月曜日, 10月 18, 2021
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Quick Insight Vol.10 人間と動物、マシンなどのイメージを通して、現代社会を俯瞰的に描いていくスペイン人アーティストHector Fernandez Lleida の見つめる世界の輪郭

 ボトルなどの日常的なモチーフや、動物や人間の営みを、油絵という伝統的な手法を軸としてデジタルレタッチ、VR技術などの科学的な手法と、ステンシルを用いたグラフィティ的な表現まで幅広く活用しながら、重ね合わせて描いていくHector Fernandez Lleida。複雑化したイメージが氾濫する現代において、そういた流れを取り入れながらも独自の眼差しで、世界のリアリティを表象しようと試みる彼がどのように世界を見つめているかに迫ります。

1.制作を始めたきっかけはなんでしょうか。
子供の頃から、父が持ち帰った漫画に掲載されているイラストを真似して、いつも絵を描いていました。学校では授業のノートの間にいくつも絵を描き、すべてのノートに装飾が施されていました。 父は80年代に活躍した著名な漫画家で、私にとっては家に家庭教師がいるようなものでした。 それから時が経ち、私はバルセロナ大学で美術を学ぶことにしました。 卒業後すぐに、市民センターや地元のアートギャラリーで自分の絵を展示するようになりました。 私は少しずつ成長し、技術やスタイルが豊かになり、新しい技術やテーマを取り入れていきました。

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2. 現在の制作のテーマについて教えてください。
現在は100x100cmのキャンバスに絵を描いています。 静物画です。 この作品は、私が長年かけて開発してきた「ボトルコンポジション」のシリーズに属するものです。 このシリーズでは、これまでに同じテーマで5つの作品を異なる時期に、異なるフォーマット、コンポジション、色で描いてきましたが、今回は天頂からの視点でボトルのグループを描いています。 この非常に力強いボトルケースの色合い、暑さや寒さを感じさせる色調のコントラスト、そしてボトルの配置によって生まれるリズムが、この作品を特別なものにしています。 また、絵の捉え方、インパスト*1、生成されるさまざまなテクスチャーも重要です。急峻な視点、ボトルの配置が生み出すリズム、色や質感は、この作品に欠かせない要素です。 ベースとテクスチャーにアクリル絵の具を使い、筆やスパチュラを使ってきましたが、現在は油絵の具を使って制作しています。

3. 影響を受けたもの、自身にとってターニングポイントになっていると思うものはなんでしょうか。
私が影響を受けたものは、ストリートアートやデジタルアートを含む現代のリアリズムから抽象的なものまで多岐にわたります。私の作品の多くは、ドローイングとペインティングの組み合わせでできていますが、以前は、私が撮影した写真のイメージから始めて、時にはデジタル処理で構図や色を変えたり、要素を単純に加えたり減らしたりしていました。 その作品をより小さなサイズでドローイングや水性の画材(水彩、アクリル、墨など)を用いて、試作し、検討・発展させた後、最終的なサイズの絵画を制作します。 この創造的なプロセスは、作品の複雑さに応じて数週間から数ヶ月かかることもあります。また、私はVRやデジタル・クリエイション、レタッチ*2から派生した要素やテーマを作品に取り入れることが、私のキャリアの転機になると考えており、現在はその過程にあります。 VR技術の活用については、自分のドローイングやペインティングを人工的な環境に導入する方法に興味を持っています。 今のところ、私はこの分野では初心者ですが、新しい世界が広がることを認識しています。実際、伝統的な要素とデジタルアートが混ざったイラストの制作を始めています。また、近い将来、自分のNFTやデジタルプリントを発表する予定です。

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4.動物のモチーフと人間や都市的なモチーフの共存についてはどのような意味が込められていますか。
私は自分を都会人だと思っており、自然、動物、人間像に対する私のビジョンは、しばしば都会的で現代的な文脈に浸されています。私は画家としてのキャリアを通じて、絵画における時間の経過や陳腐化などの深遠な問題を扱ってきましたが、時には、私の作品はコンセプチュアルなものではなく、美学が優先されることもあります。 私はバルセロナという街に住んでいます。 私が描くモチーフの大部分は、通行人が見逃してしまうような街の風景や一角を歩き回ったり、それらについて熟考することで得られたものです。 私たちはスピーディーに絶え間なく動き続ける世界を生きています。また、今日、私たちはかつてないほどたくさんのイメージに囲まれています。そして、私たちを取り囲むイメージの多くも動いています。 私たちの多くは、これらのイメージを熟考し、分析し、理解するための時間を取ることは滅多にないでしょう。

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5. 最後に、次に実現したいと思っている作品のアイデアがあれば教えてください。
私の頭の中にはいつもプロジェクトがあります。 次の作品の一つは、私が情熱を持っているテーマであり、すでに扱ったことがあり、最近絵を売ったこともある「ロボット」に関係するものです。私は、SFやロボット、古代や現代のようなジャンルが好きです。 SF本(アイザック・アシモフ、スタニスワフ・レム、アーサー・C・クラーク…)、映画(スターウォーズ、ブレードランナー、エイリアン…)、コミック(リチャード・コルベン、リベラトーレ、フェルナンド・フェルナンデス…)が常に存在する環境で育ちました。 私は何度もロボットを描いてきましたが、時にはおもちゃのモデルを使ったり、デザインを考案したりしました。 私はロボットの絵で、残念ながら冷たく無菌的であることが多いテクノロジーの、親切でフレンドリーな面を見せようとしています。 それらは人間のように描かれたロボットたちの肖像なのです。

*1 インパスト:絵具の盛上がりや,絵筆またはパレットナイフの跡がはっきりわかるほどの画面上の絵具の凹凸。
*2 レタッチ:画像編集ソフトを使って画像の濃度やコントラストを調整する作業のこと。


コンセプト

ヘクター・フェルナンデスは、いつも鉛筆と絵の具に囲まれていた。 彼にとって、絵を描くことは基本的かつ重要な活動であり、芸術的な創造を専門とする家族の出身でもあります。

1994年にバルセロナ大学で美術学士(絵画専攻)を取得した後、ファミリースタジオに移り、そこで絵画作品を制作しました。 2000年から2009年にかけては、1893年に偉大な建築家アントニ・ガウディらによってスペイン・バルセロナに設立されたCercle Artístic de Sant Llucに所属し、人物像を徹底的に研究しました。

40回以上の個展やグループ展を開催し、いくつかの国際的な賞を受賞した後、2009年から現在に至るまで、ヘクター・フェルナンデスはバルセロナの中心部にスタジオ・ギャラリーを構え、絵画のキャリアを継続し、依頼された作品を制作しています。
ヘクター・フェルナンデスは、同時代のアーティストであり、扱うテーマや使用する技術の点で多様性に富んでいる。 彼の好きなテーマの中には、人物、ヌード、静物、動物、風景などがあり、それらはすべて現代的で都会的なビジョンで扱われている。 アクリル絵の具、油絵の具、スプレーエナメルなどを、キャンバス、ウッドパネル、アルミ板などに使用して、彼のアイデアを表現しています。
21世紀のアーティストとして、ヘクター・フェルナンデスはイメージに適用されるテクノロジーに常に興味を持っています。 デジタルレタッチ、3D制作、VRなど、芸術的な創造に応用されています。
彼のドローイングやペインティングは、世界中の美術館や個人のアートコレクションに展示されています。

経歴

ヘクター・フェルナンデス(バルセロナ)1969年
2021年 ARTicleにて常設展示。バルセロナスペイン。
2010-2000.1893年に世界的建築家アントニ・ガウディなどによって設立された文化団体、セルクル・アーティスティック・デ・サン・リュック(バルセロナ)のパートナー。
2006-2003. セルクル・アーティスティック・デ・サン・リュークの理事会メンバー
2021-1994. スペイン、ヨーロッパ、アメリカのアートギャラリーで40回以上の個展を開催。
1994年、バルセロナ大学で絵画を専攻し、美術学士号を取得。

著名なアートフェア
2013-2012年 “Affordable Art Fair Milan”, “Affordable Art Fair Brussels”, “Affordable Art Fair London” Galerie Le Siants.
2000-1999-1996 「Artexpo Barcelona」Marギャラリー(Grup Escolà)

注目の受賞歴
2021年 ビエンナーレCASTRAで入選。国際水彩画協会。スロベニア。
2005年 一等賞 IIIª Josep Amat International Drawing Biennial (Sant Feliu de Guíxols, Girona, Spain).
2004年 イシドレ・ノネル・メダル・フォー・ペインティング・セルクル・アルティスティック・デ・サン・リュック(スペイン、バルセロナ)。
1999年 XLI絵画賞 Jove Sala Parés (スペイン、バルセロナ)
1992年 ミゲル・ガルシア・カマーチョ絵画部門第1位(スペイン・バルセロナ芸術大学)。

現在の作品
Fundació Vila Cases (Pals, Girona), Grupo Sanahuja (Barcelona), Televisió Comtal, TV3 (様々なTVシリーズに出演), Benedick Tashen Collection (Köln, Germany), Cercle Artístic de Sant Lluc (Barcelona), その他世界中の個人のアートコレクションに作品が展示されています。


今回ご紹介した作品はTRiCERAで扱っています。

Soichiro Masudahttps://www.tricera.net/
CMO / ArtCLip Editor-in-Chief

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意外な万能役者; 家で愉しむ抽象画 pt.2

抽象絵画によく聞かれる「美術館やギャラリーの壁には良いけど、自宅には向かなさそう」という偏見とは裏腹に、実は、あなたの部屋をテイスト良く飾るのにはうってつけのアートである。単体だとやや難易度高めに見えがちなアブストラクトだが、部屋との調和を図るのは具象的な作品よりもとても簡単だ。一度実例を見れば、お気に入りの作品を自宅の壁に掛ける日常を瞬時に想像できるであろう。 ほら、この通り。 まだ納得行かない方の為に、もちろん実例写真は更に用意してある。こちらからシリーズのpart.1をスクロールして頂きたい。 未定義の真実を求めて; 家で愉しむ抽象画 – 前編 パート1を読んだなら、知的な存在として人類が、万事に説明を求めることを理解されたであろう。だからこそ「未知のもの」や「説明のつかないもの」に史上疑問を抱き、空想してきた。そして今、その探求は現代美術へと変貌を遂げる。 抽象芸術の万能さ。 抽象芸術が理想的なホーム・デコレーションである理由はたくさんある。例えばひとつ、抽象画は具象絵画のように、それ自身や、その部屋を定義しないと言うこと。ホテルの部屋に飾られている絵や写真のイマイチな趣味を批判した経験は誰でも少なからずあろうかと察する。それは、その特定の何かがあなたの好みではなかったから。一方で、抽象的なものの理解と好みは抽象的である。なんやねんそれ、と突っ込みたくなるようなこの理由が大いに寄与して、どんなテイストのどんなスタイルの部屋にでも、意外と不自然なく飾ることができるのだ。 自分の好みに自信を持って! 幾何学模様や色柄のファン? ヨガ部屋でもっと禅体験?こちらはいかが? ヴィンテージ家具でエレガントな部屋とも合う?もしくは気さくで自然調なカントリースタイルの部屋だと?問題無し!抽象絵画はたやすく折衷可能。 ユニークさが全てと言う貴方には、普通ではない素材を使った抽象アートはいかが? シンプルな美しさ、ミニマルな美しさがお好み?この通り単純にゴージャス。 TRiCERAでは、他にもまだまだ抽象アート作品を検索可能。一日中眺めても飽きないような作品が見つかること間違い無し。もっと楽しい発見が欲しい貴方、是非ニュースレターのご購読をお忘れなく。

Keisuke Tsuchida: 鉛筆画による精神表現

私はいつまでも自分の心の中にある真実を表現するアーティストでありたいと思います。 A challenge by Keisuke Tsuchida     新進気鋭の作家、Keisuke Tsuchidaが同世代の作家たちと異なるのは、繊細で縦長の線と22種類のグラファイトのパレットを駆使した作品へのアプローチである。鉛筆画といえばリアリズムが流行っていますが、Tsuchidaは決して空想的な魅力を捨ててはいません。彼の作品は、喜びや幸せから同情、そして悲しみまで、純粋な感情の個人的な旅を呼び起こすことを目的としています。 今回のインタビューでは、Tsuchidaの想像力の源流、主流のリアリズムからの分岐点、作風の根底にある強さの精神についてお話を伺いました。このインタビューは、長さとわかりやすさのために翻訳し、軽く編集しています。 無から有を生み出す モノクロームで幻想的な世界を探る 無形の精神を物理的な形で表現する Keisuke Tsuchidaの鉛筆画はどこで買う? 無から有を生み出す それが幼い頃の憧れだったので、彼のようなアーティストになりたいと思った瞬間でした。 アーティストとしての自分をどのように発見したのですか? 私は昔から無から有を生み出すことに興味があり、それを実現するためには絵を描くことが自然な流れでした。 子供の頃はテレビゲームが流行っていて、特にロールプレイングゲームとそのストーリーに惹かれていました。また、ゲームに影響を受けたファンタジー小説「Tales from Earthsea」や、人気ゲームを原作とした小説「Ys」なども読んでいました。 私の記憶に鮮明に残っているのは、学校の図書館で見つけた日本のグラフィックノベルAkiraです。Tales from Earthseaもそうでしたが、その複雑さは理解できませんでしたが、だからこそ不思議な面白さがあり、大好きでした。この感覚、物語の中の謎と複雑さの興奮が、私の作品の根幹にあると思っています。 Walk of a pegasus by Keisuke Tsuchida     高校卒業後、普通の会社に就職しましたが、自分の中で何かがおかしいと感じ、自分の人生に疑問を感じることが多くありました。ある日、アルフォンス・ミュシャの作品展を見て、アルフォンス・ミュシャの作品を見て、彼の美意識や技術、考え方の伝え方に驚愕しました。彼のようなアーティストになりたいと思ったのは、子供の頃からの夢だったんです。結局、会社を辞めて一人前のアーティストになることを決意しました。 なぜ鉛筆画をメディアに選んだのですか? 会社を辞めた後、美術学校で学びました。その間、自分のスタイルを模索し続け、様々なアプローチを試みました。様々なアートの形や技法を試しているうちに、「アート」という概念や自分の考えにとらわれすぎていることに気がつきました。そこで、自分の心の中にあるものを描くことを大切にしながら、一番シンプルな鉛筆と紙の形に戻ることを決意しました。 あなたの人生で最も影響を受けたアーティストや作品を教えてください。 それがアルフォンス・ミュシャとノーマン・ロックウェルだろう。どちらのアーティストもシンプルな作風で、根底に強いメッセージ性を持っています。私もいつか彼らのようなアーティストになることを目指しています。 モノクロームで幻想的な世界を探る ...私は感情の深さを表現することを心がけています。哀愁に満ちた表情の中に、優しさと喜びを感じることができるかもしれません。... In the end of a...

「色彩と東欧のノスタルジー」START ARTIST vol.4 ~ Szabó Eszter

TRiCERA発のオークションイベント「START」第一弾の出展作家の"なぜSTARTに出展したか"を主軸にしたインタビュー、ならびに新作の紹介を行います。 オークションイベント「START」とは 2021年2月に行われた「START」。アートに携わる様々な人たちを「セレクター」としてゲストに招き、それぞれの視点からアーティストを選び、そしてその魅力を伝える言葉と共に、その作品をオークション形式で販売いたしました。「アートをこれから始める」という方にも分かりやすい設計を行い、またオークションがはじめての方、オンラインではじめてアートを買う方など、様々なひとたちの「スタート」になるような企画となっております。 作家紹介 エステル・サポー (Szabó Eszter) 1979年ハンガリー出身。ブダペストの美術学校にて装飾芸術を学び、1997年に卒業。動物園、寺院などで様々な仕事についた後、画家としてのキャリアをスタートさせる。これまでイタリアや母国などで展示を行ってきた。ハンガリーの風景や日常生活の光景を、独自の色彩感覚によって視覚言語として提示している。 作品一覧はこちら 「START」に参加したきっかけ 2021年の初めにTRiCERA ARTに参加させていただいたが、その直後にオークションイベントSTARTへの出展の連絡をいただきました。STARTにてまだアートについて学び始めた方や既にアートに知見のある方を含めて、自分の作品をより多くの人に知ってもらう絶好の機会だと思ったので参加させていただきました。 「START」に出典した作品について 作品名:Gymnastic サイズ:80 × 60cm 技法:キャンバスにアクリル絵具 彼女の作品は環境、その場の状況、存在している人や物、背景を混ぜ合わせたものを明るい色調で表現したものが特徴的である。STARTに出展した"Gymnastic"という作品はデンマークの玩具会社であるLEGO社のおもちゃがモチーフとなった作品である。LEGOブロックの女の子が扇型の敷物の上に置かれているが、ただ横になっているだけでなく足をストレッチしている。青色とピンクの物体が側面に配置されているが、それらにはLEGOで見られる凹凸が見られない。まるでおもちゃの女の子がLEGOの世界から抜け出して体操をしようとしているようにも感じられる。"Gymnastic"は、おもちゃの人形を、あえてアートという芸術作品として表現することで、無生物をいかに生き生きと表現できるかを示した作品である。 既存作品の紹介 作品名:Will you marry me? 作品サイズ:120 x 100 cm 技法:木製パネル / アクリル絵具   作品価格 53,000円 + 税 購入はこちらから "Will you marry me?"は前回人気のあった"Gymnastic"に続くLEGOブロックをモチーフとした作品である。男女のブロックが横に並んでおり、周りにはお花やプレゼントがあしらわれている。"Will you marry me?"というタイトルからも分かるとおり、プロポーズの瞬間のとてもロマンチックな瞬間が切り抜かれて表現されているが、おもちゃのモチーフをポップな色使いで表現することで、プロポーズのドキドキした瞬間を永遠に閉じ込めたような作品となっている。 作品名:Blue night 作品サイズ:100 ×...

横断者たち-ファインアートと陶芸の境界線-

 陶芸、という響きに古めかしい響きがあるのは否めない。  日本人であれば、どうしても華道や茶道など古くからの日本文化を想起するであろうし、他国であっても何らかの伝統的文化と紐づくこと請け合いである。それもそのはず原始的なものであれば粘土と火さえあれば完成してしまう人類の最も古いテクノロジーだからである。  しかし、現代に生きる陶芸アーティストは、他のメディアと同じく常にアップデートを図っている。日本でいえば青木克世、桑田卓郎、上出恵悟などが手がける作品は、質はいうまでもなく目にも楽しい。  日本は世界的に見ても土性や焼成方法が多様であり、あらゆる陶芸の形が存在するわけだが、それと比例して陶芸のファンの数も多いことから現代アートとほぼ同等のマーケットを持つ。本記事ではそんな日本から、陶芸の世界に新たな息吹を吹き込むアーティストを3名紹介したい。 Saeka Komatsu 作家の詳細はこちらから 吉田芙希子/Fukiko Yoshida 作家の詳細はこちらから 長田沙央梨/Saori Osada 作家の詳細はこちらから

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