火曜日, 3月 9, 2021
Home News 初めて現代アートを購入するなら版画がオススメ!-高精彩プリント作品-

初めて現代アートを購入するなら版画がオススメ!-高精彩プリント作品-

この度TRiCERAでは各国より選りすぐった13名のアーティストによる限定エディション・高精彩プリント作品をDNP社からの技術協力を得て販売致します。プリントだからこそ味わえる、アーティストが描き出すイメージの力をダイレクトにお楽しみ下さい。
なお今回の企画に伴い、購入後のインタビュー(5~15分:メールもしくはお電話)にお応え頂いた方すべてに オリジナル額(Aの場合:2万円相当)を無料プレゼント いたします。額装をした上で配送させて頂きます。

*11月30日までの期間限定キャンペーン
*ご好評のため12月31日まで期間延長!!
 ご希望の方は、購入後にお送りするメールにご返信ください。 



今回の版画作品に関して

今回の企画には使用する素材や技法、テーマが異なる総勢13名のアーティストが参加し、それぞれ下記のような3つの種類で版画作品を用意しました。

A. 本格的な現代アートを楽しむ

  • A2(42 × 59.4cm)の大型サイズに加え、エディションナンバーとアーティストによる直筆サインがつきます。また、最新のブロックチェーンを使用した証明書によって永久に真贋が保証されます。
  • サイズ、直筆サイン、エディションナンバーがあることで価格も10万円(税抜)となりますが、しっかりとアートを楽しみたい方、コレクションされたい方におすすめです。

B. 現代アートを幅広く味わう

  • A3サイズ(29.7 x 42.0cm:横長の場合)に加え、B3サイズ(36.4 × 51.5cm:横長の場合)を用意し、エディションナンバーとアーティストのサインデータが印字されています。
  • 価格はA3サイズは3万円(税抜)、B3サイズは5万円(税抜)とご用意しております。ご自宅の壁のサイズに合わせてお好きなサイズをお選び頂けます。

C. 入門編としてアートに親しむ

  • サイズはA3(297 ☓ 420cm:横長の場合)、価格は1万5千円(税抜)という、安心してアートを初めたい方におすすめです。もちろんエディションつきの立派なアート作品です。

A. 本格的な現代アートを楽しむ

上床加奈、土田圭介、西川美穂の3名をご紹介します。どのアーティストも独自の切り口から絵画を考える、注目のアーティストです。

上床加奈

1995年鹿児島出身の上床加奈は、これまで妖怪をモチーフにしながら日本の美意識を探り続けて来ました。明治期の浮世絵や江戸絵画の色使い、画面構成のなかに日本美術の完成系の一つをみる彼女は、日本にもともとある美的な要素を現代的な感覚とすり合わせながら絵画を制作しています。

江戸時代には絵師(画家)にとってメジャーなモチーフだった妖怪ですが、明治維新に伴う西洋化と共に日本の美術界から姿を消していきます。上床さんは日本の美術の歴史を振り返り、もともと日本にも優れたものがあることを伝える作品を制作しています。

上床加奈《阿吽》原画価格(参考):90万円

版画10万円(税抜)

土田圭介

漫画やアニメのように、キャラクターや物語の描写を通して何かを伝える文化が日本にはあります。土田圭介は一貫して「心」をテーマにしながらも直接的には描かず、SF的な世界観を通して語りかけるようにしています。

すべて鉛筆だけで描かれている点も特徴の一つ。縦線だけを使用する彼は、一点の制作に時間がかかります。分かりやすく見える作品ですが、作者である彼の思考や手の動きのといったフィジカルさの痕跡が感じられる深い作品なのです。

土田圭介《ボクらの翼》原画価格(参考):250万円

版画10万円(税抜)

西川美穂

彼女は「見えるものと見えないもの」を追求してきたアーティストです。 描き始めるときは明確な完成形を決めず、描いている最中に変化し、本人が「終わった」と思う瞬間に完成します。だからこそ、彼女自身も完成した後で気づくことが多いようです。

曖昧な世界を描く西川さんの絵画は、ある意味で文学や芸術の王道。又吉直樹さんの『火花』の表紙になったことでも有名です。

西川美穂《RED BLACK》原画価格(参考):50万円

版画10万円(税抜)

B. 現代アートを幅広く味わう

内藤博信

数ある動物の中でも祈るという行為は人間しかしないそうです。内藤さんの作品はひとがふとした時に感じる神々しさ、不思議な感覚を絵画で再現しようとしています。
静寂を表現する深い青色が特徴的ですが、彼が使用する絵具は岩絵具。鉱物を砕いて粉末にすることで生まれる岩絵具は、油絵具とは異なる、マットな色彩が出せるのも特徴的。

内藤博信《Blue moon》原画価格(参考):20万円

版画3万円 / 5万円(税抜)

高橋晴美

普通、音は目で見ることは出来ません。耳でしか捉えることが出来ない音を、高橋さんは絵画で表現しようとします。音とは、言い換えれば、物体の振動によって生まれる現象です。彼女は画面にびっしりと描き込むことで音の容態を描きます。

高橋晴美《カメレオンパンダ》原画価格(参考):65万円

版画3万円 / 5万円(税抜)

土田圭介

漫画やアニメのように、キャラクターや物語の描写を通して何かを伝える文化が日本にはあります。土田圭介は一貫して「心」をテーマにしながらも直接的には描かず、SF的な世界観を通して語りかけるようにしています。

すべて鉛筆だけで描かれている点も特徴の一つ。縦線だけを使用する彼は、一点の制作に時間がかかります。分かりやすく見える作品ですが、作者である彼の思考や手の動きのといったフィジカルさの痕跡が感じられる深い作品なのです。

土田圭介《祈りを乗せて》原画価格(参考):32万円

版画3万円 / 5万円(税抜)

コスコス

絵画のメジャーなジャンルにひとの顔を描く「ポートレート」というのがあります。コスコスは、顔のスケッチなど細かい作業はするのですが、その後からリアルな描写ではなく、ひとの顔に現れるエネルギーの色彩にフォーカスします。ひとの顔には喜怒哀楽のカラフルな感情がありますが、彼はそれをダイレクトに表現する大胆さが魅力の一つです。

コスコス《Symmetry in Motion; The Awakening》原画価格(参考):41万8千円

版画3万円 / 5万円(税抜)

C. 入門編として現代アートに親しむ

土田圭介

漫画やアニメのように、キャラクターや物語の描写を通して何かを伝える文化が日本にはあります。土田圭介は一貫して「心」をテーマにしながらも直接的には描かず、SF的な世界観を通して語りかけるようにしています。

すべて鉛筆だけで描かれている点も特徴の一つ。縦線だけを使用する彼は、一点の制作に時間がかかります。分かりやすく見える作品ですが、作者である彼の思考や手の動きのといったフィジカルさの痕跡が感じられる深い作品なのです。

土田圭介《独りの兵士》原画価格(参考):20万円

版画1万5千円(税抜)

只野彩佳

只野さんは「ひとは美術をどのように見るか」に関心のある作家さんで、彼女の作品で面白いのは、見る人の心にある思い出や感情を呼び起こすような風景画を描くところかもしれません。ありふれた、誰もがどこかで見たことがありそうな景色を描くことで、見るひとを自分自身の記憶や過去と対峙させるかのような力があるのです。作品と鑑賞者の関係性に注目を置いている作品とも言えるでしょう。

只野彩佳《とける陽》原画価格(参考):12万8千円

版画1万5千円(税抜)

丁子 紅子

丁子さんの絵画の特徴の一つは、ひとの突発的な感情を描き出そうとするところ。ひとは癇癪を起こしたり、何かのきっかけで喜んだり悲しんだりしますが、どれもいずれ消えてしまいます。彼女は「消えてしまう感情のピーク」を絵画の中に留めようとします。その刹那を描くことは、どこか散ってしまう花を見るような儚い美しさがあるでしょう。

丁子 紅子《ものがたり。》原画価格(参考):22万4千円

版画1万5千円(税抜)

ジュラ・サボー

サボーの絵画は、彼の考え出した世界観のワンシーンを描いている非常に物語的な構造になっています。中世のヨーロッパには聖書を題材にした絵画が多いのですが、彼も一つの共通の物語を題材にしつつ、それでも語りすぎないことで見るひとが絵画の世界を旅するような自由さがあります。

ジュラ・サボー《SPIRAL》原画価格(参考):15万円

版画1万5千円(税抜)

ミハイル・グリン

ベラルーシ出身のグリンは、画家でありながら彫刻家の顔も持っていて、彫刻のようなフィジカルな肉体描写が特徴的です。3Dで世界を捉えている彫刻、2Dで世界を捉えている絵画の二つを掛け合わせることで非常に深みのある作品が生まれるのですが、それと同時に絵画の世界をアップデートするような挑戦的な姿勢を持っている点も魅力です。

ミハイル・グリン《Now you see me》原画価格(参考):75万円

版画1万5千円(税抜)

アマドール・セビリア

彼は絵具だけではなく、雑誌の切り抜きなどをくっつけてイメージをつくり上げていくコラージュと呼ばれる手法を使います。スチームパンクというSFジャンルの作風を持つ彼ですが、どこか未来の世界を暗示したり、「あなたは未来をどう考えるか」と鑑賞する人に投げかけるところがあり、思考を促している不思議な魅力がある作品です。

アマドール・セビリア《The arrival》原画価格(参考):24万円

版画1万5千円(税抜)

版画-複数のひとが楽しめるアート

版画の歴史と種類

版画とはもともと紙に書かれた文字等をコピー(複製)するために発明された技術の一つ。
版と呼ばれる大元のベースをつくり、そこにインクを塗り、紙などに転写していきます。
中国では、古い物だと、1000年も前の版画が存在するほど人類には馴染み深く、日本でも江戸時代には浮世絵という名前の版画が流行していました。

続きを読む
版画にはいくつか種類があり、版の構造によって以下のように分類されます。
① 凸版画…..絵や文字にしたい部分を出っ張ったらせるタイプ。特に木を使ったものを木版画と呼び、浮世絵は木版画にあたります。
② 凹版画…..絵や文字にしたい部分を凹ませるタイプ。銅版画など中世の西洋美術では良く使用されました。
③ 平板画…..凹凸のない石や金属の面に絵を描き、水と油の反発作用を利用し、印刷するタイプです。リトグラフとも呼ばれ、現在ではオフセット印刷としても応用されている技術です。
④ 孔版画…..版となるものの面に小さい穴をたくさんつくるタイプの版画。大量生産がしやすく、20世期には商用目的で使用されました。シルクスクリーンとも呼ばれます。参考:武蔵野美術大学HP

版画技術の商用化とエディションについて

近現代に入ると、版画は複製品という商業的な意味を帯びるようになります。
例えば、ダ・ヴィンチの「モナリザ」。
一点しか存在しないモナリザを大量に作成することで誰もが、手軽にダ・ヴィンチの名作を自宅に飾ることが出来るのです。

続きを読む
しかしアートの大事な要素は希少性。
大量生産を主旨にする版画とはズレてしまいますが、アートの世界では「エディション」と呼ばれる生産制限を与えることで版画にも希少性を生むことが可能なのです。「エディション数は20」とある場合、「この作品は、この世に20点しかありませんよ」と保証する意味合いがあるのです。
エディション付きの作品にはエディションナンバーと呼ばれる番号が割り振られ、アーティストによる直筆のサインが付与されることもあります。
逆にエディションがない版画をオープンエディションと呼んで区別します。

版画はまだまだアップデートされている

先ほど紹介した4つの方法の他にジークレープリントと呼ばれる方法があります。
元になるデータを作成し、インクジェットで、つまり機械を使って印刷するジークレーは近年になって生まれた新しい版画のタイプです。より高いレベルの再現性を目指せることが特徴です。

DNPの技術革新

今回使用した版画の技術は、大日本印刷(以下、DNP)が長年に渡って培ってきた印刷ノウハウを集約させた”プリモアート”(高精彩プリント、詳細は下記)を採用しました。

一般的な印刷ではシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色を使用した「4色印刷」を用います。4色の配合バランスによって印刷物の色味を表現していましたが、DNPでは10色のインキを使用し、表現の幅をより広く持つことが可能なのです。

現代アートでは複雑な配色、ストロークやタッチを作品が持つことにより、従来の印刷では細かい部分には手が及びませんでした。今回は10色インキの印刷機械、さらに原画の撮影には1億画素を超えるカメラを用います。版画の魅力の一つは、イメージ(図)をとことん楽しめる、という点。
 だからこそ色彩の表現、アーティストの筆の痕跡を忠実に再現する必要があるのです。 
Shinzo Okuokahttps://www.tricera.net/
1992年東京都出身。大学でインド哲学を学んだ後出版社に勤務し、アート雑誌と神社専門誌の副編集長として雑誌及び書籍の企画・編集に携わる。2019年にスタートアップ企業である株式会社TRiCERAに参加、日本初の現代アート専門の越境ECの開発及びアーティストのマネジメント、自社オウンドメディアの立ち上げを担当する。特技は速筆で、雑誌時代には1ヶ月で約150ページを1人で取材・執筆した。

Most Popular

You Might Like

Yutaka Kikutake Galleryでの展覧会レビュー「爪が欲しくて」展

Installation View, Nerhol ‘For want of a nail’, 2019 ©️Nerhol Photo: Shintaro Yamanaka (Qsyum!) Courtesy of Yutaka Kikutake Gallery 6月6日から7月13日まで、Yutaka Kikutakeギャラリーでは、アーティスト・デュオ「ネルホール」の作品展「爪が欲しくて」を開催します。 ネルホールは、日本の若手アーティストYoshihisa Tanaka and Ryuta...

A.C.D – 色のメタモルフォーゼ

A.C.Dは、色や形を用いて絵画に視覚的な物語性を持たせることを探求しています。2019年よりアーティストとしての活動を開始し、アメリカでの展覧会や東京でのシンワオークションに参加するなど精力的な活動を展開しています。 フランス生まれ、現在はアメリカ在住。カリフォルニア大学デービス校で英文学の学士号を取得して卒業後、ニューヨークでファッションデザインを学び始める。ファッションデザインだけでなく、Cal Artsではタイポグラフィー、ロゴの歴史、文字などを学ぶ。蝶々を見たことがきっかけで、絵を描くことに興味を持つようになり、正式にアートの世界に足を踏み入れることになる。 A.C.D.の作品の特徴は、色ときれいな線のストロークです。彼女自身、四色の視覚を持っているので、他の人は一色しか見えないのに、オンバー、モーヴ、異なる色がそれぞれの色に融合して見えるのです。色相と彩度をコントロールするために、彼女は同時に色を塗り、混ぜています。彼女のユニークなビジョンが、彼女の絵画に使われている美しい色を生み出しています。 See More Of Artworks By A.C.D

「食べる」を見る。アートにおける食事の話。

「パンさえあれば、ほとんど悲しみは耐えられる」スペインの小説家で『ドン・キホーテ』の著者であるセルバンデスはこう語ったが、パンや白米にそれほどまでに万能薬と言えるかどうかは別にして、確かに食事は、言うまでもなく人間にとってなくてはならない存在だろう。 作品の詳細はこちらから 一食欠けばイライラが募り、一週間も飲まず食わずを続ければ死に至る。一方で「食事」という行為は、人間社会における重要な役割も果たしてきた。 例えば古代ギリシャ最強の軍事国家と目されたスパルタは「共同で食事すること」に重きを置いていた。食事を共にすることが団結力を高めると信じていたからだ。 他にも「食のルール」もある。もちろん個人の好み(例えば「夜は炭水化物を食べない」など)に限らず、例えばイスラーム教では豚肉が、ヒンドゥー教では牛肉を食べることが禁じられているし、あるいは仏教では午前中の食事だけが許された派閥もあるし、宗教によっては食事に厳密なルールを課すこともある。 果たして人間にとって重要であるように見える食物や食事だが、アートの世界ではどうだろうか?人間は、自分たちにとってウェイトの重いこの事柄を、いったいどのように造形化して来ただろうか? 例として絵画で見てみよう。絵画には具象画と抽象画、そしてその中間という、ざっくりしたタイプがある。Airaの場合はその最後の分類になるだろうが、ポップアート的な画面世界のこの作品は、多様な色彩を用いて葡萄をイメージ化し、その果物が元々備えていたフォルムから自由な形状になっている。 作品の詳細はこちらから 「美味しそうな作品」という意味ではどうだろうか。中島健太の描いている寿司は、エロティックに食欲を刺激するリアリズムの手法が使われている。18世紀の文筆家レッシングは『ラオコーン』で「絵画は、適切な瞬間を捉えるべき」と言った。中島の寿司は、まさに職人が握り、客に差し出された瞬間の、つまり、もっとも美味な瞬間を捉えているというべきだろうか。 作品の詳細はこちらから 弁当という食事の形態も興味深い。一般的に、食事とは自宅もしくはレストランで腰を下ろして実地される行為を指す。だが出先で食料調達が困難な場合などは弁当という、ポータブル式の料理形態を用いることが日本や台湾では古くからあった。733カロリーと20gのタンパク質が含有が示されている、Shintakuのペインティングがまさにそうだ。戯れにこれを「誰かが、誰かのために作った弁当」と解釈してみようするとストーリーが見えて来るだろう。こんな風に、喧嘩の翌朝は米だけが箱に詰められているかもしれないし、その反対であればこの作品のように時間と具材がふんだんに使われた弁当に巡り合えるかもしれない。ある意味で弁当は、無言の、食物を介したコミニケーションとも言える。 作品の詳細はこちらから そもそも「食事をする」とはどういうことか。極端なミニマリストと動物は別にして、人間にとっては「食事」と「栄養摂取」は別だ。好きなものを、好きな時に、好きな場所で、好きな方法で食べる。人間固有の快楽。もしくは、人間固有の遊戯かもしれない。 作品の詳細はこちらから 極端に個人の好みやこだわりが反映される「食事」という行為は、ある意味、その人となりを表現する方法だ。一方、アートを買うことは、アーティストの才能やアイディアの買うことでもある。食物や食事を描いている作品を買うことは、それに加えて、そのアーティストの生活を覗き見ることでもあるかもしれない。

ジンジャーブレッドの家に住みたいと思ったことはありますか?

渡辺おさむ個展「お菓子の美術館」 童話「ヘンゼルとグレーテル」を読んだことがありますか? ストーリーや登場人物を考える前に、私たちは自動的にジンジャーブレッドやお菓子でできた甘いクッキーハウスを思い浮かべてしまいます。その家に住んでみたいと思ったことはありませんか?何が幸せなのかを定義するのは難しいですが、簡単に言うと、子供の頃にお菓子が幸せを運んできてくれたのではないでしょうか。 現代美術家の渡辺おさむが、お菓子の形をしたアートからこの幸せを届けます。7月31日から8月14日まで、東京の中心地である新宿の小田急百貨店で個展「Museum of Sweets」を開催します。 渡辺おさむさんはパティシエの母に育てられ、その背景もあって、子供の頃の記憶からお菓子を幸せと連想するようになりました。彼の作品を一目見てしまうと、そのリアルな見た目からアート作品と本格的なデザートを混同してしまうかもしれません。リアルな見た目のクリームの秘密は樹脂。その工程で、彼はパイピングバッグを使ってレジンをクリームのように見せています。動物や魚、美術史に登場する歴史的な彫像や絵画など、フェイククリームを使って様々な形を作る。今回の展示では、ロダンの「真珠の耳飾りをつけた少女」や「考える人」などのオマージュ作品も展示されていました。彼の作品の面白いところは、お菓子の装飾からくる軽やかで明るい雰囲気と、美術史からくる重苦しい雰囲気のギャップ。この陽気なコントラストが、私たちを苦笑させる。 「お菓子の美術館」展では、作品がいくつかのセクションに分かれて展示されていました。入口には動物や長い宴席などの大作から、絵画のような平面的な作品、立体的な作品などが並んでいた。廊下を進むと、西洋美術史だけでなく、浮世絵をはじめとする日本美術史へのオマージュ作品のコーナーにも出会うことができます。チョコレートやキャンディー、ポップコーンの形をした巨大なスケールの日本画オマージュ作品もお出迎え。そして、海をテーマにしたコーナーへと続き、壁には海の生き物がいっぱい飾られている。渡辺がユーモアを交えて作品に込めているように、魚たちと一緒に鯛焼きも登場していた。また、展示作品だけではなく、フォトゾーンにも作品が展示されています。観客に配慮したキュレーションがなされているようだ。 美術史家の高階秀爾氏によると、渡辺は現代アートの新ジャンル「フェイクスイーツアート」を生み出し、「スイーツの王様」と評している。渡辺の作品は、人間の感覚についての日本の哲学と結びついていると指摘する。日本の古い哲学には「風呂の湯の温度を手で見る」という言葉があり "舌で味を見る" のような日本の文化もあります。伝統的な茶道と会席料理、日本の伝統的な晩餐会 コースは、この理念を反映したものとして知られています。高階は渡辺の評価を の作品は、これらと密接に平行している。を見ることができると言いたいのかもしれません。彼の作品から、私たちの目で幸せを感じてください。 渡辺おさむさんがお届けする作品 日本の現代アートシーンに独特の痕跡を残しながら、幸せを感じることは国際的にも と絶賛されています。中国、トルコ、香港など海外でも展覧会を開催しています。香港、インドネシア。同時に、彼の作品は常設の美術館に収蔵されています。大原美術館収蔵、清須市春日美術館、高崎 岡崎の世界こども美術館。評判にもかかわらず 東京の百貨店で個展「お菓子の美術館」を開催。あまり馴染みのない人でもアクセスしやすい場所に 現代美術と展覧会自体も観客の目線でキュレーションされています。 友好的な方法。 今回の展覧会から、渡辺おさむが観客にメッセージを残す 「クッキーやお菓子にまつわる幸せな思い出は誰にでもあると思います。私の作品を見た人が、幸せな思い出や気持ちになってくれればいいなと思います。そんなお菓子にまつわる楽しい記憶を呼び覚ますような作品を作り続けられる作家でありたいと思います。皆さんとの楽しい思い出の一つになりますように」。  「お菓子の博物館」展の詳細については、以下のリンクを参照してください: http://www.odakyu-dept.co.jp/shinjuku/special/sweets/index.html 記事を書いた人:Jeongeun Jo韓国出身、日本在住。東京藝術大学大学院美術研究科を卒業したTRiCERAのメンバーの一人。アーティストとしても活動しています。

人間にとっての動物、もしくは動物にとっての世界の話。

レオナルド・ダ・ヴィンチの『小貂を抱く貴婦人』とは−言うまでもなく著名な作品ではあるけれど−上品そうな女性がオコジョを腕に抱いているにおける、54.8 cm × 40.3 cmのペインティングだ。オコジョは純潔性の象徴らしいが、一方で14-5世紀の貴族の間では著名なペットでもあったという。 人と動物の共生の歴史は長く古く、遡ればラスコーの時代から人々は動物を飼い慣らし、時に愛玩し、時に狩のパートナーとして生活を共にしてきた。 古代エジプトでは動物に名前を与えていたし、古代ギリシャでは亡くなった犬のために墓穴を掘り、墓石を建て、飼い主はその墓にメッセージを刻みつけて悲しみを形容する習慣があった。 作品の詳細はこちらから かくも長い歴史だが、とはいえ、動物が絵画の題材となり始めたのは、動向としては、主に17-8世紀頃のことだった。 博物学の一環として動植物がイラストレーションされることは多々あった。けれど「動物画」として、つまり絵画の一ジャンルとしてフラン・スナイダーズやジョージ・スタッブスのように動物をメインをモチーフとした画家たちの登場はその時期を待たなくていけない。 では、なぜ人は動物の絵を描くのだろうか。 第一に、ダ・ヴィンチ のような象徴的用法もあるだろう。実在する動物ではないが(少なくとも筆者は見たことがない)、例えばユニコーンは、少女の清らかさを指し示すモチーフとして15世紀の絵画界で使用された。 この象徴という見方は、絵画の中に動物がいることについて一種のストーリーを読み取ることを許すだろう。例えば少女と動物をモチーフにするSELUGI KIMの作品を見てみよう。 作品の詳細はこちらから 彼女の絵画の中の少女が一緒にいるのは友人でも家族でも、ましてや学校の先生でもミッキー・マウスでもなく、一匹のフラミンゴだ。 「文化と愛という名のもと、社会では偽装が多く行われている」と彼女は語るが、その言葉と共に鑑賞すると、フラミンゴと少女しかいない世界は社会の矛盾や清廉さとは反対の、ある種の理想郷的な世界を物語っている様を読み取りたくなる。 作品の詳細はこちらから 動物の「イメージ」という点ではどうだろう。 例えば狼は『赤ずきんちゃん』『三匹のこぶた』など物語の中では常に悪役だ。そして狼と聞けば、どうだろう、善良的なモラリストをイメージすることは少ないのではないか。この物語が作り出した狼の運命について、苅谷はそれとなく言及している。 人間によって紡がれ、語られて来た物語のおかげ嫌われ者になってしまった狼。ある種のイメージ操作の結果をを、そしてそのイメージを固定し続ける者たちの姿を、彼女は公平な視点から描き出している。 作品の詳細はこちらから ペットという視点ではどうだろうか? 人はペットを、自分たちの異種の家族を、どう描いてきただろう。そのストーリーはどうだろうか。 萩原のペインティングにおけるペットは、ある意味、現代の風俗が見て取れる。 〈we use botanical shampoo〉と名付けられた作品に描かれる犬たちは、思うに、普段からボタニカル・シャンプーで身を清めているに違いない。 作品の詳細はこちらから 反面、ペットの視点から描かれた作品も存在する。久保俊太郎の絵画がそれだ。...

Don't Miss

クリップしておくべき展覧会:Rina Mizuno.

Photography by MIYAJIMA Kei About Mizuma Art Gallery 1994年にSueo Mizumaによって東京に設立され、流行にとらわれない独自の視点で、日本とその周辺地域のアーティストをグローバルな舞台で紹介してきました。 よりグローバルな視点でアーティストを紹介するため、2012年にシンガポールにスペースを開設し、インドネシアやニューヨークにもスペースを持ち、アートバーゼルや国際見本市への出展も意欲的に行っている。 MIZUNO Rina, A Tile Flower, 2019, Oil on canvas, 53 × 53...

Delta N.A – 芸術の自由の中の二つの魂

1つのキャンバスに2つの異なる魂をマージ - また、Delta N.Aとして知られているデュオアーティストネバエポックとアレッサンドロ-ヴィニョーラは、同じキャンバスに一緒に彼らの感情的な融合を表現する能力を開発しました。 心理学者としてのキャリアをスタートさせた時に、アートは自分たちに喜びを与えてくれるものだと気付いたという。それ以来、肖像画や具象作品を制作し、2008年には初の個展を開催し、世界に向けて作品を発表する勇気を与えてくれました。国際的な現代アートシーンに自分たちの作品を持ち込み、ヨーロッパ、アメリカ、アジアのギャラリーや美術館でグループ展や個展を多数開催。以来、彼らの作品は多くのプライベート・パブリック・コレクションに収蔵されています。 Delta N.Aの表現は、人間や自然の象徴的な構造物に幾何学的なサインが重なったユニークなものです。彼らのアーティスティックなインスピレーションは、現代人の内なる二項対立から解き明かされます。 See More Of Delta N.A's Artworks

加藤公佑 個展「Re-scope」を開催致します。

この度TRiCERAでは2/20 - 2/27 の会期にて加藤公佑の個展「Re-scope」を開催致します。これまで風景の分解と再構築というキーワードからランドスケープの構造や視覚そのものの曖昧さに言及するような作品を制作してきた加藤。今回は「誰かの視点」をコンセプトに、SNSから引用した画像をベースにしながら制作したペインティング約12点を展示します。SNS上にアップロードされ流れていく写真の多くは「他人の視点」であり、実体験として私たち自身が獲得したものではありませんが、しかし今日デジタルシフトによって日々絶え間なく、私たちはその「他人の視点」を大量に受容しています。もはや、ひょっとすると自らの肉眼で風景を眺めているよりもずっと第三者の視覚を通している方が多いかもしれません。加藤のペインティングは風景が分解され、色彩や形態が崩され、言うなれば情報が変換される瀬戸際を描いていると言えるかもしれません。今回の作品と展示で彼はデジタル化した視覚世界に生きる私たちにとって見ることとは何か、かつてと今とで「見る」にどのような違いが生まれたかという、ものの見方に関する問い直しの機会を目指しています。加藤公佑がキャンバスにおいて展開する、風景や視覚をめぐる実験と冒険を、是非ともお楽しみ下さい。 展示情報会期:2021/02/20 - 2021/02/27会場:TRiCERA Museum東京都港区高輪3-22-5 SDS高輪ビル※本展示は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から完全予約制とさせて頂きます。来場の場合は下記のフォームよりご予約下さい。みなさまにはご不便おかけしますが、何卒ご了承下さい。 予約はこちらから    

アートが日常に調和する生活。

アートコレクターなら、玄人から初心者までどの段階に居ても、他のコレクターの話には興味があるものだ。「どのように収集を始めた?何点くらい所持?その作家や作品を選んだ理由は?買い物しやすかったか?」等々、聞きたいことは山とある。今回は、弊社プラットフォームで最近作品を購入された趣味コレクターでありアーティストでもあるステファニー・アーロンさんに語ってもらった。 では、ご自身とコレクションの始まりについて教えて頂けますか?-  私はアメリカはニューヨークの出身で、実は珍しい生粋のニューヨーカーです。アーティスト兼デザイナーで、昼間はデザインの仕事をして、その他の時間には作家活動をしています。 アーティストなので、自分の作品をあげたり他の作家の物をもらったり、と自然と昔から収集していましたね。誰か良い作家を見つけては交換する、と言った具合で楽しいんです。なので友人作のアートワークをたくさん持っていて、それがコレクションの始まり。やっぱり知っている人の作品って良いですよ。 あとは年を経て、知らない人の作品も買うようになりました。目が飛び出るほど高価な作品は買わないけども、アーティストとして目が肥えているから、無名の才能を発掘したりするのも楽しみの一つですね。家の中を見渡せば、もうアートだらけよ。良かったら、家のツアーしましょうか?もう壁に空きスペースがないのが見て取れると思うわ。 ハウスツアー。アートで埋まる壁面と、早速始まる彼女のヴァーチャル・ハウス・ツアーでは、自宅に所持する作品群、例えば友人作のポスターや自分の作品から、オークションで買った大作、彼女のペット専用の肖像画コーナーなど、壁を埋め尽くす程のコレクションが見受けられる。ほんの幾らかのスペースは、今回彼女がTRiCERAで購入したNobuo Ishii の作品用等で空いているが、その他はキッチンまで含め、どこもかしこもアートでいっぱいである。 すごい!まるで自宅がギャラリーみたいでとても楽しいです。- そう、本当に飽きないですよ。大きな部屋じゃないけど、ニューヨークにしては天井が高いので、天井近くまで登って飾ったり、楽しんでるわ。 現時点の作品所有数ってご存知ですか?- 数える発想すらなかったので、正直わかりません。下の階の物置にも私や他の人の作品が沢山入っていて飾る場所が足りないんです。多分、合計100品くらいかな。Ishiiさんの作品と言えば、あなたは、私たちのプラットフォームで彼の作品販売を始めて、真っ先に購入された一人ですよね。きっと大ファンなんじゃないですか? - そうなんです!彼は今までインスタグラムに販売用の投稿をしていなかったんで、(売っているか)聞いてみる発想が無くて。販売開始した旨の投稿を見てすぐに買いに行きました。 インスタグラムで彼を見つけたと言うのは、偶然の発見だったんですか?-2、3年前にインスタグラムで、自分のアートだけを投稿して、アーティストだけをフォローするという実験を始めたんです。そしたら、ユーザーが興味を持ちそうなコンテンツをアルゴリズムで提案してくれるでしょ。そんな中で彼の作品を見つけて好きになったんですよ。 彼や彼の作品のどんな所が好きですか?- まず第一に、クオリティが高い。彼の技術はとても美しくて、作品を手にした時でも、どうやって制作されたのか分からなかった程です。それが一番大事な点で、次は彼のユーモアね。例えば、おならをしている人や、セックス関連のジョーク、更には彫刻も笑えるモチーフが多い。でも多様さもあって、私が買ったものや、ピアノを弾いている男性の作品みたく、優しくて甘美な作品までありますよね。 あと、彼は私がフォローしている作家の中でも、最も多作なんです。毎日のように作品をアップしている上に、どれも作品として完成されているんだから、そりゃすごく魅力的でしょ。 確かに、弊社プラットフォームにも既に60以上の作品が掲載されているはずです。でも、実は彼は遅咲きで、若い頃ではなくてほんの最近、数年前にアートを始めたんです。- 理由はわかりませんが、遅咲きというのは薄々察していました。でも、彼の作品には情熱が溢れていますし、素晴らしいと思います。 芸術のクオリティ、ユーモア、情熱が魅力ですね。- そう、特にユーモアとアートの両立は私にとって大切なんです。滅多に出会わないので、両立した作品の発見は最高の瞬間です。多くの人にとって、アートは堅苦しくて真面目で、アーティストも同じ、と言う印象が強いと思いますが、そんなことはないんですよ。 テート美術館で友人とエヴァ・ヘッセの展覧会に行った時のことだけど、ドローイングを見ていたら、もう笑いが止まらなくなって。 他のお客さんはお高くとまってスマし顔だったけど、でもそれ、すごく可笑しい絵だったんですよ。 多くの作品には、自分も含め、制作中の作者の感情がこもっているもので、売るためとか、他人への印象とかはあまり気にしていないものだと思うんです。だから、アートの中のユーモアというか、軽快さが好き。アートは常に超真面目である必要ないですよね。 ええ、全く同感です。- 料理にも似た所があると思います。作るのも、食べるのも楽しくあるべき。このコロナ禍が起こる直前に、ミラノのミシュラン4つ星のヴィーガン(完全菜食主義)レストランに行って、その時の経験からも思うんです。正直言って、料理はまあまあで、ニューヨークでもっと美味しい所知ってるんですけど。 でもね、そこでの経験がとても楽しかったから、お金を払う価値があったんです。 またまた、私たちは夕食中ずっと馬鹿笑いしていたんですよね。ちょうど、その同席していた友人と話していて、「今までで一番可笑しい夕食だったわね!」って。同じくアートも経験が全てモノを言うと思うの。 そういう面も大事ですね。アートで楽しさとかそう言う体験をできるのって素晴らしいことだと思います。-  あと、アーティストとして個人的には、完璧さを追求する作家にはあまり興味がないんです。美術学校にはこう言う人達が多いんだけども、彼らは既に在るものを再現することしかできないから、結構失敗してしまう。結局それって良く出来た技術作品ってだけで、どうも惹かれないんです。だからユーモアが光るのが、彼(Nobuo Ishii)の作品が好きな大きな理由ですね。 沢山の作品をお持ちですけど、アートワークを購入する理由は何でしょう?例えば、アーティストを応援するためとか。- それも最近アートを多く買った一つの理由です。なぜなら、この世界で色々な事が起きている奇妙なご時世だったので、多くの作家が他のアーティスト支援のために募金活動をしていたりして、その中からいくつか買いましたね。 あと、アメリカでは、売上金を指定の団体に寄付するために販売している作家達がいるんです。私もその団体にどの道寄付するつもりだったんで、作品を買うついでに寄付できるなら丁度良いなと思って、それでまたいくつか購入しました。でも最大の理由は、さっきも言ったように、アートは楽しいし、幸せにしてくれるから買うんです。そういえば、購入の数ヶ月前に、Ishiiさんが入院しているのをインスタで見かけたんです。それで「彼死んじゃうかも知んない!」ってびっくり。だから彼が売り始めた時は、嫌味に思わないでね、今のうちに何か買おうと思ったんですよ。手術とかでお金が必要なんじゃないかと思って。 そういう訳で私共のプラットフォームをお知りになったんですね。お買い物体験はどうでしたか?- とても簡単でしたよ。 私はユーザー体験デザイナーでもあるので、これに関しては厳しいんです。ギャラリーやポートフォリオのウェブサイトって、たまにひどいものがありますよね、作品詳細を見たり、スクロールが大変だったりして。でも、ここではすべて英語で見られるし、簡単でスムーズに進んだから大満足です。上に行って、下に行って、何回か見たら「よし、これにしよう」って具合で。特に、「3日後にお届け予定」って見た時は冗談だと思ったんですけど、そしたら、本当に3日で届きました。これは本当にすごい、信じられない速さ! ありがとうございます。そう、できるだけ早く努めています。- いやいや、これはすごいですよ。世界半周の配達であんなに速くできるとは思わいませんでした。 さて、Ishiiさんの作品から一枚購入されましたが、彼の多くの作品中からこの一枚を選んだ理由はなんでしょう?-うーん、感覚的なもので、説明するのが難しいです。こういうのって、一見した時から作品が語りかけて来る感じがするものなんですよね。見た目も好きだし、星を食べている男の人も素敵。でも先程述べたように、どちらかと言うと彼の他の、ワイルドな作品の方が好きなんです。当時はそういう作品がなかったから、それも一つの理由だけど、どれが欲しいかは直感的に知っていましたね。 アートの購入理由って考えるというよりも、感じることが優先ですか?- そうね、私にとってアートを買うのは知的な活動ではないと言うか。むしろ、これが本当に好きで、持っていたいから、と言うそれだけのことです。 アーティストとして、またコレクターとして、作品購入の初心者に伝えたいことやヒントがあれば教えてください。- 自分の好きなものを信じることですね。以前、私が行ったワインツアーで、「完璧な一本ってどれですか」と聞いたら、「どれでも、あなたの好きな物こそが完璧な一本。それが最重要であり、買うべきだと聞いたとか、誰かがそう言うからと言う理由で買わない方がいい」と答えが返ってきました。投資のためにアートを買う人もいて、それも良いけど、もしも家に飾るのがメインの目的なら、やっぱり自分が好きなものじゃないとダメよね。自分の直感を信じて買うのが一番です。何か自分の心に響くものがある、それだけでいいんです。 探すのはインスタグラムとかインターネット経由ですか?- インスタグラムを見るのは、どちらかと言えば、自分が好きな作家さんを見て幸せを感じるためです。一日を乗り切るための手段の一つ。今日ではインターネットのおかげで、毎日でも新しい作品が購入可能ですね。以前なら、作家と知合いになって、スタジオ訪問して作品に目を通して、と言うプロセスが必要でした。でも今は、オリジナルの作品を、ピンからキリまでの価格帯で探して購入できるなんて、信じられない位便利です。そして更に、作家活動の助けになることを知った上で買えるのは素晴らしいことだと思います。壁にコンサートのポスターを貼らないで、是非オリジナル・アートを手に入れて欲しいですね。 購入やフォローする判断に基準はありますか?– お気に入りのアーティスト達の作品は予算の範囲内かどうか、で判断。その時々で、ある技術に秀でた作家の作品を、勉強がてら探すこともあります。多様性も大事なので、美術館もフォローしています。有名な人から、将来有望株、クレイジーな人達まで、幅広いですよね。最近フォローし始めた人で、ロックダウン中の世間を描いている人がいます。数ヶ月前に作品数を聞いた時、既に200点くらい、一日に一枚以上描いたって。素晴らしい作品群なので、これが本になって欲しいと思っているのよ。この人には影響を受けましたね。彼は毎日、世界の様々な出来事を質の良いアートとして生み出し続けています。アートは私のインスピレーションの源なので、美術館に行くことができない今は、代わりに私の家が美術館みたいなものです。 そうですよね、素敵だと思います。最後に一つ質問です。アーティストのIshiiさんに何か伝えたいことはありますか?- ありがとうございます、あなたの作品が大好きです、と。彼とは知り合いかの様に錯覚しちゃうけど、実際は知らなくって不思議に感じるわ。

Feature Post

C-DEPOT: 日本現代美術ユニット

C-DEPOTは、70~80年代前後に生まれた同世代の日本の若手アーティストによって結成されたアーティストグループです。絵画、立体作品、メディア、映像、音楽など様々なジャンルの作品を制作しています。グループの拡大を目指して、他の才能ある若手アーティストを発掘し続けています。C-DEPOTの発起人の一人である金丸雄二氏は、グループを立ち上げるまでの経験をこう語る。過去17年間、彼はグループの運営に携わり、活動を続けてきました。彼は挑戦、成功、様々なプロジェクト、そしてC-DEPOTの将来について話してくれました。 Contents C-DEPOT の起動 C-DEPOTのメンバー 展示会の経験 方向性の変更 グループの概念 未来を見据える C-DEPOTの起動 Q: C-DEPOTを始めた時に、他にも身近なアーティストグループはありましたか? A:アーティストグループで活動している人は何人か見かけましたが、C-DEPOTのような大規模なグループは昔からなかったと思います。C-DEPOTみたいなグループがあったら入ってたかもしれないけど...。 Q:自分のグループはどのくらい成功したと思いますか? A: 2002年はちょうどインターネットが普及し始めた頃で、私はこれを新しいチャンスだと思っていました。しかし、いざインターネットを使った新しい動きを始めようとすると、技術的な問題が出てきて、なかなか実行に移すことができませんでした。そこで、展示会をメインにしようと考えました。 Q:C-DEPOTは最初の5年間でどのように変化しましたか? A:2012年までは、横浜赤レンガ倉庫と表参道のスパイラルで毎年交互に展覧会を開催していました。2012年はグループを立ち上げて10年目だったのですが、このまま年に一度の展覧会を続けても、これ以上の機会があるとは思えなかったので、一旦終了することにしました。前回の展覧会は、同時期に両会場で開催されました。この間に人数を増やして、両会場を予約し、最後に花火を打ち上げました。その後、企業との距離を縮め、コラボレーションする方向にシフトしていきました。自分たちの好きなように展示会を開催するのではなく、依頼を受けるようになりました。そうやって依頼をしていくうちに、企業からの支援も増えていきました。しかし、企業からの経済的な支援はあっても、展示会の費用を賄うには十分ではありませんでした。最終的には、展覧会の費用は作家が負担することになりました。できれば、アーティストが経費を負担しなくてもいいような素敵な会場でショーをしたいと思っています。 C-DEPOTのメンバー Q:様々なジャンルのアーティストを招聘しているのが面白いですね。 A:そうですね。私は東京芸大のデザイン科で学んでいました。このデザイン学科は、統一された学科ではなく、ミニ大学のような感じで、よくミニ芸大と呼ばれていました。大学には様々な学科があるのが一般的ですが、東京芸大のデザイン学科は、様々なメディアで活躍する学生がいることで、揶揄されていました。デザイン学科はデザイン学科ではないという意見もありました。高校生の時に芸大の卒業制作展を見て、この学科が一番面白いと思って勉強したいと思ったんです。いろんなジャンルのアーティストが集まったグループ「C-DEPOT」の構想は、この学科がいろんな媒体を受け入れてくれたことがきっかけだったと思います。 Q: グループ内でメンバーはどのように影響を与え合っているのですか? A: グループで仕事をすると、競争意識が生まれます。例えば、メンバーは他のメンバーが次に何を作っているかを気にして、自分の作品よりも大きな作品を作りたいと思っているかもしれません。このような競争心は、モチベーションを高め、相乗効果を生み出し、メンバーが作品を作り続けようとするきっかけになります。また、他のアーティストとのつながりを感じ、新しい作品を共同制作することもあります。良い意味でお互いに影響し合っていると思います。 Q: グループを運営していく上で苦労したことは何ですか? A: 少人数で大きなイベントをやるのは大変なことだと思います。でも、グループを継続させることも大変だと思います。グループを継続させながら、単調にならないように、マンネリ化しないように気をつけなければなりません。年を重ねるごとにメンバーの考えやアイデアが変わっていくこともありますし、難しいこともあります。時間が経つことで芸術的な技術が成熟していく一方で、衰えていく部分もあります。長年グループを続けていくことの難しさを経験してきたような気がします。C-DEPOTを始めてから15年が経ちましたが、どうすればモチベーションを維持できるか、メンバーがリフレッシュして活動できる環境を作るためにはどうすればいいか、ということを常に考えています。 Q: C-DEPOTに参加するアーティストの魅力は何ですか? A:メンバーそれぞれがそれぞれの芸術の形を持っていて、その中で技術を磨いているのですが、一つの芸術の形だけに集中してしまうと、アーティストの視野が非常に狭くなってしまいます。そんな時に、他のジャンルのアートを見たり、違う考え方をしたり、他の美に感動したりすることで、自分や作品を客観的に見ることができるようになります。こういう考え方もあるんだ」とか「こういうのも美しいと思うんだ」とか、そういうことに気づくことができます。価値観が違っていても、言葉が違っていても、アーティストだからこそ理解できる。根本的なところで他のアーティストとつながることができるのが楽しいですね。 展示会での経験 Q: 2012年までに、どのような観客が来場したのでしょうか? A: 人が多く訪れる人気のある2つの会場を選びました。もちろん自分たちの展覧会は自分たちで宣伝したのですが、横浜赤レンガ倉庫もスパイラルもどちらにしても人が来る場所です。特にスパイラルはカフェも併設しているアートコンプレックスなので、新しい動きやトレンドを意識している人が見てくれたのだと思います。また、アート雑誌にも広告を出していたので、アート関係者にもアピールできました。また、グループのメンバーが個人的に知人にメールを送ったりもしていました。   Q: 展示会の印象的だった点を教えてください。 A: プロジェクトのオファーを受けたり、インタビューを受けたり、テレビで取り上げられたりしました。 このような小さなことが起こり、今になって振り返ってみると、私たちの展示会がネットワーク化され、グループのことを広めてくれていたことがわかります。下地としての活動があったからこそ、信頼され、現在では受託の機会を与えてくれています。 方向転換 Q: 2012年以降はどうですか? A: 私たちの作品を販売したいと思っていたので、値札をつけて展示することを発表して、購入を促進したいと思っていました。それに伴い、アーティストを中心としたアートフェアができたらいいなと思っています。デザインフェスタやGEISAIのような規模のアートフェアを想定していたのですが、なかなか実現できませんでした。その代わりに、2014年には渋谷西武百貨店の8階で大規模な展覧会を開催しました。2012年以降、これまでの取り組みがまとまってきて、渋谷西武百貨店のような大企業とコラボして展覧会を開催するようになって、ようやく結果が見えてきました。 それからは、いろいろな依頼を受けるようになりました。例えば、羽田空港に直結するロイヤルパークホテルができた際には、各部屋のアートデコレーションをC-DEPOTに依頼しました。スイートルームのアートデコレーションとロビーの大きな絵画をC-DEPOTのメンバーが協力して制作しました。ロビーの絵は永久にそこにあり、今でも見ることができます。ホテルの性質と制約の多さは、私たちにとって大きな学びの場となりました。 一方で、汐留のパークホテル東京という別の会社と一緒にやっていたときは、自分たちのやりたいことの自由度が高くて、1年に4回、それぞれ2週間から3週間の展覧会をやりました。1年間で4回、それぞれ2~3週間の展示会を行いました。ホテルのテーマが「日本の美」ということで、日本の四季をテーマにした展示を行いました。 また、2011年には六本木のカフェ「RANDY」の内装を1年かけて制作しました。2ヶ月ごとにテーマを変えて作品を変えたり、アーティストの個展をやったりしていました。自由度が高く、作品には値札をつけて展示して購入してもらいました。カフェのお客さんが「次は何を展示するんだろう」と興味を持ってくれるようになったのが面白かったですね。残念ながら、このカフェは2018年に閉店してしまいました。 2013年より、豊島区に人を呼び込むことを目的に、駅西口で開催されているアートイベント「新池袋モンパルナス西口展」に参加しています。池袋モンパルナスと呼ばれるこのエリアには、C-DEPOTのオフィスがあります。大正時代末期から終戦時には、画家の熊谷守一や小説家の江戸川乱歩などの若手作家が集まり、芸術活動を行っていました。この文化的な歴史をアートで浮き彫りにしようというのがこのイベントです。このイベントは13年続いており、C-DEPOTが関わって特別企画を行っています。 例えば、ある展覧会ではこけしがテーマになっていました。宮城県のこけし職人の弥次郎さんが木でこけしを作り、作家が絵を描くというもので、宮城県と豊島区の交流を深めるためのものでした。宮城県と豊島市の交流を深めるためのもので、こけしの売り上げの収益は東日本大震災の復興支援に寄付されました。また、市内各所に様々なアート作品を設置しました。 街中の公園や消防署、証券会社の窓にアートフラッグを設置しています。 その他にも、会社のオフィスのアート装飾など、様々な仕事の依頼を受けています。これらの活動で利益を上げているわけではありませんが、私たちを取り巻く状況は変わってきていると感じています。企業がアートを必要としている、最近では企業がビジネスやイベントの差別化のためにアートを求めるようになってきていて、これはとても良いことだと思います。お客様は、「私たちはいろいろなアート作品を作れるし、何かお役に立てるのではないか」という期待を持って、C-DEPOTに問い合わせてきてくれます。徐々に知名度が上がってきたこともあり、プロジェクトの合間を縫って休むことなく依頼を受けるようになりました。海外で作品を発表する方法を常に検討してきましたので、今回のTRiCERAに参加させていただいたことに感謝しています。 最初の5年間はグループを立ち上げたばかりで、社会的に認知されていなかったので、いろいろなリスクを冒して、いろいろな実験をしました。今では30代、40代になったメンバーもたくさんいます。これまでの努力が実を結び、アーティスト一人一人が、そしてグループ全体が本当に成長してきたと思います。もちろん今でも問題はありますが、経験を積んでいるからこそ、トラブルを回避したり、問題を解決したりすることができるのだと思います。 グループのコンセプト Q:「地域に密着したアーティスト集団」というコンセプトは変わりましたか? A:いいえ、コンセプトは変わっていません。むしろ、コンセプトは現実のものになりつつあると思います。ただ、「もっと欲しい」という課題はあります。メンバーはもっと良いステージを望んでいたり、もっと良い結果を見たいと思っているので、次のステップをどうしたらいいのかを常に考えています。 Q:「地域に密着したアーティスト集団」とは、街中でアートを実施したり、アートイベントを開催したりすることですか? A:日常生活のいたるところにアートがあることを目指すことが大切だと思います。日常的に行くところにアートがあったらいいなと思います。また、私たちはアーティストの集まりなので、どうすればアーティストが継続的に作品を作れる環境を作れるかを常に考えていて、それを実現できるように努力しています。   私のような絵描きの場合は、先人が道を切り開いてくれたからこそ、プロの絵描きになって生計を立て、自分の道を切り開いていくことができているわけです。しかし、メディアアートや立体美術などの新しいジャンルの作品を制作しているアーティストにとっては話は別で、そもそもアーティストの作品は売るものではなく、体験するものです。だからこそ、アーティストが継続的に作品を作り続けて生計を立てられるような機会を作っていきたいと思っています。それがとても大切なことだと思っていますし、C-DEPOTがそのような機会が生まれる場所になるようにしたいと思っています。 そのため、作品の売上を上げることに力を入れているのはもちろんですが、アートを提供するということは、パフォーマンスを提供したり、様々なイベントにアートを提供したりと、様々な形で提供できると思っています。そのため、アーティストの得意分野に合わせた様々な企画を企画して、地域との絆を作っていきたいと思っています。 最近は、子供向けのワークショップでも、ワークショップをしてほしいという要望が多くなってきました。子供に文化教育を体験させたいという親御さんが増えているように感じます。 妻でさえ、子供たちを連れて行くために、こういったワークショップを探しています。従来の絵画教室に通うというよりも、ユニークなジャンルのアートに魅了されているようです。 C-DEPOTでは豊島区と連携し、毎年夏休みに5日間のワークショップを開催しています。子供たちへの美術教育はとても大切なことだと思うので、そのために何か貢献できないかと考え始めました。私たちのワークショップはとても人気があり、広告を出さなくても多くの人が申し込みをしてくれます。このようなワークショップの需要は非常に高いことがわかりました。 未来を見つめる Q:今後のビジョンを教えてください。 A: C-DEPOTはウィーン・セセッシオンをモデルにしています。ウィーン・セセッシオンには「セセッシオンビル」という建物があり、そこで展覧会を開催していました。メンバーが集まっていろいろな活動ができるような大きなアートセンターができたらいいなと思っています。 Q:TRiCERAに期待することは何ですか? A: 質の高いアートを提供したいと思っていますし、結果が出れば、もっと積極的に活動してくれるメンバーが増えると思います。多くのメンバーがいる中で、継続的に活動している人は半分くらいです。実績があっても今は活動していない人たちにも参加してもらい、自分が得をしていると感じてもらえればいいと思います。そのためにも、海外に向けての活動は非常に魅力的だと思います。 もっと見るC-DEPOTの芸術 (A-Z) Aran...

モノクロには色があるのか?-鉛筆画とドローイングを中心に-

 1560年代、イギリスの北カンパ-ランドのボロ-デール鉱山で良質の黒鉛が発見された。  その黒くなめらかな性質が注目されて、細長く切り、にぎりの部分をヒモで巻いたり、木で挟むなどして筆記具として使われるようになったのが鉛筆である。  その鉛筆によって描かれるのが、鉛筆画であるが、紙と鉛筆さえあれば作品として成立することからその裾野は広い。さらにその性質から必然、似た作品が多くなってしまうが、反面現代のアーティストは有象無象から突出するため独自の表現を模索している。 本記事では、モノクロから織り成される鉛筆アートの最前線をひた走るアーティストを紹介しよう。 土田圭介/Keisuke Tsuchida 作家の詳細はこちらから ファルク・アダン / Farrukh Adnan 作家の詳細はこちらから クニカタ・サユミ / Sayumi Kunikata 作家の詳細はこちらから 永田治子 / Haruko Nagata 作家の詳細はこちらから 柏倉風馬 / Fuma Kashiwagura 作家の詳細はこちらから フジタタカシ / Takashi Fujita 作家の詳細はこちらから

この度TRiCERAではグループショー「青い春の中に」を開催致します。

この度TRiCERAでは1月30日より1週間の会期にてグループショー「青い春の中に」を開催致します。今回は美術教育を受けている最中の学生、またそれを受ける前段階にある描き手の作品を展示致します。ひとによってそれが到来する時期は異なりますが、誰しも青年から成人へ、社会的にも精神的にも、あるいは身体的にも変化をしていきます。青年期は、何かを嫉妬したり、焦がれたり、無闇に腹が立ったり嫌気がさしたり、根拠のない勢いだけを感じたり、何かとコントロールのきかない情緒との近い時期で