分を練り上げていきます。自分に言い聞かせて根気よく描き、思いついたら絵の具が完全に乾かないうちに仕上げていきます。その過程で、植物や蝶などの楽しいモチーフを適宜入れて、見ている人に発見を楽しんでもらえるようにしています。 https://www.youtube.com/watch?v=dK3fJL9r0t4&t=2s 創作の中で一番難しいのは何ですか? 絵の具を薄めるために入れる水の量を調整しています。これはあくまでも私の経験と感覚に基づくものです。一番難しいのは、水と絵の具のベストバランスを見つけることです。また、絵を描いていると、細かいところに気を取られてしまい、ついついたくさんの絵を描きすぎてしまうこともあります。時々、作品から離れて、しばらくしてから戻ってきて、新鮮な視点で作品を見ることもあります。 また、様々な植物を研究し、動物のシルエットの中に遊び心のある自然の風景を作ることで、アートに新しい要素を加え続けるようにしています。 <a href="https://www.tricera.net/painting/id81000110004" あなたの作風に沿った水彩画の動きはありますか? 自分のスタイルを完成させたいと思っているので、芸術的な流行や伝統にはあまりこだわらない。鮮やかな色を強くブレンドして、自分の作品を際立たせたいと思っています。 今後、自分のスタイルはどのように進化していくのでしょうか? 日本の要素をミックスしたアートを作りたいと思っています。例えば、サンゴ礁をモチーフにした盆栽のアートを制作しています。動物だけではなく、見ている人の心を和ませるカラフルなアートを作り続けていきたいと思っています。 <a href="https://www.tricera.net/painting/id81000110008" タケダヒロキのアートをどこで買うか TRiCERAでは、タケダヒロキのカラフルな水彩画による動物の肖像画を、日本のアート作品の中に数多く掲載しています。ぜひ、TRiCERAでタケダヒロキの作品をご覧になって、あなたの生活を日本の現代アートで満たしてみてください。