土曜日, 5月 15, 2021
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アートが日常に調和する生活。

アートコレクターなら、玄人から初心者までどの段階に居ても、他のコレクターの話には興味があるものだ。「どのように収集を始めた?何点くらい所持?その作家や作品を選んだ理由は?買い物しやすかったか?」等々、聞きたいことは山とある。

今回は、弊社プラットフォームで最近作品を購入された趣味コレクターでありアーティストでもあるステファニー・アーロンさんに語ってもらった。

では、ご自身とコレクションの始まりについて教えて頂けますか?
–  私はアメリカはニューヨークの出身で、実は珍しい生粋のニューヨーカーです。アーティスト兼デザイナーで、昼間はデザインの仕事をして、その他の時間には作家活動をしています。

アーティストなので、自分の作品をあげたり他の作家の物をもらったり、と自然と昔から収集していましたね。誰か良い作家を見つけては交換する、と言った具合で楽しいんです。なので友人作のアートワークをたくさん持っていて、それがコレクションの始まり。やっぱり知っている人の作品って良いですよ。

あとは年を経て、知らない人の作品も買うようになりました。目が飛び出るほど高価な作品は買わないけども、アーティストとして目が肥えているから、無名の才能を発掘したりするのも楽しみの一つですね。家の中を見渡せば、もうアートだらけよ。

良かったら、家のツアーしましょうか?もう壁に空きスペースがないのが見て取れると思うわ。

ハウスツアー。アートで埋まる壁面
と、早速始まる彼女のヴァーチャル・ハウス・ツアーでは、自宅に所持する作品群、例えば友人作のポスターや自分の作品から、オークションで買った大作、彼女のペット専用の肖像画コーナーなど、壁を埋め尽くす程のコレクションが見受けられる。ほんの幾らかのスペースは、今回彼女がTRiCERAで購入したNobuo Ishii の作品用等で空いているが、その他はキッチンまで含め、どこもかしこもアートでいっぱいである。

すごい!まるで自宅がギャラリーみたいでとても楽しいです。
– そう、本当に飽きないですよ。大きな部屋じゃないけど、ニューヨークにしては天井が高いので、天井近くまで登って飾ったり、楽しんでるわ。

現時点の作品所有数ってご存知ですか?
– 数える発想すらなかったので、正直わかりません。下の階の物置にも私や他の人の作品が沢山入っていて飾る場所が足りないんです。多分、合計100品くらいかな。

Ishiiさんの作品と言えば、あなたは、私たちのプラットフォームで彼の作品販売を始めて、真っ先に購入された一人ですよね。きっと大ファンなんじゃないですか?
 – そうなんです!彼は今までインスタグラムに販売用の投稿をしていなかったんで、(売っているか)聞いてみる発想が無くて。販売開始した旨の投稿を見てすぐに買いに行きました。

インスタグラムで彼を見つけたと言うのは、偶然の発見だったんですか?
-2、3年前にインスタグラムで、自分のアートだけを投稿して、アーティストだけをフォローするという実験を始めたんです。そしたら、ユーザーが興味を持ちそうなコンテンツをアルゴリズムで提案してくれるでしょ。そんな中で彼の作品を見つけて好きになったんですよ。

彼や彼の作品のどんな所が好きですか?
– まず第一に、クオリティが高い。彼の技術はとても美しくて、作品を手にした時でも、どうやって制作されたのか分からなかった程です。それが一番大事な点で、次は彼のユーモアね。例えば、おならをしている人や、セックス関連のジョーク、更には彫刻も笑えるモチーフが多い。でも多様さもあって、私が買ったものや、ピアノを弾いている男性の作品みたく、優しくて甘美な作品までありますよね。

あと、彼は私がフォローしている作家の中でも、最も多作なんです。毎日のように作品をアップしている上に、どれも作品として完成されているんだから、そりゃすごく魅力的でしょ。

確かに、弊社プラットフォームにも既に60以上の作品が掲載されているはずです。でも、実は彼は遅咲きで、若い頃ではなくてほんの最近、数年前にアートを始めたんです。
– 理由はわかりませんが、遅咲きというのは薄々察していました。でも、彼の作品には情熱が溢れていますし、素晴らしいと思います。

芸術のクオリティ、ユーモア、情熱が魅力ですね。
– そう、特にユーモアとアートの両立は私にとって大切なんです。滅多に出会わないので、両立した作品の発見は最高の瞬間です。多くの人にとって、アートは堅苦しくて真面目で、アーティストも同じ、と言う印象が強いと思いますが、そんなことはないんですよ。

テート美術館で友人とエヴァ・ヘッセの展覧会に行った時のことだけど、ドローイングを見ていたら、もう笑いが止まらなくなって。 他のお客さんはお高くとまってスマし顔だったけど、でもそれ、すごく可笑しい絵だったんですよ。

多くの作品には、自分も含め、制作中の作者の感情がこもっているもので、売るためとか、他人への印象とかはあまり気にしていないものだと思うんです。だから、アートの中のユーモアというか、軽快さが好き。アートは常に超真面目である必要ないですよね。

ええ、全く同感です。
– 料理にも似た所があると思います。作るのも、食べるのも楽しくあるべき。このコロナ禍が起こる直前に、ミラノのミシュラン4つ星のヴィーガン(完全菜食主義)レストランに行って、その時の経験からも思うんです。正直言って、料理はまあまあで、ニューヨークでもっと美味しい所知ってるんですけど。

でもね、そこでの経験がとても楽しかったから、お金を払う価値があったんです。 またまた、私たちは夕食中ずっと馬鹿笑いしていたんですよね。ちょうど、その同席していた友人と話していて、「今までで一番可笑しい夕食だったわね!」って。同じくアートも経験が全てモノを言うと思うの。

そういう面も大事ですね。アートで楽しさとかそう言う体験をできるのって素晴らしいことだと思います。
–  あと、アーティストとして個人的には、完璧さを追求する作家にはあまり興味がないんです。美術学校にはこう言う人達が多いんだけども、彼らは既に在るものを再現することしかできないから、結構失敗してしまう。結局それって良く出来た技術作品ってだけで、どうも惹かれないんです。だからユーモアが光るのが、彼(Nobuo Ishii)の作品が好きな大きな理由ですね。

沢山の作品をお持ちですけど、アートワークを購入する理由は何でしょう?例えば、アーティストを応援するためとか。
– それも最近アートを多く買った一つの理由です。なぜなら、この世界で色々な事が起きている奇妙なご時世だったので、多くの作家が他のアーティスト支援のために募金活動をしていたりして、その中からいくつか買いましたね。

あと、アメリカでは、売上金を指定の団体に寄付するために販売している作家達がいるんです。私もその団体にどの道寄付するつもりだったんで、作品を買うついでに寄付できるなら丁度良いなと思って、それでまたいくつか購入しました。

でも最大の理由は、さっきも言ったように、アートは楽しいし、幸せにしてくれるから買うんです。

そういえば、購入の数ヶ月前に、Ishiiさんが入院しているのをインスタで見かけたんです。それで「彼死んじゃうかも知んない!」ってびっくり。だから彼が売り始めた時は、嫌味に思わないでね、今のうちに何か買おうと思ったんですよ。手術とかでお金が必要なんじゃないかと思って。

そういう訳で私共のプラットフォームをお知りになったんですね。お買い物体験はどうでしたか?
– とても簡単でしたよ。 私はユーザー体験デザイナーでもあるので、これに関しては厳しいんです。ギャラリーやポートフォリオのウェブサイトって、たまにひどいものがありますよね、作品詳細を見たり、スクロールが大変だったりして。でも、ここではすべて英語で見られるし、簡単でスムーズに進んだから大満足です。上に行って、下に行って、何回か見たら「よし、これにしよう」って具合で。特に、「3日後にお届け予定」って見た時は冗談だと思ったんですけど、そしたら、本当に3日で届きました。これは本当にすごい、信じられない速さ!

ありがとうございます。そう、できるだけ早く努めています。
– いやいや、これはすごいですよ。世界半周の配達であんなに速くできるとは思わいませんでした。

さて、Ishiiさんの作品から一枚購入されましたが、彼の多くの作品中からこの一枚を選んだ理由はなんでしょう?
-うーん、感覚的なもので、説明するのが難しいです。こういうのって、一見した時から作品が語りかけて来る感じがするものなんですよね。見た目も好きだし、星を食べている男の人も素敵。でも先程述べたように、どちらかと言うと彼の他の、ワイルドな作品の方が好きなんです。当時はそういう作品がなかったから、それも一つの理由だけど、どれが欲しいかは直感的に知っていましたね。

アートの購入理由って考えるというよりも、感じることが優先ですか?
– そうね、私にとってアートを買うのは知的な活動ではないと言うか。むしろ、これが本当に好きで、持っていたいから、と言うそれだけのことです。

アーティストとして、またコレクターとして、作品購入の初心者に伝えたいことやヒントがあれば教えてください。
– 自分の好きなものを信じることですね。以前、私が行ったワインツアーで、「完璧な一本ってどれですか」と聞いたら、「どれでも、あなたの好きな物こそが完璧な一本。それが最重要であり、買うべきだと聞いたとか、誰かがそう言うからと言う理由で買わない方がいい」と答えが返ってきました。投資のためにアートを買う人もいて、それも良いけど、もしも家に飾るのがメインの目的なら、やっぱり自分が好きなものじゃないとダメよね。自分の直感を信じて買うのが一番です。何か自分の心に響くものがある、それだけでいいんです。

探すのはインスタグラムとかインターネット経由ですか?
– インスタグラムを見るのは、どちらかと言えば、自分が好きな作家さんを見て幸せを感じるためです。一日を乗り切るための手段の一つ。

今日ではインターネットのおかげで、毎日でも新しい作品が購入可能ですね。以前なら、作家と知合いになって、スタジオ訪問して作品に目を通して、と言うプロセスが必要でした。でも今は、オリジナルの作品を、ピンからキリまでの価格帯で探して購入できるなんて、信じられない位便利です。そして更に、作家活動の助けになることを知った上で買えるのは素晴らしいことだと思います。壁にコンサートのポスターを貼らないで、是非オリジナル・アートを手に入れて欲しいですね。

購入やフォローする判断に基準はありますか?– お気に入りのアーティスト達の作品は予算の範囲内かどうか、で判断。その時々で、ある技術に秀でた作家の作品を、勉強がてら探すこともあります。

多様性も大事なので、美術館もフォローしています。有名な人から、将来有望株、クレイジーな人達まで、幅広いですよね。最近フォローし始めた人で、ロックダウン中の世間を描いている人がいます。数ヶ月前に作品数を聞いた時、既に200点くらい、一日に一枚以上描いたって。素晴らしい作品群なので、これが本になって欲しいと思っているのよ。この人には影響を受けましたね。彼は毎日、世界の様々な出来事を質の良いアートとして生み出し続けています。

アートは私のインスピレーションの源なので、美術館に行くことができない今は、代わりに私の家が美術館みたいなものです。

そうですよね、素敵だと思います。最後に一つ質問です。アーティストのIshiiさんに何か伝えたいことはありますか?
– ありがとうございます、あなたの作品が大好きです、と。彼とは知り合いかの様に錯覚しちゃうけど、実際は知らなくって不思議に感じるわ。

ありがとうございました、質問は以上です。もし将来、ご自身の作品の販売で弊社のプラットフォームへのご参加にご興味があれば、ぜひお知らせくださいね。私たちは日本に拠点を置いてアジアを中心に活動していますが、アメリカやヨーロッパでも多くの作品を販売しています。あなたにとっても、アジア市場に参入することはチャンスだと思います。
-確かにそうですね。すごく良いアイディア!ありがとうございます。また近いうちに話しましょう。

Isaac Ishimatsuhttps://www.tricera.net/
1988年東京生まれ田舎育ちフランス在住。勉学や仕事には秀でるも、型破りな個性派として、生真面目な教師や上司を当惑させる多彩な日本時代を過ごす。極貧の子供時代からの夢である海外生活実現のため、カナダへ渡り貿易会社等で活躍。現在は語学習得と教授、TRiCERA勤務に邁進。陶芸工房での勤務経験、カナダの大学での音楽学習に、写真や芸術等幅広い関心を持ち、時代観察と文化比較の観点から、アートと日常生活の接点を書き出す。

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公園の遊具、部屋の片隅、道端など日常のさりげない景色を虚心としたタッチで描いている齊藤拓未。「大人になるにつれ抑圧される自分がいる」と語る彼女は、自身の幼い頃の感性を呼び起こすような風景やオブジェクト、そしてそこに紐づく幼少期の自らの感情を少女の形姿に変換し、キャンバスに描き出す。今回はこれまでの経歴から自らの情緒性をベースにする齊藤の制作背景について話を聞いた。 齊藤さんは日常のスナップのような風景と少女を組み合わせたペインティングをメインに発表していますが、絵画の中ではそれぞれがどう関係しているのか、まずは作品の背景から伺ってもいいですか? 私の絵には女の子が登場するものとそうでないものがあるんですけど、女の子は私自身そのままというより、昔の自分につながる感情のような存在です。風景の方は幼少期のことを彷彿とさせるものが多いです。普段から景色とかものとか、どこか昔のことを連想させる何か見かけた時にはメモをしたり、カメラで撮影したりするのですが、それが作品のベースになっていますね。 WAITING ROOM, 2020, 29.7 × 42cm, Giclee Printing on paper, edition:50 齊藤拓未の作品はこちらから つまり少女はかつての齊藤さん自身のメタファーのように登場している。風景もかつてのことを連想させる役割をになっていますが、どちらも昔のことがキーポイントになっているんですね。  大人になるにつれて自分が抑圧されていると感じていて。それにつれて昔の自分なら持っていたような何かが流れていってしまうというか、どんどん自分がなくなっていく感覚がある。とても嫌な感覚なんですけど、それは。 でも風景とか、あとはモノですよね、そういう存在が昔の自分を思い出させてくれて。自転車を漕いでいる時に香ってきた落ち葉とか、雨が上がったあとの匂いとか、そういう日常的なものを通して昔のことを思い出せることがあるんです。「あ、これだ」というか、言葉ではうまく言えないんですけど、記憶が蘇ってくる感触がある。「あの時と同じだな」って。 その抑圧というのは人付き合いによって自分が押し止められるということですか。 ニュアンスは近い…かもしれないです。だんだんと集団でいることが嫌になっていくんですけど、でもそれに合わせてしまう自分がいる。「一緒に帰ろうね」とか「どこそこで待ち合わせね」とか、周りの友達がそう言ってくれることさえ少し窮屈だった。悪気があるとかはもちろん考えてないんですけど。 私にとって中高は空白期間で、思い出せる出来事がほとんどないんですよね。本当に、どうしてと思うくらい何もない。大人になるにつれて多くなると思うんですけど、そういう人付き合いとか、色んな制約とか、我慢しなくちゃならないこととか。でもそれに合わせているとだんだんと自分の中で何かが薄れていく感じがしていて、それにすごく危機感がある。「ああ、このまま自分が無くなっちゃうのかな」と。 friend, 2020, 45.5×38cm, oil on canvas そうすると作品はある意味で記録に近いようでもあるし、単純な風景や少女の描写ではない。 残しておきたいとしたら風景とか、目に見えてる何かというよりは感情の方ですね。女の子を描いていない景色も、あとはモノとかも、全て昔の自分につながる働きをしていて、だから人は描いていないけど、でも痕跡として残っているようには見せたいと思ってます。 だから「風景と女の子の絵ね」と思われがちな気がしますが、でも状況を描きたいわけではないんです。 経歴の話に少し移ると、齊藤さんは日本画を学ばれてますね。もともと日本画が志望だったんですか?  というより、最初はイラストの方でした。中高と漫画研究会に所属していたのですけれど、でも漫画というよりはずっとイラストを描いていました。その頃からなんとなく女の子の絵とかは描いていましたけど、当時は本当にイラストで。  でも周りの子みたいにものすごい詳しいとかでもなかったし、好きなイラストレーターの人の挿絵がある本は読んだりしてたけど、でもどっぷりという感じでもなくて。だから中途半端。  高校一年生の頃からぼんやりと美術系の大学に進みたいと考えていて、イラストを描いていたせいもあると思うんですけど、特に平面的な表現ができるなと思った日本画を選びました。どちらかというと画壇系の盛り盛りな感じよりはフラットな表現が好きだったし、受験の頃から立体的に描くのがすごく苦手で。デッサンとかも本当に苦手なんですよ。  現在ではアクリルや油彩を使っていますが、マテリアルの扱いに関しては文法が大きく異なると思うんですが、違和感はなく?  学部の頃は日本画の画材を使ってたんですけど、でも岩絵具を使っていると「なぜ使うのか?」のような意味づけを求められてしまう。あとは学部の頃から女の子を描いていたんですけど、日本画材でそれをすると美人画の文脈で受け取られてしまうんじゃないか、と。そちらに進みたいわけではなかったし、自分の描きたいものを考えるとアクリルでも問題なくできた。だから画材から描き方までけっこう変えましたね。 昔は髪とか顔とか、もっとディティールを描き込んでいたんですけど、もっと単純化させ、平面感を強める方向にシフトしました。普段描いていたドローイングがそれに近かくて、ノートにちょこちょこと描いていたものをタブローとして描いてみようと。結果的にそっちの方が自分にとって苦じゃなかったんですよね。 ただルールというか、自分で制限はもうけているとは思います。もうできないことはあまりしないようにしよう、と思っていて。色合いも薄くして、場所によっては色鉛筆を重ねてみたり、曖昧になってしまうので特定の方向に強めるような感じです。 忘れる, 2020, 31.8×41cm, oil on canvas  現在の風景と少女の組み合わせを画面に持ち込んだのはいつ頃から?  2年前くらいです。学部を出た頃かな。その頃は写真で切り取った風景とかを入れたり、少し画面がごちゃごちゃとしていたんですけど、それも幼少期という時間に設定しようと決めて。  よく分からない感じというか、より複雑にはしたいと思ってますね。ただでさえ平坦なタイプなのでペラペラになってしまいがちになる。もっと分かりにくく、もっと複雑に、とは気をつけているかな。その方が何回も見たくなると思うんです。でも最近はそのまま描きすぎているかな、とも。  作品と自分自身のつながりが強いことに抵抗はありますか?  個人的な作品になっているということがですか? それは前に少し悩んでいて、というか、今も時々は考えるんですが…。 あまりにも描いていることが個人的過ぎるのかな、と。ただマイクロポップの作家さんのように、あとはナビ派の人たちとか、いつの時代にも個人的なこととか、身の回りのことを描く人たちはいるのかなとも考えていて。自分の描きたい作品とか、描いていて無理がない作品について考えるとそっちなんじゃないか、と。あとは納得の問題だとは思うんですけど。 個人的なことを描いている作家は好きですか?  好きですね。個人的というか、さりげない、身の回りのものを使った作品と日常の断片を描いている方々は好きです。この間ワタリウムでやっていた青木さんとか、西村有さんとか、古いところでいうとドニ、ヴュイヤールとか…。  モランディも好きです。いつも画集は近くに置いてます。あとはナビ派の人たちはやっぱり好きですね。テーマとかモチーフの点ですごく参考になる。それから画家ではないんですけど、青山静男さん。子供を描き始めた時に一番影響を受けたし、今でも見失いそうになる時によく見ています。  イラストをずっと描いてきたということですが、イラストの遺伝子は自分の絵画に感じますか?  …どうだろう。でも、確かに言われる時はありますね。「イラストだね」とか、そこまで露骨なわけじゃないですけど、でも言われます。  ただ最近はどっちもかな、とは思います。イラストとも言われるし、絵画とも言われる。確かにイラストはずっと描いてたので、その感じがあっても不思議ではないと思う。好きなイラストレーターの人とかもいますし。だから最近は中間でいいかなって考えていて。 イラストと絵画の中間を。 どっちの要素もあっていいんじゃないかって。どっちの要素もあるんなら、それはそれで本当なんだろうし。 描いている少女には表情が描かれていませんね。  描いている時の自分は冷静なんです。だから描かれている人物には表情がない。そこには距離があるんですよね。前に絵を見てくれた人から「齊藤さん自身は諦めている感じだね」と言われて、それはそうかもなと思いました。女の子というか、子供が登場している理由はさっきも話したと思うんですけど、でも子供を描いている理由自体はコンプレックスというか…、どこか憧れに近いのかもしれないです。子供であることに対しての憧れ。 やはり幼少期の自分自身や現在の自分を取り巻く環境とか、あり方に対する強く関係している。  やっぱり今の自分と小学生の頃の自分が地続きでない感覚がどこかにあって。小学生の頃の写真とか、先生からのコメントとか見ているとずっと明るいんですよね。「ああ、そうだったんだ」って。環境も変わったし、自分が変わってきて、昔から大人しい人もいると思うんですけど、私は変わったんだなって。 午後の公園, 2020, 33.3×33.3cm,...

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TRiCERAでは11月21日(土)から12月5日(土)までグループショー「NO BORDER」を開催します。この記事ではアーティストを選んだポイントや各アーティストの見所を解説したいと思います。 「分からなさ」を楽しむアート 今回はジャンルや線引きが難しく、型にはめて鑑賞することが出来ないような方々を選出しました。日本にも海外にも、それから今も昔も、アートにはいろいろなジャンルがあります。今回選んだアーティストは既存の枠組みからは説明が難しい方々が多いと思います。でも言葉に出来ないということは、それだけ新しさを持っているということの証拠かも。 目で見て楽しむことももちろんですが、その作品の魅力を言葉で楽しむことができる点は現代アートの特権かもしれません。絵具やキャンバスの裏側にあるアーティストの思考そのものを、ぜひ楽しんでみてください。 参加アーティストについて-注目するポイント- 平田尚也 | Naoya Hirata 平田さんは1991年長野出身のアーティストですが、特徴はなんと言ってもネット上から集めたデータを使って仮想空間で彫刻を制作するという姿勢。だから自分のことも彫刻家だと言います。平田さんは「空間性と時間性を持ったものが彫刻」だと考えていて、既存の空間や素材(鉄や木材)の捉え方が違うだけで、やっていることはトラディショナルな彫刻作品なのです。彼の作品は「デジタルとリアルは対義語なのか?」と考えさせられ、何より現代人である私たちにとっての空間や時間を問い直すきっかけにもなります。 預言者 2019 33 × 27.5cm アルミニウム合金にデジタルシルバープリント Edition1/3  作品の詳細を見る 畑直幸 | Naoyuki Hata 九州を拠点に活動している畑さんは、最近では被写体に色を塗って撮影するというスタイルで制作をしています。人間の目は光を反射によってものを見たり、色を判断したりしますが、畑さんの作品を見ていると、自分たちの目に見えている色は本当の色とは違うかもしれないなという思考と直結すると思います。ある意味、人間の視覚を試すような写真作品なんですね。 g/b//u/ #1 2020 29.7 × 42cm デジタルシルバープリント Edition1/10  作品の詳細を見る 斉木駿介 | Syunsuke Saiki 斉木さんはキャンバスをディスプレイに見立てた絵画を制作するペインター。情報やコミュニケーションの多くをスマホやPCに依存している私たちにとって端末のディスプレイは目そのもの、視界そのものに近いと思いますが、そういう現代人のパースペクティブであるディスプレイを模した斉木さんの絵画は、ある意味、存在それ自体がすごく立体的だと思います。私たちの目そのものを取り出したかのような、どこかシニカルさがありますよね。 日常とディストピア...

コレクションをすることの楽しさとは?

獣医のNengさんは、つい最近、新しいお気に入りアーティストの作品を購入した。アーティストとの出会いや買い物の体験談を語ってくれた彼はまた、インタビューを通して、思いもよらない嬉しい発見もあった。さて、その発見とは。 アートを購入されたのは初めてですか? – 美術品を買うのは2、3回目ですが、TRiCERAでは初めてです。 作家のHiroki Takedaさんや作品を選んだ理由は何ですか? – 彼の作品と、彼が描く動物たちがとても好きなんです。彼の作品はとてもカラフルで美しい。また、ウミガメの背中に花をつけていたりと、その創造性に惹かれましたね。 TRiCERAのことは、ソーシャルメディアや広告などでどこで知りましたか? – SNSはインスタグラムしか使わないのですが、ある日、ブラウジングしていた時に、たまたま彼の作品の投稿が目に飛び込んできたんです。それがきっかけで、TakedaさんとTRiCERAを知りました。 なぜ弊社で購入しようと思われたのですか?やはりその作品が目に留まったから、もしくは何か他にも理由があったのでしょうか? – そうですね、実は最初、その投稿も単にネット上だけの投稿・写真だと思っていて、販売中のアート作品だとは知らなかったんです。だから、実際に買えると知ってすぐにウェブサイトに飛びました。彼のアートが大好きだったので、すごく嬉しかったですね。 お気に入りアーティスト発見の一助となれて光栄です。弊社サイトでのお買物体験はいかがでしたか? – 簡単でしたし、特に問題はありませんでした。あと、購入時にスタッフの方がアドバイスをしてくれたので、それも助かりました。 はい、私共はお客様のお手伝いやご案内にも力を入れているんです。 – そうだったんですか。実はですね、また彼の作品を買いたいと思っているんです。私は獅子座なので、ライオンの作品も良いな、と。本当は、背中に花を咲かせたウミガメの物が本命なのですが、サイズが合わないんですよね。ちょっと希望より小さすぎて。 例えば希望の作品サイズについても、作家さんと交渉して、コミッションワークをしてもらえるか話をしている最中です。 – そんなことが出来るんですか? それなら、私が購入した作品と同じような大きさで是非お願いしたいですね。 まだ可能かどうかわかりませんけど、もしも決まったらご案内させて下さい。 – はい、ぜひともお願いします!それは最高に嬉しいです。 先日の作品はご自宅用、それともどなたかへのプレゼント用に購入されたのですか? – 自宅に置いています。家にアートがあると、見ていて落ち着くし、幸せな気持ちになれるので好きです。自分にプラスの影響を与えてくれると言うか。 ご自宅での保管ですが、彼の作品は水彩画なので、直射日光が当たらない場所に飾る様ご注意くださいね。 – 気をつけます、大事なポイントですね。 はい、ご購入だけでなく、保管方法やその他アドバイスも含めてのお手伝いを心掛けておりますので。インタビューありがとうございました。ご依頼の作品につきましては、詳細が分かり次第ご連絡差し上げます。 – よろしくお願いします!まさかこんなお願いができるとは思いもしませんでした。ありがとうございました。

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deTaka|無常の世に光る人生表現、鮮烈と洗練。

現役の歯科医であるdeTakaは、ある日、デヴィット・ボウイの死が報じられた日のこと、不意に、唐突に、作家として出発を決意したという。友人親族の葬儀が続いた頃のだった。 作家としては京都芸術大学を2018年に卒業し、2019年にはニューヨークjadite galleryにてグループ展にも参加している。人生の儚さと無常さの悟りから、後世に残る表現を志す彼は、敬愛するデクーニングやピカソ、マティス、セシリーブラウンの影響下、荒々しいタッチに色合いとマチエールの味わい深さが共存した、力強く大胆な作品を手掛ける。 ア