日曜日, 5月 29, 2022
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QUICK INSIGHT Vol.14 ダーク・ポップ|ボウル太郎

多くの問題を抱える現代のリアリティを
シュール且つポップに描く日本の若手作家, ボウル太郎

制作を始めたきっかけはなんでしょうか。

作品を制作し始めたきっかけは、入学した高校が美術学校だったという事です。最初はあまり制作にあまり真剣ではなかったのですね。そんな時に高校展という学生コンペに応募することになり、下絵に悩んでいました。いくつか描いてみたのですが、先生に面白くないと言われたりしたので参考にするためにM.Cエッシャー(1898- 1972)の個展を観に行くことにしました。エッシャーの作品を目の前にした時に雷が頭に落ちる衝撃を受け「今、絵を描ける」という感覚が降りてきました。その時にエッシャーに体を乗っ取られたと思い、その次の日から絵が変化し自由に描ける様になり、下絵も面白いと言われる様に変わったんです。それから作品に対して本気で人生を賭けて挑んでみようと思いました。

ボウル太郎という名前の由来はなんでしょうか。

私の本名は朝井というのですが、ブラジルの料理で、アサイーボウルというのがあるんです。これは、果物のアサイーのスムージーに他の果物や蜂蜜などを加えたものなのですが、このアサイーボウルの名前から取ってボウル太郎になりました.芸術と聞くと気構えてしまう人が多いし、硬い名前の芸術家の方などは名前のイメージに引っ張られて、絵も硬くなってしまうのかなと思っていて、なので自分は絵を自由に描いてますという事を表したくて、こういう名前にしたんです。

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影響を受けたもの、自身にとってターニングポイントになっていると思うものはなんでしょうか。

先程も紹介したM.Cエッシャーもターニングポイントになっているのですが、絵を更に変えてくれたのはキース・ヘリング(1958-1990)です。彼の作品はポップで、オシャレで、現代的で、描かれたもの一つ一つにストーリーがある所にとても刺激を受けました。また、彼のポップアートの商業的な部分がとても素晴らしいと感じて、Tシャツなどにしたときにオシャレになる作品を作ってみたいと思わせてくれました。なので彼には確実に大きな影響を受けたと感じています。

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現在の制作のテーマについて教えてください。

制作のテーマは「物語」です。私の作品は一つの絵画の中で、物語を展開するような構成にしています。私は小説などを書くのも好きで、その中でも物語を構成するのが特に楽しいと感じています。どのような作品を作るにせよ、自分の制作する全てのものにおいて「構成」はとても大切にしています。また、漫画や小説は沢山の枚数で人に伝える事をしているメディアなので、その連続性において、物語の流れを説明するのが絵画よりも容易だと思っています。ですが、絵画は一つの画面にその物語の全てを入れ込まなければなりません。そうでなければ、文脈のない、なんの意味も中身も無い物になってしまうと感じています。そのため、私は「一枚の絵画の中で物語を伝える構成作り」をテーマに制作をしています。

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物語」というキーワードを持って作品を制作されているということですが、主題や、描いているものは、「現実」的なものが多いように思います。「現実」と「物語」の関係についてどのように考えますか。

絵というのは誰かに見てもらうことを前提に描いているものなので、物語の中に現実的な要素を入れ込むことで、彼らの感覚に近いものを作品の中に感じ取って欲しいと思っています。ただ、現実味がありすぎても絵画は面白くなく、一方で、フィクションなどの物語性が強すぎても分かりづらくなると思っていますので、その間の絶妙なラインを出せるように描いています。

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手法や色彩の影響もあるでしょうが、全体に少しダークな印象を受けます(ブラックユーモアのようなものに近い雰囲気かもしれません)。そういった印象についてご自身はどのように感じますか?

自分はまだ18歳で、一年の間に思考が変わっていきます。私もですが、人々の中でブラックな、ダークな気持ちは、特に今の時代にはとても強くなってるように思います。これまでは人々のそんな部分に共感できるものを描いていましたが、大学1年生になってもっと幸せな事も描こうと思える様になりました。きっとこんなふうに描きたい議題は一年ごとに変わるのだと思いますが、人間の悲しいと感じる部分や報われない気持ちに寄り添える絵を描ける様に一年一年精進していこうと考えています。

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 次に実現したいと思っている作品のアイデアがあれば教えてください。

今は白黒の大きな作品が多いのですが、これからは色を付けた大きな作品なども制作してみたいなと思っています。今までは銅版の作品を白黒で制作していたのでこれからは沢山新しい技法を試して、自身のキャパシティーを増やしていこうと思っています。


ボウル太郎

コンセプト

ボウル太郎のファンタジー作品には、オートマティスムという技法が使われています。この技法は、いわゆるシュールレアリズムである。画家エッシャーやエゴン・シーレの影響を受け、遠近法の誘導や真の人間性を追求する世界に魅せられている。彼のコンセプトは「人に自由を伝えるアート」。これからも、誰もが享受できる自由を伝えるアートを作り続けていくだろう。

経歴

2003年生まれ。2018年 高校に入学2018年 大阪府高等学校美術工芸品展 優秀賞2018年 佐渡版画甲子園 佐渡市長賞2019年 大阪府立高等学校美術工芸展 優秀賞2019年 二科展入選


今回ご紹介の作品はTRiCERAで扱っています。

Soyhttps://www.tricera.net/
Exhibition Planning Manager/ Artist

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「Huang Xoo Veen (Xoo)を知るための6つのポイント」

Huang Xoo Veen (Xoo)のアート作品はどれもパステル画のような柔らかいタッチで描かれているが、全てアクリルで制作されている。特徴としてマチエール(仏:matière)と呼ばれる「絵肌」や「素材の質感」のような物は殆ど感じない。幻想的で滑らかなタッチだ。「宇宙の体の器官と人間の体の器官は似ている」と表現するHuang Xoo Veen。今回は宇宙という美しく壮大なテーマを中心に、抽象的な表現を加えながら自身の感性を表現し続けるその作家性を読み解いていこう。 1.経歴 子供のころからアートには多大な興味を示していたが、学生の時に参加したコンテストで受賞したのをきっかけに、画家になりたい!という想いが強くなった。大学に入学するも、家庭の事情で7年間の休学。「二度と絵を描くことは無い」とまで思っていた。しかし時が経ち7年ぶりに大学4年生に再編入。心の中の傷を表現するあまり、先生には「憂鬱で、陰鬱で、グロテスクだ」と表現されてしまうような絵しか描けなかった。30歳で卒業した後に大学院へ進学。美しいものが好きでは無かったが、たまたま夜空を見た時に、月や星の美しさに目覚め、宇宙へ好奇心を抱き始めた。その時から作品に宇宙を取り込むようになった。 2.アートとコミュニケーション 誰しも自分が辛く感じた出来事を人に話したい、感情移入して聞いて欲しいと願っている。大学時代のHuang Xoo Veenは、その心の傷を作品に表現していた。自分の心の傷を癒したい、見てもらいたいという一方的な感情をぶつけるような絵であったことが感じ取れる。大学院への進学も「人とコミュニケーションが取れるような絵を描きたい」という願いを持つようになったからだ。会話はキャッチボールと言われているが、一方的に相手にボールを投げるような事をしてもそれは会話とは言えない。今では「宇宙」という壮大なテーマを含めて描くことで相手と同じ土台のテーマを作り、作品を通して私達とコミュニケーションを取っている。 3.作品への探求心の強さ 一度はアートから離れようとしたが、向き合う覚悟を決め再びアートの世界に戻っている。そこから作品への深い情熱や探求心を感じる。家庭の事情があったようだが、例え年月が経っていたとしても、自己表現やアートを諦めずにいても良いという勇気が貰える。苦しい経験も、次に生み出す作品への大切なステップ。諦め無ければ、空白の期間の出来事も全て作品をつくる素材としてステップアップできる。アートを制作するうえで人生に無駄な部分は無いと考えさせられた。 4.コズミックアーティストとは 主なコンセプトとして、宇宙・夜空・死・細胞・胎児などを挙げて、自分のことを「コズミックアーティスト(cosmic artist)」と名乗っている。作品の中で「宇宙」を様々な側面から捉えて、別の多種多様な要素と組み合わせている。例えば、宇宙と社会問題を組み合わせた「Ardent-Rising」という作品がある。Huang Xoo Veenは現代社会では同じように利点があっても男性の方が優遇されるという「男女格差」を感じ、それでも輝きたいという願いを込めて、宇宙の中に銀河のような赤い花を咲かせている。宇宙の静かで雄大な輝きと、自分の中にある果てしない願いを重ねて表現しているようだ。 5.Huang Xoo Veenが持っている感性 宇宙と不屈の精神を重ねた作品で、名前を「Immortal」という。宇宙は今も永遠に膨張し続けていて、銀河は消滅したり新たに合体したりを繰り返している。その宇宙の様子と、困難な瞬間に直面しても再び蘇る精神を、宇宙のように「繰り返し動き続ける」という点に重ね合わせて表現している。宇宙を科学的な側面で見ながらも、人間の心情に重ねて1つのアート作品にしようという発想には驚かされる。 「Again」という作品では、輪廻を思わせるようなキャプションが載せられている。宇宙には始まりも終わりも無く、それは人生もある意味で同じ。強い生命力を感じるような赤い光を持つ星が、絵の中で銀河の中心に描かれているのも興味深い。今度は「宇宙の不滅性」と、人生を巡る「輪廻の不滅性」を重ね合わせている。難しいテーマである生命を、巧みに宇宙と結びつける独特な感性が発揮されている。 6.作品に込められたメッセージ 美しく幻想的な絵はもちろんのこと、テーマと宇宙の共通点が何なのか考えたり、宇宙の様々な深い魅力を見つけることができるのは作品の魅力の1つだ。 作品に込められた強いメッセージ性。それを感じながら作品を通して共感したり、深く考えたりすることで、Huang Xoo Veenの言葉にじっくりと耳を傾けていきたい。

鈴木潤~芸術が脈打つ~生命を宿すボールペン画。

緻密かつ独創性に溢れるアートを生み出し「ボールペン一本で勝負したい」と語る鈴木潤の姿勢は、刀に懸けた侍のそれの様に頼もしく、又、清々しい。20代前半で本格的に活動を開始して以来、コンペティションの受賞や「細密画展」参加、2020年には個展の開催等、精力的な活動を見せる。 父は陶芸家で母は絵付け師。幼少期より芸術に親しむ中で自然と絵を描き始めた鈴木に衝撃的な出会いが訪れるのは中学生時代。大友克洋の漫画「AKIRA」、細かく描かれたペンの線に魅せられ、模写、研究を重ねる。また、60・70年代の洋楽アルバムジャケットやアートポスターにも影響されたと語る通り、緻密に描き込まれた種々多様なデザインだけでなく、優れた画面の構図やバランス感覚に鍛錬の日々が結実されている。 主にケント紙とボールペンを使用した表現にこだわる彼は、気も遠くなる様な細かな線・点描だけでなく、幅を広げる為、別紙に描いて切り貼りする手法を試す等日々の探究を止むことはない。愛や生命のエネルギー、異世界や生死などの大きなテーマを、親しみやすくも意外性に富んだ芸術で表す。自らの人生を画面に凝縮し、鑑賞者と心で繋がる生命の宿るボールペン画を極める旅は続く。 アーティスト詳細はこちらから

中島健太 | 旅するミュシャ展 〜名画を旅する猫〜のご案内

旅するミュシャ展 〜名画を旅する猫〜のご案内   この度、TRiCERA MUSEUM では、2/13(日) – 2/19(土)の会期にて、中島健太個展「旅するミュシャ展 〜名画を旅する猫〜」を開催いたします。 ★また、展示会に先立ち、2/12(土)  14:00 ~ 18:00 で特別予約制のプレビューデイを設けさせていただきました。 2/12(土)には中島健太が会場に在廊します。是非以下の応募フォームよりご応募いただけますと幸いです。 プレビューデイへのご応募はこちら 本個展で作品を出品する中島健太は、情報番組コメンテーターやドラマの美術監修など多方面に活躍中の作家。 緻密なタッチの油彩画で数多くのファンを魅了してきた中島健太が描く今回のモチーフは、数々の名画と彼の飼い猫である「ミュシャ」。 ミュシャは中島健太の愛猫で、好奇心旺盛な猫ちゃんです。 今回の展示では、「ミュシャ」が9枚の絵画の中に登場します。 旅をする名画は以下が含まれています。 ・リンゴの籠のある静物(ポール・セザンヌ) ・猫と金魚(アンリ・マティス) ・ファン・ゴッホの椅子(フィンセント・ファン・ゴッホ) ・すみれの花束をつけたベルト・モリゾ(エドゥアール・マネ) ・ルーヴシエンヌの雪(アルフレッド・シスレー) セザンヌやマネなど名画の世界を旅しながら、時には目をくるくるさせ、時には絵画のモチーフにじゃれつき、疲れたら一休みしてお家ですやすや… 見ているだけで癒しをくれる、愛らしさを煮詰めたようなミュシャの姿を、ぜひ間近でお楽しみください。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 開催概要 旅するミュシャ展 〜名画を旅する猫〜 会期:2022年2月13日(日) ー 2月19日(土) ★ 2022年2月12日(土) 14:00~18:00 で招待者限定プレビューデイを開催いたします。 営業時間:月〜日 11:00-19:00  会場:TRiCERA MUSEUM 〒108-0074 東京都港区高輪3-22-5 SDS高輪ビル 2F (ギャラリースペース) アクセス:Google MAP JR 品川駅より徒歩約6分 連絡先:​​03-5422-8370 ————————– お問い合わせ 出展作品や個展詳細についてのお問い合わせは下記までお知らせください。 03-5422-8370 customer_support@tricera.co.jp    中島健太の作品はこちら 中島健太 プロフィール   1984年生まれ。画家として情報番組コメンテーターやドラマの美術監修など多方面に活躍。今まで描いた作品700点以上が完売している事から「完売画家」と呼ばれる。...

ヌードの現在系-「裸」に向き合う現代絵画-

 人間のありのままの姿を表現するヌード。遥か昔、紀元前のギリシャ美術の時代からヌード作品は制作されているばかりか、体系化されていない原始美術などでも全世界的に盛んに制作されてきた。  ミラノ勅令後、ヨーロッパはキリスト教の名の下に社会の統治が行われてきたわけだが、公序良俗を掲げる時代にあっても芸術の世界では「裸」は不可侵の領域であった。ヌードを扱うには「寓意性や神話性を持っている」というエクスキューズが必要だったとはいえ。  しかし「聖書や神話、物語のワンシーンを描いた神話画・歴史画」以外の領域で、ゴヤによって描かれた西洋美術史において最初の卑俗的で具象的な女性ヌード絵画《裸のマハ》によって新たな地平が開ける。  その後も、人々がその魅力に囚われ続けるヌードはアートの世界を超え、様々な登場人物によってドラマチックな変遷を辿った。だがしかし、このインターネット時代、いつでもどこでもスマートフォン一つで「裸」に接続できてしまう。その点、官能性で他のメディアに勝てるのかといえば疑問が残るが、それでも今日のアーティストが「裸」を扱う意義とはなにか?本記事で紹介する作品を通して、共に考えていきたい。 Fiona Maclean 作家の詳細はこちらから Andrea Vandoni 作家の詳細はこちらから Isabel Mahe 作家の詳細はこちらから Zakhar Shevchuk 作家の詳細はこちらから Badri Vaklian 作家の詳細はこちらから

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